2025/8 トルコおよびタイ旅行記 ep5:1食2000キロカロリーの甘すぎるフードファイト、開幕(イスタンブール市内・ドルマバフチェ宮殿、バクラヴァ、ミシュラン)
前回のあらすじ
お腹が満たされない!
バックナンバー
本編
●高い、暑い、デカい、ドルマバフチェ宮殿
あまりにヘルシーな昼飯を食い、向かうはドルマバフチェ宮殿。トラムに初乗車す。

とにかく入場料が高い。1人7000円くらい。果たしてその価値はあるのか。
内部は撮影禁止なのでテキストだけで振り返ると、とにかく暑かった。これは昨年ウィーンやブダペストの同じような施設に行った時もそうだった。しかしそのときは扇風機的なものが結構いたるところにあって椅子もそこそこあったのだが、このドルマバフチェ宮殿はほぼなし。きつい。
あとは、同じような空間がずっと続くので歴史知識皆無の悲しい人間にとってはだんだん疲れてくる。あんまりマイナスなことばかり書いてもアレなので、撮影許可エリアで発見したニワトリをもって、終わりたい。

●お水1本、800円
宮殿敷地を出て、水を買おうとしたところ、ちょうど熱心に呼び込みをしている露天商の少女がいた。まあ10歳がとこか。異国では普通にこれくらいの子どもが労働している。
昔、インドに旅をした人が「変なところで水を買って飲むと、腹をぶち壊す」というエピソードトークをしていた。たしか、キャップがちゃんとしまっていないものは、その辺から適当な水を汲んでいれているから衛生的にアカンとか、そんな内容だったと思う。
初日から腹を下したくはない。その話を思い出しながら何となく警戒しつつも、ちゃんと新品っぽいようなので価格を聞くと、なんと「200トルコリラ=約800円」とか抜かしゃあがった。
ダメダメ、児童労働の大変さは分かるがさすがに買えん。そっぽを向いて立ち去ろうとすると態度を変えて「20」と言ってきた。この野郎、ボってやがったな。と思いつつ、きっと彼女の英語力の問題か、筆者の聞き間違えだったというところで納得してやろう。
●危険なスイーツ、バクラヴァ
気を取り直して、午後のおやつへ。トルコ名物の「バクラヴァ」とかいう菓子を食いに行く。「Karaköy Güllüoğlu」とかいう店。一応、日本では松屋銀座や羽田空港に出店している。
バクラヴァについて軽く説明しておこう。以下、同店のオンラインショップによる説明。
バクラヴァは、手作業で重ねた極薄のパイ生地にナッツを挟み、香り高いバターシロップをたっぷりとかけて仕上げる、トルコの伝統的なスイーツ。
オスマン帝国時代から受け継がれてきた、トルコが誇る特別な伝統菓子です。
実物はこんな感じ

なぜ、自分の写真を載せないのか。それはこの店でひと悶着あり、写真など撮っている場合ではなかったから。
単刀直入に申し上げれば、注文を間違えた。振り返ろう。
店頭にあるメニューにはプレーンだのチョコだの、いろんなバクラヴァがずらっと並んでおり、各商品に「キロ単位」「ポーション」のそれぞれを頼んだ場合の価格が記載されていた。
さすがにこんな甘ったるそうなもの、キロ単位は食えない。従ってポーション単位でオーダーしたところ、思いのほか1注文に対して大量のバクラヴァが出てきてしまった。まあ、正直筆者としては別にこれくらい行けるだろうと思っていたのだが、横にいた妻の狼狽ぶりがすさまじい。どうも彼女は1個ずついくつもの種類を試さんとしていたらしい。
戸惑いながら周囲を見渡すと、確かに1個単位で注文できたらしいが、時すでに遅し。剣呑な雰囲気の中、血糖値爆上げフードファイトの幕が上がった。
●1日の食事がこれで十分!
ちなみにこのバクラヴァは、ヤギ・羊の乳を原材料に使用しているため、そこそこ風味にクセがある。基本的には「甘ったるいミニパイ」みたいな感じだが、バターシロップでギットリしているので歯にくっつくし、この小さめのサイズ感が確かにちょうどよい。間違いなく、何個も食うものではない。
結果、食べたのは1人6~7切れ。腹が一杯というわけではないのだがとにかく甘い。ざっと調べると、1切れは200キロ~300キロカロリーらしいので、単純計算で1500キロ~2000キロカロリーほど摂取したことになる。
厚労省の指標(日本人の食事摂取基準、2025年版)を基にすると、これは身体活動レベルが低い成人女性が1日に要するエネルギーをほぼ充足する数値だ。もっと身近なものに換算すると、白ご飯を茶碗6~9杯分くらい。「そんなもの、一気に食えるかい」と思うが、バクラヴァの小さな欠片には膨大なエネルギーが詰まっている。戦時の兵隊用糧食みたいなものか。
後日ガイドさんの話を聞いていて気付いたことだが、トルコはラマダン(断食)があるため、それが明けたときにめちゃくちゃ食わないと体を壊すらしい。だからこそ、効率よくエネルギーを取れるこうした甘すぎるお菓子が根付いているのかもしれない。
●ミシュラン認定店でディナーを楽しむ
甘すぎるフードファイトを切り抜け、時刻は午後3時過ぎ。この日は残り、晩飯を食うくらいしか予定がないので地元のスーパーを閲するなど、ぶらぶらしながら時間を潰す。おにぎりや寿司を見かけると買いたくなって困るが、我慢する。なぜなら夕飯はミシュランが認めた店だから。

犬小屋を見たことはあるが、猫小屋、
それも公道にあるのはなかなか珍しい。
というわけで、夕飯に訪れたのは「Deraliye」って店。ミシュラン関連の店なんざ行ったことがないので緊張したが、他の客で日本の半ヤンキー若造みたいなのが気楽にしていたので、過ごしやすかった。

トルコのビール「エフェス」をちびちびやりながら、前菜としてタコのローストと茄子の煮込みをいただく。


タコは、プリっとした食感ではなくかなり柔らかくなるよう火を通されている。味も、慣れ親しんだタコというか白身魚を食っているみたいな風味がする。面食らったがこれはこれでうまい。

メインで注文した、ひき肉の串焼きである「アダナケバブ」なるものは、若干辛めだが肉っぽさ十分のギッシリした歯ざわりでおいしい。そうそう、こういうもんが食いたかった。ラムと牛のあいびきも、臭みはほとんどなし。左奥のピラフとともに食べ進める。それにしてもビールとよく合う。

食った食った。ヨーロッパは、夜7時くらいから賑わい出す感があるものの、いつも時差ボケや治安を気にしてあまり出歩かないのがもったいないなあと感じる。この日も、賑わう街を背にホテルへ一直線して、およそ2日半ぶりのまともな睡眠についた。
今回はここまで。5回目にして初日をやっと終えたのだが、果たして何回までこの旅行記は続くんでしょうか。
