ZINEフェスで叶える、「ゆるメタラー」の増やし方
こんにちは、Kizami designのRisakoです。
2025年10月4日(土)に東京都立産業貿易センター(浅草)で開催された「ZINEフェス東京」に、出展者として参加しました。
初めて参加をして感じたことや、メタルリスナーの端くれとして、ZINEを通して私が実現したかったことをまとめました。
出展を決めた経緯
2025年6月7日(土)に開催されたZINEフェス東京に一般来場者として参加した時、TV番組の「ZIP!」が取材に来ている様子を見てその日のうちに出展を決めました。
例えば、「本屋に足を運んだ時、偶然見かけた本を思わず手に取ってしまった」という経験がある人は少なくないでしょう。
しかし、本屋の棚は分野毎にコーナーが分かれているので、今までメタルを聴いたことが無い人がメタルの書籍を手に取る確率は極めて低いはずです。
一方ZINEフェスは、色んなテーマを持った出展者が雑多に横一列で並べられており、似たテーマ同士の出展者が区分けされているわけではありません。
本屋よりも偶然性があり、フェスだから手に取りたくなり、オマケにTVで取り上げられるほどの話題性がある。
「メタル」に助けられた私が、極小規模だけど、「メタル」に恩返しができる絶好のチャンスだと思いました。

お隣さんは、日記と詩集を販売されておりました。
『ゆるメタルのすすめ』の思惑と、実際に購入してくれた人たち
『ゆるメタルのすすめ』は、タイトルから推測いただけるとおり、「メタルっぽいものに興味はあるけれど、聴くきっかけが見つかっていない人たち」をメインターゲットとしています。

執筆にあたって、今現在までに、どのようなメタル系書籍があるのか調べたり、購入して読んだりしましたが、やはりそのどれもが「メタラー」を対象にしたものばかり。
もちろん商業目的の本なので売れなければ困るでしょうし、メタルというニッチなジャンルで戦っているわけですから、メタラーの大多数の意見を肯定し、時に攻撃的な言葉を使わなければなりません。
一方、本書は、ZINEだから取れる立ち位置を意識し、どのメタル系書籍よりも、優しい言葉で執筆することを心がけました。

また、700人以上の出展者がいる中で、とにかく目に止めてもらわなければいけないので、表紙の装丁にもこだわっています。
表紙はマットPP加工の上に、「ゆるメタルのすすめ」ロゴを盛り箔で加工しました。
ぷっくり手触りが良く、ギラギラしたクラックドアイスホログラム。
「メタルなのにゆるい」というコンセプトを表現しながら、思わず表紙を写真に撮りたくなるようなデザインを意識しています。

撮る角度によって違う顔を見せるのもポイントです。
中面は、少し灰色がかってザラつきのある「タブロ」という紙を使用しています。
タブロイド紙から名前が取られている「タブロ」ですが、思ってる以上に、きちんとした厚みがあります。
塵が混じっていることもあり、味わいを感じられる紙です。

