「作者のスパイス」――創作とアウラの距離」
私は料理が苦手ですがカレーは好きです。
特に〇-モンドカレーの中辛がいいですね。
例えですが、みなさんは自身の感情、意志をカレーの構成要素に例えるとなにになりますか。
具材。スパイス。レシピ。もしくは白米。
私は、この中だとスパイスだと考えます。
具材は言葉。
レシピは構成。
白米は……置く場所なので、今回はnoteですかね。
肉、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ素材を集め、
起承転結、三幕構成。おいしくするレシピもあります。
これが出来れば【うまい】と思います。
私は好きです。
気軽に頂ける。「うまい!」と言える。
それでもいつも作っていると味気ない。
そこで自身の考えを全てに混ぜてみる。
私の全てを入れたカレーである。
味見をするとまずい。
咀嚼すればいきなり弾ける。
辛いと思えば、戻すように甘くなり、苦味を醸す。
作った本人がまずいのだ。
ウケるはずがないと作り直す。
あとは…どうでしょう。
肉を切り落としから肩肉に変えるか…
じゃがいもをインカのめざめに変えるか。
いっそのこと有機農法でニンジン、たまねぎを作るか。
これに辿り着くには知識がいる。
膨大な情報を蓄え、結び付ける経験が。
たまにレシピ、ルーすら作る人がいる。
天才の所業、専門家とも言えますね。
酢豚のパイン。あれは悪魔的です。
私は嫌いですが。
素材の元もレシピも読み取れない。
故にこれしか返せない。
うまい…。と
この野菜はどこから仕入れた?
肉は○○を使ったな!
こんなこと言われたら嬉しいのかな?
そんなことを思いながら自身のカレーを省みる。
比べるまでもない、どこまでも差がある。
埋めることのできないなにか。
言葉にできない何か。距離がある。
これを表す言葉があるのか。
矜持。なにか固い。
才能?括りがおおきい気がする。
素材を教えてもらっても、レシピを享受しても
再現できないと思わせる。
その距離こそ、作者のスパイス。
そのカレーを自身の手で作り出したいと思わせるなにか。
惹かれる根源。
あるんですよ。丁度合いそうな言葉が。
アウラ
ヴァルター・ベンヤミンが遺した哲学。
私の言葉で語りたかったのですが、それすら叶わない。
打ちのめされた感情を、隠し味にした。
アウラを入れたいがために。
それでも、これはただのカレーです。
しかし今日のカレーには、ほんの少しのアウラが溶けている。そう願う。
そこに至る日を夢見て、今日も火をかける。
うまいですか?
