540億円を溶かしたクールジャパン機構。税金をドブに捨てるのがクールなのか?
クールジャパン機構(株式会社海外需要開拓支援機構)が2026年3月期の決算を発表しました。
2026年3月期の損益は-157億円、欠損金(利益剰余金のマイナス)は540億円になりました。
クールジャパン機構の出資金は、2026年3月末時点で政府と民間を合わせて1,513億円です。出資額の1/3を溶かしました。残念です。
さて、2014年3月期から2026年3月期までの当期損益と利益剰余金の推移は下図のとおりです。当期利益を計上したのは2025年3月期のみ、他12期は当期損失です。
【クールジャパン機構の当期損益と利益剰余金(単位:百万円)】

クールジャパン機構の投資対象は海外に発信するベンチャー企業です。ベンチャーキャピタル(VC)の投資対象と大きく変わりはないでしょう。
VCの業績は好調です。VC大手のジャフコとクールジャパン機構の当期損益を比較したのが下図です。
【ジャフコとクールジャパン機構の当期損益(単位:百万円】

ジャフコ、儲かってますね。
ここで、こんな疑問が浮かび上がります。
ベンチャー投資は儲かるはずなのに、なぜクールジャパン機構は利益が出ないの?
官僚の天下り先だから。投資基準が緩いから。
いろんな理由が考えられますが、2014年から投資したのに、利益が出ないのは不自然です。
クールジャパン機構は能力がないのか? それとも、意図的に損失を出しているのか? いずれにしても、クールジャパン機構が自社で運用していることが問題です。
たとえば、年金基金のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、運用を外部に委託しています。2001年度からの累積で+196兆3,721億円の利益を確保しました。
GPIFの業務は運用委託先の選定、モニタリングです。GPIFが自ら投資先を発掘したり、投資したりすることはありません。自分の役割を理解しています。
クールジャパン機構に運用させても、税金をドブに捨てるだけです。GPIFを見習ってVCに運用委託したほうが良いですね。
それでは!
