久しぶりに食べた小籠包が、ちゃんとおいしかった
連休の外食って、だいたい思い通りにいかない。
並ぶほどの元気はないけど、適当に済ませるのも違う、そんな日だった。
今日は久しぶりに小籠包を食べた。
実は正直にいうと、最初は別のお店に行く予定だった。
連休初日のランチタイム。案の定、店の前には結構な列ができていて、少し眺めてからあっさり諦めた。
今日は並ぶ気分じゃない。
じゃあ、別の店で食べようか。
そうやって選んだのが、小籠包のある台湾料理のお店だった。
久しぶりだし、たまには小籠包もいいか。
本当に、それくらいのテンションでお店に入った。
ところが。
テーブルに運ばれてきた蒸籠を見た瞬間、少しだけ気持ちが変わった。まだ蓋は閉じたままなのに、中がちゃんとしてるのが分かる。
湯気が閉じ込められていて、静かに待っている感じ。

少し間をおいて、蓋を開ける。

皮は薄くて、つやっとしている。
ひとつ持ち上げて、慎重に。
これは、ゆっくりいこうと心の中で言い聞かせて。
でも……
小籠包をかじった瞬間、熱々のスープがピューッと飛び出した。
あぁ、やってしまった。
わかっていたのに。
ゆっくり丁寧にかじったつもりだったのに。
でも、これなのよね。これだから楽しい。
少し慌てて、少し笑って、それでも口の中はちゃんとおいしい。
一緒に頼んだ麺は、蝦子麺。
えびの卵が練り込まれた細い麺で、見た目はとても控えめだ。
一口すすってみると、えびの香りが前に出るわけでもなく、でも確かに、奥にいる。
ツルッとした喉越しで、麺もスープもコクがある。派手さはないけど落ち着く好きな味。
小籠包の濃い旨味の後に食べると、ちょうどいい距離感。麺の種類、少し迷ったけど今日はこれで正解だったと思う。
最初からここを目指して来たわけじゃない。
むしろ、予定変更の結果だった。
また食べに来よう。
行く予定だったお店は、また行けばいい。
予定を変えた日の小籠包と蝦子麺が、思いのほかよかった。
