俺のブルマっす
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着替え
僕が入学した高校は
最初の体育の授業がいきなり持久走が伝統という
かなり珍しい学校でした。
入学式後に配布された体操服を家に持ち帰らず
ロッカーに入れていた僕は
最初の体育の授業の前に着替える為に
ロッカーから袋に入った体操服を取り出し
友達と話しながら着替えようとしました。
テープをはがし服を取り出した瞬間に
違和感をすぐに感じました。
「これ、ブルマじゃない?」
教室の男子のテンションは
ほんの数秒でMaxに!
驚きやら笑いやら冷やかしやら
とにかく大盛り上がり
「職員室行って交換してこいよ」
冷静な友達の一声で
僕は職員室へ向かいました。
「先生、俺のブルマっす」
「代わりの服見つけ次第教室へ届けるから待ってろ」
先生の指示で教室で待機していました。
休み時間はアッという間に過ぎてしまい
クラスでは僕しか残っていない状態。
もうすぐ体育の授業が始まってしまう。
「早く着替えないと遅刻しちゃう」
そう思った瞬間
「待たせたな、悪いが探してもなかったから
今日はとりあえずこれ着て授業出ろ」
渡された服は、どう見ても俺が渡した女性用体操服。
「先生、これ着て持久走やるっすか?」
「仕方ないだろ、体育の鈴木先生には許可得たから大丈夫だ」
「恥ずかしいっす」
「早くしないと遅刻するぞ!」
「・・・・・・」
変態ブルマ男
グランドで待っているクラスメイトが
大歓声をあげるのに時間はかからなかった。
足がゴリゴリ筋肉質で
濃い体毛がモジャモジャ
顔も、いかにも日本男児でブサイク
そんな男が
上半身ピチピチで出べそ出して
ブルマ姿で登場したのだから・・・。
男子の笑い声と
女子の悲鳴
「変態ブルマ」
「ゴリゴリブルマ」
「毛ムジャラ変態男」
「出べそ変態ブルマ」
もう何でも言ってくださいまし・・・。
とにかく、とっとと走って
速攻で着替えてやるぞ!
失うものが何もない僕は
圧倒的な走りで名誉挽回を狙う作戦。
クラスの男子は22名。
トラック一周300m×5周の1500m走。
僕が目指すのは圧倒的な勝利。
最初からトップを独走してそのままゴール。
ただの変態ブルマ男では終われない。
激走ブルマ男
名誉挽回をかけた運命のスタート。
作戦通り最初からトップの座を奪う。
見物の女子たちからも驚嘆の声。
1周目
2位に圧倒的リードを保って通過
2周目
リードをさらに広げて通過

「めちゃすごい~」
「速すぎる~」
と女子の声に優越感を感じながら激走。
「どうだ!見直したか!」
そして3周を走り切り
4周目に入りはじめた頃に事態は急変。
猛烈な息苦しさと
太ももの感覚が無くなった。
自然と僕は歩いていた。
次々と追い抜かれていく。
再び女子の悲鳴と笑い声。
最期のゴール手前で
120㎏オーバーの巨漢男子に
「ブルマお先に!」
って言われながら抜かれてのビリ!
必然的に
僕の高校生活の最初のあだ名は
「ブルマ」でした。
このストーリーを
AIに幸福度方程式で算出してもらったら
当時の僕の幸福度H=11という数値でした。笑
この恥ずかしい経験のおかげで
良いのか?悪いのか?
人前で話したりとか
初めての体験とか
色々な「緊張感」という感覚が
ほとんど無くなりました。
ある境界線を
振り切っちゃうと何かが変わるのですかね?
よくわかりませんので
誰か教えて下さると嬉しいです。
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございます。
皆様の「今」が幸せでありますように。
