【創作パロディ】もしも猗窩座の交渉力が敏腕営業マン並みだったら。
こんにちは!
note業界No.1 営業マンのfafaです。
今日は鬼滅の刃のパロディです。
面白かったら是非最後まで読んでください。
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無限列車の脱線直後。
もうもうと舞い上がる土煙が晴れると、そこには上弦の参・猗窩座(あかざ)が静かに佇んでいた。
パリッとしたスーツに身を包み、青と赤のネクタイがヒラヒラと風になびいている。
彼は煉獄杏寿郎の練り上げられた闘気を感じ、ゆっくりと語りかけた。
「初めまして、炎柱・煉獄杏寿郎。私は猗窩座。素晴らしい提案をしよう」
煉獄は猗窩座の佇まいから彼が上弦だと瞬時に見抜き日輪刀を構えたまま、鋭い眼差しで猗窩座を睨みつけた。
「鬼の話など聞く耳持たん!俺とお前では、根本的な価値基準が違う!」
下弦の鬼ならばここで激昂し、力でねじ伏せようとするだろう。
しかし練り上げられた交渉力をもつ猗窩座は違う。
初期衝動的な拒絶(NO)は、対話のスタートラインに過ぎないことを知っているからだ。
「当然の反応だ。我々は、相容れない敵対関係。いきなりの引き抜きに応じる君ではない事はわかっている。
その上で、どうか3分だけ時間をくれないか?
私は君の『理念』に心の底から共感し、敬意を表しているのだ」
「....」
身動き一つしない杏寿郎から視線を外し
猗窩座は、背後に倒れ込む乗客たちを見た。
「まずは称賛させてほしい。乗客200名、誰一人として死なせなかった。これは驚異的なパフォーマンスだ。
自らの命を削り、弱き人を助ける……その高潔な精神と、それを実行する実力。君は間違いなく、私がこれまで見てきた中で最高の剣士だ。」
まずは相手の実績を認め、承認欲求と理念を満たす。
煉獄の剣先が、ほんの数ミリだけ下がった。猗窩座はそこを見逃さず、一歩踏み込む。
「だが杏寿郎、現実的な話をしよう。君は強く高潔な精神を持つ素晴らしい男。だが『人間』だ。
今は200人を救えた。しかしその後はどうする?大きな怪我をするかもしれない。病に倒れるかもしれない。
そして数十年後には確実に死ぬ。
君が死んだ後、誰がこの弱き人々を守るのだ?」
痛いところを突く。
事実ベースで痛みを顕在化している。
「そこの炭治郎とかいう後進か?彼が君のレベルに達する保証はどこにある?君の『弱き者を助ける』という信念は君の寿命という制約の前にはあまりに脆い」
煉獄は黙って聞いている。
「そこで提案だ。――お前も鬼にならないか、杏寿郎」
「...断る。鬼になれば人を喰う。それは俺の正義に対する最大の裏切りだ」
即答する煉獄に対し、猗窩座は微笑んだ。
「素晴らしい。そのブレない倫理観こそ、私が君をスカウトしたい最大の理由だ。君の懸念はもっともだ。
だが、今の発言。
もし人を食わないのならば鬼になるという事だな?」
黙る杏寿郎に対し猗窩座は続けた。
「君ほどの精神力を持つ逸材。特別待遇をしよう。
鬼は食事を取らずとも死なない。
ならば私は君が【食事を我慢】する事を許可しよう。
お前は自分が我慢するだけで正義を曲げる必要はないのだ」
猗窩座は言葉に熱を込める。
「永遠の命と無限の体力。怪我も一瞬で治る。君はこれから100年、いや1000年、その炎の呼吸を極め続け、何万、何十万という弱き人々を救い続けることができる。
弱者を救うという君の使命を果たせるのは、人間か?それとも鬼か?」
完璧なプレゼンテーションだった。
相手の理念に共感し、課題を浮き彫りにし、最大のネックであった「人を喰う」という障害さえクリアにした。
論理的に考えれば、これほど煉獄の使命を全うするのに適した提案はない。
「...見事だ、猗窩座!お前の言葉には嘘偽りがなく、俺の力を評価してくれていることも伝わった!」
「ならば……!」
猗窩座の顔がパッと明るくなる。契約成立のサインかと思われた。
しかし、煉獄は再び日輪刀を真っ直ぐに構え直した。その瞳には、一切の迷いがない。
「だが、断る!」
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