CST概論⑩~触り方について~
『触り方チェックリスト』
当てはまる項目をチェックしてください。
□触り方が治療に影響する事を知っている
□触り方を自分でコントロール出来ている
□触り方について細かく習った事がある
□正しい触り方を知っている
□普段から触り方を意識している
□触るだけで、変化を出せる
□自分の触り方に自信がある
□自分の触り方のレベルを知っている
□自分の触り方の癖を知っている
□触り方を上達させる方法を知っている
□最小限の力で、骨まで力を伝えられる
□相手に不快な思いをさせずに触れる
何項目当てはまりましたか?
個数別勝手にランクをつけましたので、当てはまる所を読んでください。
≪0~4個≫
触り方について学ぶ事をオススメ致します。触り方だけで、何が変わるの?って、少し思っていませんか?
触り方について学ぶ事で、そのイメージが一気に変わると思います。えっ!触り方って、メッチャ大事やん!ってなっちゃいます!
もちろん、それと同時に技術の難しさを痛感すると思います。ですが、触り方を変える事で、今までの治療に変化が出るので、楽しさにも気づけると思います。
≪5~8個≫
触り方について、理解を深める事をオススメいたします。触り方の大切さを知っているあなたは、とても意識が高いので、触り方について学び続ける事で、さらにスキルアップする事が出来ます。臨床で意識されているので、まだ、自分がちゃんと出来ていないという事にも気づいておられると思います。
何が出来ていないのか、何が必要なのか、どんなイメージでやればいいのかなど、触り方について学び続ける事で、具体的に何が必要か見えてくると思います。
≪9~11個≫
触り方について、とても高い意識を持たれていますので、触り方の重要性も理解されていると思います。さらに触り方を上達させるためには、まだ気づいていない、新たな気づきを見つける事が必要です。そのためには、色んな人の触り方を体感すると共に、触り方について意識している治療家と情報を共有していく事が大切だと思います。
≪12個≫
素晴らしいです。是非、触り方について情報を共有させて頂きたいです。むしろ、教えて下さい!
◇触るとは
治療家として触るとは、どういうことか?
触るという事には、2つの意味があると考えています。
①触る=刺激
先述してきた、種類と量です。
【種類】
速さ、時期、方向、運動の種類(他動、自動、自動介助、抵抗)、その他(揉む、触る、たたく、揺らす、引っ張る、押す、捻る、電気、温熱、寒冷)など
【量】
強度、頻度、時間、回数、範囲など
②触る=感じる(反応を拾う)
【反応】
各組織の緊張、収縮(速さ、時期、強さ、範囲)、柔軟性、温度、動きの範囲・動き方・動きの方向、重さなど
2つの「触る」を意識して触っていますか?
触りながら、どんな刺激が相手に伝わり、そして、相手の体がどんな反応をしているのかを感じられるかが治療する上では、必要です。
もし、関節内の治療を行うのであれば、どの方向に、どういう圧で、どれぐらいの範囲で、いつまでやるのかなどを考えながら、そして、刺激を加えているときに、どんな反応があるのか。関節内が軽く動いているのか、スパズムが軽減して、より動きやすくなっているのか、動く範囲が増えているのか、防御収縮は起こっていないのか、などを感じながら、刺激をコントロールしつつ、反応を同時に拾わなければいけません。
そのためには、繰り返しになりますが、自分の感覚のレベルを高めていかなければいけません。
〈触り方で意識してほしい事〉
・指先だけに力が集中していないのか
・最小限で触る時は、指、手、手首の力が抜けているか
・手掌全体で、包み込むように触れているか。豆腐を崩さずに触るぐらい集中しているか
・いきなりパッと触るのではなく、ゆっくりと触る。手を離す時も、ゆっくりと離す。
・手の圧がどの組織まで伝わっているか
・しっかりと触ってしまえば、その時点で、ほとんど骨まで圧が達しているので、そこからさらに骨を触りに行ことした時点で、関節内は、動いてしまっている
◇「皮膚が教えてくれる」
皮膚は、関節の動きやすい方向を教えてくれます。皮膚の滑走をみることによって、関節が動きやすい方向がわかります。皮膚を8方向動かして、一番動く方向と関節が動きやすい方向が一致している事が多いです。
全ての人に適応するとは、限らないが、大半の人に当てはまります。
今までのように、限られた方向だけでは、限界があります。
また、関節だけで動きやすい方向を見つけるには、かなりの経験と技術が必要となる。経験が浅い人は、動きやすい方向をみつけられないまま、なんとなく動かしてしまうので、効果もでにくく、逆に悪くなる事があります。 関節の動きやすい方向さえみつけられたら、技術がなくても、効果がでやすく、また、悪くなる事も少なく出来きます。
熟練者は、関節だけで、その方向を見つける事が出来るので、皮膚をみる事は、不必要です。
動かす方向に迷いがある場合は、是非、試してみてください。
例えば、大殿筋に対するアプローチでは、どの方向に刺激を与えた方が緩むのか、意識しながらやっていますか?
緩む方向の探し方の一つとして、皮膚の滑走を見て判断してみてもいいかもしれません。皮膚の滑走だけでなく、相手に方向を聞いてみると、より緩みやすい方向を見つける事が出来るかもしれません。ただし、必ずしも結果がでるわけではありません。探し方の一つとして知っておいて下さい。
関節に対してアプローチする場合も、どの方向がいいのかを見つける手掛かりとして、皮膚の滑走を評価してみて下さい。
滑走しやすい方向と相手が良い感覚の方向が一致すれば、その方向を意識しながら、関節を動かしてみて下さい。そうすれば、より楽に効果を出せる場合があります。皮膚の動きやすい方向と関節の動きやすい方向も一致している事が多いので、それをヒントに動かせば、効果が出やすいし、副作用も少ないです。
※注意、何度もいいますが、絶対にそうなるとは限らないです。何がいいかは、相手の体の反応をしっかりとみて判断してください。一つの考えに固執しないように、より多角的に考え判断するようにしないと、患者にとって最善の方法を選択することができないです。
<触れるだけでも変わる>
相手が良い感覚になる部位を触ってあげるだけで、相手の体はしっかりと変化します。
この感覚がわかれば、色んな患者に応用する事ができます。
呼吸器疾患や感覚過敏な患者など刺激量に注意が必要な患者には、特に触り方が大切になってくるので、治療家としては必須の技術だと思っています。
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