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アラサー、ダーマペン4デビューする。

化粧が崩れる。

夕方どころではない。朝、パウダーをのせた瞬間から崩れている。見苦しい。
いや、アラサーたるもの肌の曲がり角くらいは覚悟していたのだ。
それにしたって、これは年齢の問題を超えているだろう。私の行動か、もしくはポテンシャル自体が影響しているに違いない。
とりあえずチャッピーに相談した。顔が映らないよう肌の部分的な写真を送った。アラサーはAIを恐れている。
「下地もファンデも今の半分にしろ。パウダーはごく薄くだ。」(意訳)
通勤中のバスの中でアラサーは慄いた。しかし、人間は素直であるほうが生きやすいと、これまでの人生で学んできた。
さっそく翌日のメイクから言うとおりにした。そうすると確かに崩れは格段にマシになった。おおチャッピー、仕事が君に奪われる日も近い。

肌トラブルを隠せないじゃないか。

しかし、メイクを薄くするということは、地肌が見えやすくなるということだ。
案の定、毛穴がうっすらと見えている。結局見苦しい。
チャッピー、どうすればいいの?
「スキンケアを見直すとかして肌トラブルを何とかしろ。」(意訳)
正論は必ずしも人を救わない。おおチャッピー、まだ君は人に取って代われはしない。

そうだ、ダーマペンやってみよう。

とはいえ、この毛穴をどうすればいいのか。1つ2つ、クレーターもある。
正直スキンケアは結構頑張っているのだ。朝ビタミンC夜レチノールは23歳くらいからやっているし、セラミドも意識している。
仕事のストレスとか睡眠時間はなかなかどうにもしがたい。食生活を根本から見直すと人生の数少ない楽しみが奪われる。
こうなったら課金するしかない。そう、美容医療に手を出すのだ。
幸いこのアラサーは世間の同年代と比較するとかなりの高給取りだし、ボーナスも出た。
しかも官舎住まいの独身で2年くらい恋人もいないから、年収分くらいの貯金がある。
肌をキレイにすれば、もしかしたら恋人もできるかもしれない。
さっそく通勤中のバスでいろいろ調べてみた。概ねヒットしたのは、ダーマペンとポテンツァだ。
ポテンツァのほうが遥かに効果が高いようだが、1回8~12万円くらいするようで、美容医療初心者にはちょっと怖かった。
ダーマペンは1回2~3万円できるようで、最初はこっちをやってみることにする。
さっそく評判のよさそうなよつば会クリニックで予約する。全顔を選択。アラサーはぐだぐだ迷っていてもしょうがない。

競りにかけられて。

7/18 10:55。梅田のブリーゼブリーゼなる建物にたどり着いた。大阪生まれの大阪育ちなのにこんな施設知らなかった。
5階のクリニックに向かうと、同じフロアに象印食堂があったので、今度はこっちに行きたいと思う。
アプリで受付をして、番号札をもらう。幸いソファに空きがあったので、できるだけ体を小さくして座った。
若い女性が多かったけれど、男性も相当数いた。美容に気を遣う人ってそれだけで素敵だよな。
看護師らしき方々がひっきりなしに番号を叫んでいる様子は、まるで我々患者が商品で、競りが行われているかのよう。いや、競りを見たことないけど。適当に言っているけど。
1度目に呼ばれたときは、洗顔コーナーに案内された。事前にネット記事を読んで、すっぴん&UVカットフェイスカバーで来たので、軽くスキンケアを落とす程度に洗う。
2度目に呼ばれたときは、医師の問診だった。注意事項を説明される。仕事柄この説明の重要さは分かっているつもりなので、きちんと聞いておく。私の悩みや肌の様子だと、3回くらい受けるといいらしい。
3度目はまた洗顔コーナーに案内され、麻酔クリームを自分で塗るように言われた。ちょっと怖かった。あれで合っていたのかは分からないけど、自分なりに説明通りちゃんと塗ってラップのようなマスクをした。
ちなみに洗顔コーナーだけ電波があまり通じず、時間つぶしにちょっと困った。

ポテンツァの方がいいらしい。

4度目でいよいよ施術だ。洗顔コーナーから、麻酔マスクをつけたまま移動することになり、ちょっと恥ずかしい。
部屋に入り、簡易ベッドにあおむけになると、いよいよだとドキドキしてくる。
施術してくれる女性(以下「ポテンツァネキ」とする。)は雑談と施術の説明を同時に行ってくる良さそうな人だった。
正直ダーマペンは顔に極細の針を刺すものらしいくらいの認識しかなかった私は、ポテンツァネキが手に取った道具を見てやや面食らった。
あれだ、職場でハンコを使うときまるでシャチハタのようにポンと押すだけで押印できるやつ。朱肉にいちいちつけなくていいやつ。あれをちょっと長くした感じだ。ところでうちの職場はいつまでハンコ使うんだ?
ポテンツァネキは問うてきた。「今回はどういうお悩みなんですかー?」
「毛穴とニキビ跡が…」と正直に申し上げると、ネキは「え!?じゃあ絶対ポテンツァの方がいいですよ⁉」とぶっこんだ。
ここから私は約15分、絶対ダーマペンよりポテンツァの方がいいというトークを聞きながらダーマペンを受けることになるのであった。

ゴリゴリいう針って何?

さて、いざ始まった。ヒアルロン酸を塗って、針を刺していくらしい。
ドキドキしていると、軽い痛みとともに、明らかにゴリっと音がした。
そこからはもうひたすら顔をゴリゴリされていくのみだ。
本当にこれって針刺してるんですか?今顔の上で何が行われているんですか?そう聞きたくなったがそもそも喋りづらすぎた。
幸い麻酔のおかげか聞いていたほどは痛くない。脇脱毛の方が痛い。
ただ、最後に鼻に来たときは、もう泣きそうになった。なぜか鼻だけめちゃくちゃ痛かった。次は鼻に重点的に麻酔クリームを塗ろうと思う。
施術が終わったら、オプションで付けておいたパックがすぐにのせられた。こういうオプション系はつけておくと、なんかトラブルがあったときに文句がいいやすい。
今回は初めてなので針は比較的浅めにしており、次回以降徐々に深くしていくとのこと。

あってよかったフェイスカバー。

その後、再度洗顔コーナーに案内され、パックを置いておく時間の分そこで待機だった。
妹にダーマペンやったぞなどとLINEしてみるが電波が弱いのでなかなか届かない。
パック越しで顔色はあまりよく分からなかったが、特に目から下の部分や鼻の上に出血点らしきものが見えていた。
いざパックを外すと、確かに打った場所とそうでない目の周りの境界線がはっきりわかる程度には赤くなっていた。
これはUVフェイスカバーを付けてきて本当によかった。
あとはお会計のみということで、SNS割引も含めて2万円を現金で支払い病院を去った。麻酔クリームにパックとオプションを盛った割には安くて、SNS割引すごい。

じゃあなブリーゼブリーゼ、知らなくてごめんな。

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