事実は人の数だけある
実はアタクシ、幼少期いじめたこともいじめられたこともない。実際はイジメられていたかもしれないが、そのあたりポジティブに考えるタイプで、全く気づいていなかった。「なんかムカつく、なんか、やってやりたい」と思ったことはあると思う。でも、やらなかった。面倒だった。
中学の時「あんたなんて嫌い」と言う手紙をもらって涙したことはあるが、好きな男子と仲良くしていた私にヤキモチじゃないかと秒で推測し、涙も吹き飛んだ。仕返しはしていない。仕返しするとか思いつかなかった。
ところが、40歳の同窓会の次の年、部活メンバーで集まった時のこと。中2の時クラス全員にシカトされていたと、告白してきた友人がいる。そのこと仲良くしてたので、驚いて聞いてみた。
「え?知らなかったけど、アタシどうしてた?」
「ナギちゃんは、クラスでは全シカトだったから話してくれなかったけど、部活では話してくれたよ」26年ぶりのリベンジである。
誠実に生きているつもりだったアタクシ、びっくりした。涙が溢れて「ごめんね、ごめんね」と謝った。その場ではすぐに謝るタイプである。
その後、じっくり考えてみた。さて、14歳の女子。全シカトすら記憶にない。気づいていなかったんじゃないかと。話をしなかったかもしれないけれど、なんとなく雰囲気で話かけなかったんじゃないかと。
よくよく聞くと、ある1軍男子のことを女子はみんな好きだったが、彼女だけは好きと言わなかった。それで、ムカついてシカトした。らしい。
なんだか今度はこっちが、ムカついてきた。14歳に何ができたんだ?それ、本当だったのか?向こうはスッキリしたかもしれないけど、こっちはモヤる。しかしこの話、すっかり忘れていた。ただ、友達にとっては忘れられない事件だった。
そして、あれは20代。転職してすぐのこと。1つ年上のお色気先輩が、全く仕事を教えてくれない。もらった仕事は宛名書き。封筒の宛名書を命じられ、書いてみる。書いたことはない。ので、不細工に仕上がる。すかさず先輩は、10000パーセントのダメ出しをする。とにかく、宛名を書かせる。ダメ出しをする。
こんな2週間が続き、歓迎会で上司に言われた。「あんた、ずーずーしいよね。みんな、仕事してるのに、お先に失礼しまーすって帰るよね。」
なんの話か全くわからなかった。
「この子は仕事ができないです」
パートのおばさまに謝っていた場面に遭遇。もちろん、この子はアタクシ。
何が何だかわからなかった。
そして、年下の先輩と食堂で一緒になり、その話をした。
「ナギちゃん、いじめられてるんだよ」
「???」
全く気づいていなかった。
そして、なぜいじめているのか謎すぎた。考えても考えてもわからなかった。
しばらくして、別の上司を挟み面談になった。「みんなで助け合いましょう。」
なにが起きている?こうなってくると、腹が立ってきた。理由もなく、仕事貰えず、仕事できないと言われ、仲良くしようと提案される。
答えは1つ。
退職した。
おそらくその時の状況は、後からきた女の子に舐められたくなかった。と言うつまらないオトナのジェラシーからくる、つまらないイジメだったと思う。幸運にも、どーでもいいが強い時期でいじめに全く気づかず、面倒だから辞めると言う若者独特の結果になり、長引かずに済んだけど、今思ってもくだらなかった。
このレベルで済めばいいが、子供はそうもいかない。やられてる側が、イジメられたと思ったらイジメと言うが、こんな感じにイジメられてることに気づいていないパターンもある。
とにかくこのイジメ問題は、簡単にはいかない。そして、なくならない。そして、事実は見方によっていくつもある。
