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【頸椎ヘルニア術後】首に不安がある僕が選んだ脚トレ

僕は首の骨に、金属のプレートが入っている。
頸椎(けいつい)の6番目と7番目の間。
そこに埋め込まれた小さな金属が、僕の新しい人生の相棒だ。
13年ぶりに再発した頸椎ヘルニアの手術を終え、
僕は頸部の圧迫から解放された。
しかし同時に、ある現実を突きつけられることになった。

「もう、バーベルを首の後ろに担ぐことはできない」

下半身を鍛える最強の種目【バーベルスクワット】との決別だった。
バーベルを担ぐ場所は僧帽筋の上だが、僕の場合は頸椎にバーベルが当たってしまうため、高重量を扱うバーベルスクワットは避けざるを得ないと思っている。

「もう、まともな脚トレはできないのかもしれない」
一時はそんな不安が頭をよぎった。
しかし、そんな僕が手術を終えてから始めたのが、「ゴブレットスクワット」だった。
重いバーベルではなく、胸の前でダンベルを抱えてしゃがむ、あの地味に見える種目だ。
やってみると、意外にも足への負荷を大きく感じることになった。

【「60kgのバーベル」より「30kgのダンベル」が効く理由】


病気になる前、僕は普通にバーベルスクワットをやっていた。
当時は、重量を担いで体の厚みが出ればいいなぁ、というイメージだった。
体幹も強くなるし、足も強くなる。
そんな感覚で取り組んでいた。

しかし、当時の僕にはひとつ課題があった。
足首と股関節が硬くて、ボトムまで座り切ることができなかったのだ。
座れてもパラレル(お尻が膝と平行になるくらい)程度。
それが、ゴブレットスクワットに変えてから大きく変わった。
ゴブレットスクワットは、重心が体の前方にある。
やってみると、これがバランサーの役割を果たしてくれて、股関節の可動域が大きくなり、フルボトムまで深くしゃがむことができるのだ。
「あれ? いつもはしゃがめないのに、ゴブレットスクワットだとめちゃめちゃしゃがめるぞ」
そんな感覚だった。

もちろん、胸の前で抱えるスタイルだから、重量はそれほど持てない。
おそらく30キロ程度が限界になってくる。

今、僕は大体30キロ前後、1セット10回をベースに行っている。
1レップずつを丁寧に行いボトムの時に下で1秒止まるようなイメージでやっている。
するとどうだろう。
バーベルスクワットで60キロを担いでいた時よりも、ゴブレットスクワット30キロの方が、足へのダメージが圧倒的に大きいのだ。

もちろん、筋トレにおいて「重量を追うこと」は間違いなく大切だし、最終的には絶対に必要な要素だ。
ただ、重量だけを追っていっても、負荷のかかり方には限界があるのかもしれない。
可動域最大の伸展と収縮、ここをしっかりと確保した中で重量を追っていくことこそが、今の僕にとっては正解だと思っている。
扱う重量は大きく落ちたけれど、可動域は最大まで伸びている。
フルボトムでしゃがんでいる効果が、今まさに足の刺激として出ているのだと思う。

【BIG3と、フォームの大切さ】

少し話が変わるけれど、筋トレを始めたときに「BIG3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)が基本だ」という話を聞くことがあると思う。
これは間違いではないし、僕もその通りだと思う。全身を使って重量を扱う種目だからこそ、細かい種目をいっぱいやるよりも、BIG3をやり込んだほうが体全体が大きくなると言われているし、効率的だ。
だけど、それはあくまで「正しいフォームができている前提」だと僕は考えている。

バーベルスクワットは、重さを担ぐだけならやれてしまう。
ただ、どうしても重さだけを追っかけていくと、
しゃがみは浅くなりがちだ。
「高重量で浅い」
「中重量で深い」
どちらの方が効果がありそうだろうか。

間違ったフォームで行うことにより、怪我のリスクは大きくなる。
重量を扱いながらバランスも取らなければいけないから、間違ったフォームだとバランスが取りづらく、重量の負荷が思わぬ場所に発生して怪我につながってしまう。
スクワットで腰を痛める方が多いのも、事実だ。

もし今、背中や腰に不安を抱えていて、バーベルスクワットに苦手意識がある方は、ぜひ一度ゴブレットスクワットを試してみてほしい。
「あれ? いつもよりめちゃめちゃしゃがめるな」と、きっと驚くと思う。

そして、これから筋トレを始める初心者の方や、無理をして怪我をしたくない40代以降の方、あるいは女性の方にも、ゴブレットスクワットをお勧めしたい。
怪我のリスクが抑えられて、正しいフォームの意識がとにかくつきやすいからだ。

【自分に合った選択肢を見つける】

首のヘルニア手術をやってから、僕のスクワットの考え方は大きく変わった。
正直なところ、首への負担は怖い。
だからこそ、バーベルスクワットにはこだわらず、ゴブレットスクワットを中心にやっていくつもりだ。
この先、もしさらに重量が必要になってくれば、
フロントスクワットに移行していこうとも考えている。
ただ、僕の今の脚力では、フロントスクワットで
高重量を扱うことはできないと思う。

まず、ゴブレットスクワットを徹底的にやり込む。
・フォームが安定する
・深くしゃがめる
・足への負荷が強い
・腰と背中への負担は少ない
・首にバーベルを担ぐ必要がない

身体に不調を感じていてバーベルスクワットが苦手な方、あるいはこれから安全に足を鍛えたい方は、ぜひ選択肢のひとつとして、ゴブレットスクワットを試してみてください。
遠回りに見えるかもしれないけれど、地道に基本と向き合う楽しさが、そこにはあると思います。

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