グレーがかっていてかっこいい。
実際、装丁を褒めていただけることは多かったので、とっても安心しています。
また、ターゲットの年代で言うなれば、ZINEフェス出展者・来場者の平均年齢をパッと見で推測した時の肌感で、20~30代を想定していました。
しかし実際は、推定で30~60代ぐらいの幅広い層の方にご購入いただくことができ、本当に嬉しかったです。
目に止めてくれた人の大半がじっくりサンプルを読んでくれまして、一呼吸置いたところで、「音楽はお好きですか?」と聴いてみると、さまざまなお話を聴くことができました。
会話から見えてくる、潜在的メタルリスナーたちの居場所
30代ぐらいのお客様からは、主にV系バンドの名前が挙がっておりました。
アリス九號、cali≠gari、DEAD ENDなど……
X JAPANやDIR EN GREYが日本のメタルに与えた功績や、着飾るという意味ではLAメタルの文化に近いところもあることを考えると、やはりV糸とメタルの親和性は高いですよね。
「私はMUCC、メリー、cali≠gariなど聴いていましたよ!」とお伝えするとお客様から笑顔が!(余談ですが、FLOPPY、新宿ゲバルトなどもかなりよく聴いていました。)
V系以外だと、人間椅子、Korn、Slipknotの名前が挙がっておりました。
私が聴いていた頃のcali≠gariの曲、サブスクでは一切聴けないのですよね……代わりに今年9月にリリースされた新曲を。
40代以上のお客様からは、「ハードロックを聴いていて……」という声が圧倒的に多かったと思います。
特に名前が挙がっていたのは、オジー・オズボーン、メタリカでした。
1人、私の知識不足で聴き取れなかった著名なアーティストがいたのですが……恐らくそのアーティストもハードロックなはずです。(会話の流れ的に……)
「昔よく聴いていたんだけど、今はあんまり聴いていなくてね」
「家でメタル聴いていると、奥さんに怒られちゃうからさ」
「MUSEのライブを観に行ったんだけど、その音圧に刺激を受けて、また音楽を聴きたいなと思ったの」
そんな方々にも「今、もう一度メタルを聴いてみよう」と、この本を手に取っていただけたことが心の底から嬉しかったです。
高校時代、「メタルを聴いてみたい」と言ってくれた音楽の先生にお貸しした、思い出深きオジーのアルバムを添えて。
そして年代問わず、お客様のほとんどが「私の好きな音楽を、メタルと紐づけても大丈夫?」といったように、話を初めてくださったように感じました。
やっぱ、メタルって敷居、高く感じますよね……なんか怖いし。
でも逆を返せば、メタルはあらゆる音楽ジャンルのhubになる可能性を秘めているとも言えるかもしれません。
メタル、もっと自由であれ。だって音楽なんだもん。
ZINEフェスに「バキバキのメタラー」はいる
お1人、ゴシックメタラーのお客様がZINEを購入してくださいました。
会計後にお話をしたので、もちろん返品しづらかったのだと思いますが、私が「最近ゴシックメタルにハマってる」と言ってしまったにも関わらず、ゴシックメタルを聴いている人なら200%知っているであろう(という表現は避けたいんだけども……)重鎮を知らず、「もっと勉強してください!」と叱咤激励を受けることに……。
例えば友達に、「最近漫画にハマってて〜」と言われた熱狂的な漫画オタクが、「何にハマってるの?」って聞いてみたら、「鬼〇の刃!漫画っていうかアニメを1.5倍速で観てるって感じなんだけど〜…」って返されてオタク舐めんなよ……みたいな気持ちになった、といったようなSNSのテンプレート的エピソードってあると思うのですが、これらは詳しい側の人が悲しくなったり、「仲間を見つけられなかった喪失感」を面白おかしく表現するための手法だと思うのです。
今回の件も同様で、そのお客様にはきっと寂しくて悲しい思いをさせてしまったんだろうな……と、初めて自分が人を傷つける立場になりうるんだと気がつきました。
発信者として、私はもっともっとメタルを聴かなくちゃなりませんが、本を手に取ってくださる方に「もっとゆるくメタルを楽しんでほしい」というスタンスは曲げません。
当たり前ですが、何かを発信するということは、時に誰かを傷つけるというリスクと隣り合わせであることを胸に、また新しい創作に打ち込みたいと思います。
また、サンプルをじっくり読んで、購入しなかった人の中にも「バキバキのメタラー」がいました。(Tシャツでわかる。この人、バキバキのメタラーだ……。)
そう、バキバキのメタラーにはちょっと物足りない可能性が高いのです。
でも、既にメタルが大好きな人にも、共感してもらえるところをいくつか作ったつもりです。
なんか読みづらい文章になってきたので、恥に恥を重ねる形にはなってしまうんですが、私が会場に着くまでに聴いていたゴシックメタル(多分、シンフォニックメタルの方が近いみたいです……)を載せます……。
そしてこちらは、ゴシックメタラーのお客様が最近ハマっていて、「最高だった!」と絶賛していた、今年5月リリースの新譜。おっしゃる通り、極悪で最高です。
ディスクユニオンでの販売が決定!
と、ここまでの文章で「バキバキのメタラー」には物足りないかも、と前置きしちゃったんですが……
なんと!あのディスクユニオン様で『ゆるメタルのすすめ』を期間限定で販売していただけることになりました!
高校生の頃、ディスクユニオンの中古CDセールでメタルCDをジャケ買いしていた私へ、あなたの本……ディスクユニオンに置かれることになるわよ……(笑)

2025年10月7日(火)~2026年1月7日(火)の3ヶ月間、店舗とオンラインでご購入いただけます!(オンラインは1日早く先行販売が開始)
【対象店舗はこちら】
・お茶の水ハードロック/ヘヴィメタル館
・新宿ヘヴィメタル館
・ブックユニオン新宿
・ROCK in TOKYO(渋谷)
……バキバキのメタラーの店舗だ!!!!!大丈夫なのか!?!?
オンラインは下記URLよりご購入いただけます。
普段はメタルを聴かない人も、ゆるメタラーも、バキバキメタラーも、ぜひお楽しみいただけたら嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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