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HSPの支援職が、職場で削られないために使っている5つのこと

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利用者さんや患者さんとは、うまく関われる。話を聴くこともできるし、相手の小さな変化にも気づける。でも職場の人間関係になると、一気にしんどくなる。

上司の言い方が頭から離れない。同僚のちょっとした不機嫌に引っ張られる。多職種のやり取りの中で、自分だけ空気に飲まれてしまう。

HSP気質で支援職をしている人には、この感覚がよくあると思う。私自身、作業療法士として16年働いてきた中で、何度も職場の空気に削られてきた。

支援の場では、HSPの繊細さは強みになる。相手の気持ちに気づけること。変化を察知できること。言葉にならないものを感じ取れること。これは支援職にとって大きな力だ。

でも職場は、1対1ではない。複数の人の感情、立場、空気、タイミングが一気に押し寄せてくる。HSPにとっては、それだけでかなり消耗する環境だ。

だからこそ必要なのは、「もっと強くなること」ではない。やさしいまま、自分を守れる言葉を持つことだと思っている。

今日は、私が実際に職場で消耗しすぎないために使ってきた5つのことを書いてみたい。全部うまくできる日ばかりではない。それでも、これがあるだけで削られ方はかなり変わる。


1. 「少し整理してからお返事してもいいですか」

私は機能訓練指導員として、1日の流れをあらかじめ計画して動くタイプだ。だから突発的な依頼は、正直あまり得意じゃない。

外線電話を取った瞬間に判断を迫られることもある。夕方になって急に声をかけられることもある。そういう時は、頭の中でいくつものことが同時に走り始めて、うまく処理しきれなくなる。

そんな場面で無理して即答すると、本心ではない返事をしてしまったり、引き受けるべきでないことまで引き受けてしまったりする。

だから私は、とっさの場面では「少し整理してからお返事してもいいですか」と、一度間をつくるようにしている。

ただ、私の場合は結局そのまま相手の依頼を先に終わらせてしまうことも多い。宿題は早く終わらせたいタイプなのだ。他のことがあれこれ積み重なっている状態が苦手で、依頼をさっさと片付けることで安心感を得たい、という感覚がある。

整理する時間を作ることと、相手の依頼を先に片付けること。一見すると矛盾しているように見えるかもしれない。でも私の中では、どちらも「自分のペースを守るための動き」だと思っている。


2. 「今日は時間的に厳しいので、明日の朝に確認しに行きます」

私は仕事とプライベートを、ある程度割り切って考えている。やりがいはある。でも仕事は、お金を稼ぐ手段でもある。

だから夕方に依頼が来て、それが定時を過ぎることが予想できる場合は、基本的に次の日に回す。自分の中にある基準は、「命に直結することでない限りは、明日でいい」というものだ。

「今日は時間的に厳しいので、明日の朝に確認しに行きます」

この一言が言えるようになったのは、特養に移ってからだと思う。以前いた病院では、コストのためにリハビリの拒否があっても誘導するように言われていた。でも今の職場は違う。やりたくない時は無理してやらなくていい。気が向いたらで十分、という文化がある。

その環境の中で、私自身も少しずつ「やらなくていいことは、やらない」という感覚を持てるようになった。

やさしい人ほど、「今やらなきゃ」と思いやすい。でも、命に直結しないことであれば明日でもいい。その判断ができるだけで、夕方以降の消耗はかなり減る。


3. 相手の言葉を、一晩寝かせてから判断する

私の職場は、いわゆる「上司」と呼べる存在が少ない。施設主任、管理者、理事長くらいで、あとはほとんど横並びに近い。他の職員に対しては立場としては私の方が上でも、人間としては対等だと思って関わっている。

だからその場で確認できる場面は正直あまりない。その代わりに意識しているのが、気になった言葉をその日のうちに結論づけないことだ。

HSPは、受け取った言葉を何度も頭の中で再生してしまう。夜になってもループする。でも翌朝になると、思ったより大したことじゃなかった、ということが本当に多い。

だから私は、モヤっとした言葉は一晩寝かせるようにしている。その日の自分は疲れていて、必要以上に悪く受け取っていることもあるからだ。

全部をその場で解決しなくていい。一晩寝かせるだけで、無駄に消耗する夜はかなり減った。


4. 「今日はここまでにします」

これは相手に向けた言葉というより、自分への宣言に近い。

私は定時になったら帰る。それが、自分にとっての「今日はここまで」のサインだ。

支援職のHSPは、やさしい人ほど走り続けてしまう。まだできるかもしれない。誰かが困っているなら、もう少し頑張らなきゃ。そうやって、自分の限界を越えてしまいやすい。

でも、しんどいまま走り続けることは、質の高い支援にはつながらない。自分を守ることは、相手を雑に扱うことではない。明日もちゃんと向き合うために必要なことだと思っている。

「今日はここまでにします」この線を自分で引けるだけで、仕事に飲み込まれにくくなる。


5. 心の中で「これは相手の課題」とつぶやく

これがいちばん地味で、でもいちばん効いているかもしれない。

アドラー心理学に「課題の分離」という考え方がある。誰の課題なのかを切り分けること。この考え方に出会ってから、職場での消耗の仕方がかなり変わった。

たとえば、私が機能訓練をすることは私の課題だ。でも、それを利用者さんが拒否するのは相手の課題でもある。以前いた病院では、拒否されてもコストのために誘導するよう求められていた。でも今の特養では、やりたくない時は無理してやらなくていい、という空気がある。その違いは、私にとってとても大きかった。

同じことは、職員同士の関係にも当てはまると思っている。介護職員や看護職員が、お気に入りの利用者さんに対して「もっとこうしてあげたい」と強く思うこと。それ自体は相手の課題だ。私はそこに対して、必要以上に何かを思わないようにしている。

もちろん、自分には自分の感性がある。正直、それを押し付けないでほしいと思うこともある。でも、それをそのまま言葉にするのは難しい。

だから私は、心の中で「これは相手の課題」とつぶやくようにしている。たったそれだけでも、自分の内側に一本線が引ける。全部を受け取らなくていい。全部に反応しなくていい。そう思えるだけで、消耗の深さはかなり変わる。


最後に

利用者さんや患者さんに向けているやさしさを、どうか自分にも向けてほしいと思う。

支援職のHSPは、本当によく頑張っている。見えないところで空気を読み、感情を受け取り、言葉を選び、誰かのために神経を使っている。だから疲れるのは当然だし、消耗するのも不思議なことではない。

大事なのは、そこで自分を責めないことだ。「もっと強くならなきゃ」ではなく、「削られにくい言葉を持とう」でいい。

私も全部できているわけじゃない。3番の「一晩寝かせる」は今でも翌朝まで引きずることがある。それでも前よりは確実に、消耗しにくくなった。

今日書いた5つのことは、どれも派手なものではない。でも、こういう小さな言葉が、毎日の消耗をじわじわ減らしてくれる。

やさしい人が、強い言葉を持つ必要はない。ただ、自分を守れる言葉を少しだけ持っていればいい。

明日また職場に行くあなたが、ほんの少しでも呼吸しやすくなりますように。


作業療法士16年目|特養・ユニットケア勤務|元認知症ケア指導管理士|HSP・ISFJ


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