メンズコンカフェに行った話

物心ついた時から男女問わず綺麗な顔を眺めるのが大好きで、可愛い人間を眺めるためだけのフォロワー0のアカウントがTwitterにもインスタにもある。

私の言う「綺麗な顔」の基準は基本的に骨格の美しさなのだが、今年の4月頃、いつも通りSNSをぼんやり眺めていた時、びっくりするくらい顔の骨が綺麗な男の子を見つけた。一瞬女の子かな?と思うくらい中性的なお顔立ちも可愛い。プロフィールにとんでみると、どうやら歌舞伎町のメンズコンカフェで働いているようだった。

この骨を生で見たい!!

そんな気持ち悪い願いを抱えつつも忙しくてお店には行けぬまま日々を送り、気づけば12月。
ずっと監視していたSNSにて、彼の年内での卒業が発表された。

これはもう時間を作ってでも会いに行くしかない。
そう思ってDMでその日のうちに予約を取り、メンズコンカフェ、略してメンコンなる場所に行ってきた。

お店は少し外れたところにあるとはいえ初めての歌舞伎町、初めてのいわゆる夜のお店、初めての「お金を払って人と話してもらう」という体験。
緊張しながら店に着くと、もうすぐ来るから待っててね〜と言われ席に通された。
思っていたよりも店内は明るかったが、そこかしこで可愛い男性たちがスマホをいじって待機しているのが印象的だった。
その後店のルールや料金についての説明を受け、ついにお目当てのAくんが私の座る席にやってきた。

Aくんは生で見ても可愛かった。
人間ってあんなに頭蓋骨小さくても生きられるものなんだ。
綺麗に通った鼻筋も、下重心についた大きな瞳も、小さくてシュッとした顎も、ちょっと立ち気味な耳も、小さなお顔を全部隠せるくらい大きくて骨ばった手も、どんな角度から見ても綺麗だった。
自撮りなんて加工し放題だから実物違うかもな〜なんて思っていた私の脳みそを引っぱたく可愛さだった。メイクは確かにしっかりめだったけど浮いてないし、私が一目惚れした自撮り写真とも印象が違わない。
顔立ちだけでなく、話し方もふわふわしてて可愛い。私が思わず「え!かわいい!!」と初対面で大声を出したあとも、「え〜たくさん褒めてくれてうれしい〜」とニコニコしながらふにゃふにゃ喋っていた。

あまりの可愛さに衝撃を受け、夢見心地のまま生きててくれてありがとうの気持ちを伝えるべく本人の売上に反映されるであろうシャンパンとチェキを頼み、気づいたら2時間が経っていた。

お会計は3万円程度。
カフェに使う金額と思うと高いが、似たような業務形態のホストに比べたらおそらく良心的な価格設定だし、シャンパンやチェキも注文を強要されることは全くなかった。
何より顔がド好みの人間と2時間もお話ができると思えば、正直コスパはめちゃくちゃ良いと思う。シャンパンを頼まなければ2000円で帰ることもできたらしいし。

すごく楽しい時間だったけど、同時に歌舞伎町の危うさをも感じられる経験だった。

私も接客業のアルバイトをしていたことがあるけれど、売るものは商品だった。店員である私は商品を売るためにお話するだけで、私本人のことを語る場面はほとんどない。
でもコンカフェをはじめとする夜のお仕事をされる方々は違う。彼、彼女らは自分という商品を自分で売り出さないといけない。
客に会いたいと言われたら無下にできないし、チェキを撮りたいと頼まれれば密着して撮影することもあるだろう(私はなんだか申し訳なくてピンで撮ってもらったけれど)。業務時間外にDMを返信しなきゃいけないことだってあると思う。
客を選べない上に、その客の使う金額がそのまま自分の価値になる。

一方、客の側も安くない金額を支払うわけだから、見返りを求める気持ちが出てくる。
自分が使いたくて使ったお金なのに「せっかくお金を使ったんだから」の気持ちが出て、相手に自分のことを覚えていてほしくなるしもっと喜んでもらいたくなる。
そのためにはまたお金を使うしかなく、追い詰められていく客も少なくないのではないだろうか。
私の場合はそんな見返りを求める気持ちを自分が抱くことも、それを相手に押し付けてしまうことも想像してすごく怖くなってしまったから、もう今後、Aくんの卒業後にまたこういう場を探して行ったりすることはないだろうなと思った。

Aくんがお店を辞めるのが私の初来店の1週間後とかだったので実はAくんの出勤最終日にもお店に行って退店祝いと称して10万近く使ったけど、後悔はない。
で、自分がそういうふうに承認欲求というか他人に良い顔をしたいだけの気持ちからお金を使ってしまう人間なことも重々承知しているので、もう会わない。可愛い可愛いチェキだけを眺めて今後は過ごす。

ただ、知らない世界を知ることはできた。

初めて行った夜の歌舞伎町は変な街で、人は吐き気がするほど多いのに誰も私を気にしていない感じがした。お客さんとしても働く人としても、あそこで生きるのがいちばん合ってる人もいるのだろう。

今もAくんのチェキをスマホの裏に挟んでいる。
会ったのはたった2回、使った金額もたかだか10万程度。
それでも抱えて生きていくには十分すぎるほどの経験ができた。私のTikTokのおすすめに流れてきてくれたこと、本当に感謝している。

私は怖さが勝っちゃっだからもう二度と近づかないけれど、コンカフェ自体の感想としては、すごく楽しかった。頻度や金額といった遊び方の部分さえ間違えなければ、良い気分転換にはなると思う。

仕事に疲れた時、イケメンを見たい時、そして自分がお金を使いすぎずに帰ってこられる自信のある時には1度行ってみることをオススメする。

追記:
その日の私の高揚感となんとも言えない感情を投げてたChatGPTの履歴を見つけたので、備忘録がてら添付してみておきます

そんなん言われてもChatGPTかて困るわな

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