言葉の中に
ちび創作大賞、テーマを勘違いしていた
心の在所ではなく、心の所在で書いてしまった
こんな日もある
ため息ばかりの人生だった
喋るには、許可証が必要
人の顔色ばかりをうかがう
相手のまぶたが少しでも落ちようものなら
私の息は止まる
そんな私が、大嫌いだった
人と雑談する光景に憧れた
心の中でなら、私は言いたいことが言えた
口からでは、うまく言葉にならない
思っている言葉と、違う言葉が出てくる
そんな私に、2冊の本がやってきた
転職の面接官の料理長から
「何度も何度も繰り返し読みなさい」
そう言われた2冊の本
本を読んでも、私は変わらない
そう思っていた
一冊目で、泣いた
5時間泣き続けた
二冊目も、泣いた
5時間泣き続け、寝た
次に目が覚めた時
私は生きててもいいんだと初めて思えた
長年に渡り、知りたかった答え
それを、本から教えてもらった
半年前、言葉と本に救われたと思っていた
言葉の中にいた、心によって
でも、救われたのではなかった
自分で気づいたのだと、一月後にまた本から教えてもらった
心は言葉にしないと、何も浮かび上がらない
何もないのと変わらない
だから、私は書いている
書いて、自分の心を探している
歌にも映画にもお笑いにも、心があった
半年間、いろいろな心を見てきた
私が出会った心は本だった
私も、本を書いてみたいと思った
昔の私に、言葉を届けられるような本
私が言葉を伝えたい人は、私
ありのままの私を、私に見せる
嘘の無い言葉が、私には効く
ここは、そのための練習場
私の心は、ここにある
追記
さらに間違えていた
心の所在でも、心の在所でもなかった
『心の在処』だった
