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音声#03着色天然石は、偽物ですか?|清野石店の一人語り #03

「着色されているなら、それは偽物ですよね?」

天然石の話をしていると、ときどき、こんな言葉を耳にします。

たしかに、天然のままの色ではなく、人の手で色を加えられた石があります。

無処理の石と、着色された石。

この二つを、まったく同じものとして扱うことはできません。

でも僕は、

「着色されているから、全部偽物です」

とも考えていません。

清野石店の一人語りポッドキャスト、第3回です。


音声はこちら


「着色されている」と「素材が偽物」は、同じ話ではありません

天然石を素材として色を加えたものが、着色天然石です。

一方で、ガラスやプラスチックなどを天然石だと偽って販売することもあります。

この二つは、分けて考える必要があります。

天然石を素材として着色されたものであれば、人の手が加わったからといって、素材まで別のものへ変わるわけではありません。

ただし、

「素材が天然石なのだから、無処理の石と何も変わらない」

ということでもありません。

着色という加工が施されている。

その事実は、きちんと伝えられるべきです。



問題は、加工されていることより、隠されていること

天然石には、着色以外にも、さまざまな処理や加工があります。

人の手が加わっているからといって、すべて価値がないとは思いません。

着色によって、天然の状態では出にくい鮮やかな色や、デザインとしての面白さが生まれることもあります。

その色を見て、

「この石が好き」

と思う人もいます。

加工されていることを理解したうえで選ぶのであれば、その選択を誰かが簡単に否定する必要はありません。

僕が問題だと思うのは、加工されていること自体ではなく、それが説明されないことです。

着色されている石を、無処理の希少石であるかのように見せる。

加工について触れず、見た人が誤解したまま選ぶ状態にする。

それでは、持つ人が自分で判断できません。

石を売る側が先に渡すべきなのは、強い言葉ではなく、選ぶために必要な情報だと思っています。


「天然石です」だけでは、十分な説明にならない

着色天然石も、素材が天然石であれば「天然石」と呼ばれることがあります。

ただ、

「天然石です」

という一言だけでは、加工の有無までは分かりません。

何を素材としているのか。

どんな加工が施されているのか。

その加工が説明されているか。

価格は、その状態に対して妥当なのか。

購入する人が、理解したうえで選べるのか。

清野石店では、そこを分けて見ます。

「本物か、偽物か」

という二択だけでは、石の状態も、販売の誠実さも、十分には判断できないからです。


無処理だから上、着色だから下、とも考えません

無処理の石には、無処理の石としての魅力があります。

希少性や市場での評価が高くなる石もあります。

着色された石には、着色された石だからこそ生まれる色や表情があります。

その違いをなくす必要はありません。

ただ、違いがあることと、どちらかを一律に否定することは別です。

無処理だから、必ずその人に合う。

高価だから、良い一本になる。

着色されているから、持つ意味がない。

清野石店は、そういう決め方をしません。

石の状態を正しく伝えたうえで、その色や佇まいを本人が好きだと思えるのか。

日常の中で、無理なく身につけられるのか。

一本のブレスレットとして、きちんとまとまるのか。

最後は、そこまで見て判断します。


清野石店は、着色天然石を排除しません

清野石店は、無処理の石だけを正しいものとして扱う店ではありません。

着色された天然石を使うこともあります。

ただし、着色されていると分かっているなら、そのことは伝えます。

無処理石と同じ希少性があるようには見せません。

加工された石であることを隠して、別の価値を持つ石のように扱うこともしません。

持つ人が分かったうえで、

「それでも、この色が好き」

と選べる状態をつくる。

そこが大切だと思っています。


清野石店が考える「本物」の基準

着色天然石は、偽物なのか。

僕の答えは、単純な「はい」でも「いいえ」でもありません。

素材が天然石であること。

加工が施されていること。

無処理の石とは、評価の基準が異なること。

その情報が、持つ人へきちんと渡されていること。

それぞれを分けて考える必要があります。

「加工されているから、全部偽物」

「天然石なのだから、無処理石と全部同じ」

清野石店は、そのどちらにも寄りません。

石を雑に扱わない。

持つ人も雑に扱わない。

そのために必要なのは、都合のいい言葉で包むことではなく、分かっていることを正直に伝えることだと思っています。

この記事は、第3回の内容を整理したダイジェストです。

着色天然石を否定しない理由と、それでも説明を省いてはいけないと考える理由。

文章だけでなく、ぜひ音声もあわせて聴いてみてください。

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