見出し画像

エイヨウセッシュヨウシキって?

漢字で書くと、
「栄養摂取様式」です。

専門用語って、慣れてしまえば
とても便利なので、
仕事をしていると、
すっかり馴染んでしまいます。

だから、そういう用語に
アレルギーをもつ人の
気持ちがわからなくなる。

それは、一種の病気、
なのでしょう。

面白いことに、
病気に自覚があれば、
治るはずなのに、
自覚しているようで
できていない。

だから、同業の他の人の話を
聞いていると、
「ああ、その用語をここで使うのは…」
と他の人の場合にはわかるのに…
となるのですけどね。

ですので、記事の中に、
その用語はやめて!とか
そんなのわかんないよう、とか
ありましたら、ごめんなさいですが、
コメント欄で教えていただければ、
と思います。

ですが今回は、確信犯的に
タイトルにしました。

なぜって、この用語は、
そのままマークしておくほうが
現象、考え方を
ひとまとめに
あつかいやすくなるから。

植物病理学のテキストを見ると、
たぶん必ず、「栄養摂取様式」
という用語が入っているはずです。

今は、「栄養戦略」とか「栄養摂取モード」
と言う場合もありますが、
同じこと、と思ってよいです。

だいたんに?すっきりいうと、
菌類やウイルスなどの
病原(寄生し、病気を起こす存在)が
宿主と言われる植物
(寄生される存在)から
どのようなやり方で
栄養をとって、
自分たちの生活を成り立たせているか、
ということです。

この話はとても面白いのですが、
研究が進むほど、
はっきりと区別できなくなってきました。

なぜって、たくさんの例を
観察することで
そのときの状態、
結果としての関係性は
時々刻々と、変動し続けることが
わかってきたから、です。

ここで、
理屈を少しみてみましょう。

ながめる生物の関係性を
両極で見ると、共生と寄生に
まず分けられますね。

だけど、この関係性は
とても不安定のようです。
言い方を変えると、
連続的というのか、
グラデーションがある、
というのか。

とにかく、その関係性は、
どこに区分できる、というように
すぱっと切り分けられるものではない。

具体的に見てみましょう。

たとえば、菌根菌や内生菌
(内生菌:体内にいるけど、
じっとおとなしくしていて
とりあえずは無害とされる)
とうまく共生していたけど、
植物の稼ぎが少なくなってきた、
(剪定されるとか?)
すると、菌類は、
自分のもらえる糖などの量が
減ってしまいます。

すると?

「けしからん!
自分はちゃんと約束通り、
水やリンなどを集めて
渡しているのに(プンプン)」
となるのは、想像がつきますよね?

そうなると、やりとりの経路は
すでにつくられているので、
植物に、今は
他者に分けられるほどの稼ぎがなくても、
共生していた菌類は、
植物から、ムリヤリにでも奪おうとします。

だって、そういう約束だし、
自分にも生活があるのだから。

すると、共生は、
容易に寄生に変わる。

そして、弱った結果、
共生できなくなった植物は、
他のいろんなものの寄生まで
次々と受けてしまい、
文字通り、弱り目に祟り目、となる。
そういう状態の植物を
目にされた方は多いと思います。

と、それぞれの生き物が
やっていることを
ひとつひとつ見ていくと、
共生するには、約束通り、
稼ぎ、集め、相手に渡す、
というのがしっかりできていないと、
成立しないことがわかります。

きびしい環境下で
それをやり続けるのって
けっこうむずかしいかも?

ということで、
今日の味方は、明日の敵、
となることもあるのでしょう。

このように関係性が
ある不安定さをもつことは
自分たちの生活を見ても
わかります。

金の切れ目が縁の切れ目
というのは、
わりとよく聞く話のような…

日本人にはなじみの深い、
諸行無常、なのです。

植物病理学には、
たくさん用語があり、
最初は、アップアップ
することも多いかも?

ですが、生態学と同様、
関係性をあつかう学問は、
図の多い初級向けのテキストでも読んでみると、
なかなかに人生訓に満ちています。

用語の理解は、あわてずゆっくり。
だって、学生じゃないし、
仕事するわけでもないので。
それが大人の勉強のよいところ。

植物名を覚えるのと
これも同じ?

よろしければ、
専門書がたくさんある書店、
または図書館で、
お手にとって
お気楽に眺めてみて下さい。

食わず嫌いはもったいない、
世界が広がっているはずです。

いいなと思ったら応援しよう!

樹木も人も笑顔に、樹木医mimi チップを頂けるなんて、とっても光栄です! ありがとうございます。