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#02 二世帯住宅  火災の不安を、できる限り減らしておくべし!

「実は……、
1階の火の不始末で、2階まで全部が――」

これは、
実際の火災を経験した方から聞いた言葉です。

その経験をきっかけに、後日、
《鉄筋コンクリート造の
完全分離型二世帯住宅》
の設計依頼が来ました。

今回は、
少し重たい話になるかもしれません。

ですが、
二世帯住宅を考える上で、
一度は向き合っておくべきテーマだと
建築士としての《私》は思っています。

それは、

「もし火災が起きた時、
上下階の家族の安全はどこまで守れるのか」

という問題です。

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まず最初にお伝えしておきます。

私は、
木造住宅を否定したいわけではありません。

実際、木造には木造の良さがありますし、
私自身も
数多くの木造住宅に関わってきました。

ただ――。

二世帯住宅は、
“親族である別世帯が同じ建物に住む”
という特殊な住まいです。

だからこそ、

「火災時、どこまで延焼を防げるのか」

という視点も、
設計段階で考えておく必要があるのでは
ないでしょうか。

ちなみに、
設計者である私はかなりの心配性です。

本当に。

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二世帯住宅には、
大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつは、

【完全分離型】

例えば、

・1階が親世帯
・2階が子世帯

というように、
生活空間を完全に分けるタイプです。

イメージとしては、
上下に 一戸ずつ の
アパートやマンションに近いでしょうか。

もうひとつは、

【非分離型】

こちらは、
いわゆる《サザエさん一家》のような暮らしです。

キッチンも、
お風呂も、
リビングも共有する。

家族全員が、
ひとつの住宅で生活を共にするタイプですね。

こちらについては、
また別の機会に掘り下げたいと思います。

今回は、

【完全分離型二世帯住宅】

についてのお話です。

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火災は、
起きないことが一番です。

当然です。

ですが現実には、
どれだけ注意していても、
火災は発生してしまいます。

では――。

もし1階で火災が起きた時、
2階の家族は本当に安全なのでしょうか。

この部分を、
設計者である《私は》かなり気にします。

例えば、
木造アパートの火災を思い浮かべてみてください。

火は、
壁紙だけを燃やすわけではありません。

《構造材》である木へ燃え移り、
天井裏や壁内を伝いながら、
一気に延焼するケースがあります。

もちろん、
全ての木造住宅が危険だと言いたいわけではありません。

現在では、

・省令準耐火構造
・準耐火建築物
・各種防火対策

など、
性能向上も進んでいます。

ですが、
構造によって
火災時の延焼リスクに差があることも、
また事実だと思うのです。

一方で、
RC造(鉄筋コンクリート造)マンションでは、
火元の住戸だけで鎮火し、
他の住戸では生活を続けているケースもあります。

コンクリート壁が、
延焼を抑える役割を果たしているからです。

この違いを、
あなたはどこまで重視しますか?

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私は以前、
消防士さんのお宅を2棟設計させていただいたことがあります。

お一人は戸建住宅。

そしてもうお一人は、
完全分離型二世帯住宅でした。

火災現場を何度も見てきた方々です。

だからこそ、
住まいに対する考え方も、
非常に現実的でした。

そしてお二人とも、
ほとんど同じことを仰ったのです。

「木造アパート火災では、
激しく燃えてしまうケースが多い」

「でもRC造マンションでは、
一酸化炭素中毒による被害はあっても、
ご遺体に大きな損傷がないこともある」

そして、
ある消防士さんが静かにこう言われました。

「もし火災で死ぬとしても、
せめて家族に顔が分かる姿で棺に入りたい」

私は、
言葉を失いました。

“百聞は一見にしかず”

まさに、その通りなのだと思います。

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実は、
我が家の子供たちが進学で家を出た時も、

マンション選びで最優先したのは、

「RC造の耐火建築物であること」

でした。

理由は単純です。

自分の子供の不始末であれ、
他人の不始末であれ、

万が一火災が発生した時に、
少しでも生存可能性を高めたかった。

親として、
それを重視したのです。

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二世帯住宅は、
本当に奥が深い住まいです。

単なる間取りの問題ではありません。

音。

距離感。

生活時間。

そして――命をどう守るか。

設計段階でそこまで考えて、
初めて“良い二世帯住宅”になるのだと思います。

設計を依頼する際には、

「その設計者が、
二世帯住宅のリスクを
どこまで理解しているか」

そこも含めて、
ぜひ確認してみてください。

そして《あなたの正解》にたどり着くことです。

家は、
家族関係だけではなく、
命まで守る場所なのですから。

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