映画 『親愛なる同志たちへ』
本物の官僚主義を教えよう
1962年、ニキータ・フルシチョフ政権下。行き詰まった社会主義経済の中、ノヴォチェルカッスクの機関車工場で労働者のストライキが発生する。実際の事件を題材にしたモノクロ作品。

労働者への発砲に至る緊迫した状況の中で、主人公リュドミラは、体制側の顔と母としての顔を使い分けながら、行方不明となった娘の安否を追う。

「シン・ゴジラ」の社会主義版といった印象。会話と政策用語の隙間に、親子の感情が押し潰されるように差し込まれ、強い緊張感を生む。硬直した体制の中にも情を失わない人間がいることが、わずかな救いとして残る。
