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♭04 「隣の工事で塀が傾いた気がする」――私がまず伝えたこと

「お隣の工事で、うちのブロック塀が傾き始めたようなんです。どうしたらよいでしょうか?」

ある日、私のnoteをフォローしてくださっている方から電話をいただきました。

※どうやって私の電話番号を調べたのかは
聞いておりません。

お話を伺うと、

「あなたのnoteを読んでいたら、何かアドバイスをいただけるのではないかと思いまして……」

とのこと。

どうやら私の書籍(こちら)まで購入してくださっているようです。

有難いことではありますが、
同時に少々驚きました。

ただ、お住まいの地域は、
私の日帰り圏内ではありません。

現地確認もできませんので、

「現地には行けません。
その前提で一般論としてお話しします」

とお断りしたうえで、
お話を伺うことにしました。

話を聞いて最初に気になったこと

相談内容を整理すると、次のような状況でした。

* 隣地で新築工事が進行中
* 着工前の挨拶はあった
* しかし家屋調査は行われていない
* 地盤改良工事が行われていた
* 現在は上棟まで進んでいる
* 現場で声を掛けても対応してもらえない
* ブロック塀は築30年以上と思われる

私が最初に気になったのは、

**「着工前調査が行われていない」**

という点でした。

もちろん、

塀が傾いた原因が隣地工事であると決まったわけではありません。

古いブロック塀であれば、経年劣化や地盤沈下が原因の可能性もあります。

そもそも現地を見ていない私には断定などできません。

しかし、
だからこそ重要なのが着工前調査なのです。

工事前の状態を記録していれば、

「工事前から傾いていたのか」

「工事後に変化したのか」

を比較することができます。

ところが今回は、その記録がありません。

ここが今後の大きな争点になる
可能性を感じました。

## 私が伝えたこと

まず最初に、次のことをお伝えしました。

* 私は現地確認ができない
* お近くに紹介できる技術者もいない
* この電話内容を裁判等において証拠として
利用することは認められない
* あくまでも一般論としての助言である

そのあたりの了解を得たうえで、

「まずは施工会社に正式に連絡してください」

とお伝えしました。

感情的になる必要はありません。

事実だけを伝えるのです。

「工事期間中に塀の傾きが気になるようになった」

「一度現状を確認していただきたい」

「可能であれば調査をお願いしたい」

と。

もし施工会社が誠実に対応してくれれば、それが一番良い形です。

## もし対応してもらえなかったら

次の段階として、

第三者の専門家による調査

を考える必要があります。

すると相談者の方から、

「信頼できる専門家はどうやって探せばよいでしょうか?」

という質問をいただきました。

私は一般論として、

「地元の建築士会へ相談してみてください」

とお答えしました。

インスペクターの方でも調査は可能かもしれません。

ただ、
将来的に施工会社との話し合いが長引いたり、
調停や裁判に発展したりする可能性まで
考えるのであれば、
技術的な説明能力が求められる
場面があります。

そのため私は、

* 自分で設計もできる
* 工事監理も行っている
* 施工の実務経験もある

そんな建築技術者が望ましいのではないか
と考えています。

もちろん依頼する際には、

調査範囲や費用について事前に確認することも忘れてはいけません。

このようにお伝えしました。

## 実は気になるブロック塀は少なくない

この相談を受けて、
改めて思い出したことがあります。

私自身、日常生活の中で

「少し気になるな……」

と思うブロック塀を見掛けることがあるのです。

例えば、

* 厚みが薄そうな塀
* 控え壁が見当たらない塀
* 開口部の左右で傾きが違う塀
* 明らかに傾いている塀
* 大きなひび割れがある塀

などです。

もちろん外から見ただけでは判断できません。

しかし、気になる状態のまま
長年放置されているケースも少なくない
ように感じます。

## もし身近に危険な塀を見つけたら

無理に所有者へ迫ったり、
強引に指摘したりする必要はありません。

ただ、

「これは危険かもしれない」

と思うのであれば、
市町村の建築担当部署へ相談するという
方法もあります。

ブロック塀の倒壊は、
場合によっては人命に関わる事故に
つながります。

だからこそ、

隣地工事のトラブルという視点だけでなく、

地域の安全という視点でも
関心を持っていただければと思います。

今回の相談者の方については、
その後の経過を見守るしかありません。

ただ一つ言えるのは、

**「気付いた時点で声を上げた」**

ということです。

トラブルは放置するほど
解決が難しくなります。

「気のせいかもしれない」

と思っても、
まずは事実確認を求める。

それが、後々の大きな後悔を防ぐ第一歩になるのではないでしょうか。

同様のご相談がありましたら、このページ上部の【フォロー者数表示】の下にある《質問箱》からお寄せください。

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