「もう一回。」が聞けた日
うちの長女は最近、将棋に興味を持ち始めた。
きっかけは、じいじの家で遊んだから。
駒の動きは、まだうろ覚え。
だから、駒を挟んで取る「はさみ将棋」か、
音を立てずに取る「将棋くずし」から。
ルールは簡単だから、
教えながら一緒にやると、すぐに覚えた。
「もう一回!」
「次もやろう!」
と、珍しいくらい積極的に誘ってくる。
仕事から帰ってきた時も、
自分から将棋盤を持ってくるようになった。
始めたばかりだから、相手はいつも自分。
長女が一つ駒を取ったら、
次はこちらも一つ取り返すくらい。
勝ちすぎないように、負けすぎないように。
そんな感じで相手をしていたある日、
ふと思った。
「ママにもルールを教えて、やらせてみよう」
駒の動かし方を説明して、ママと長女で対戦。
長女はたぶん、
「覚えたてのママなら、勝てる。」
そんな気持ちになったんだと思う。
自分も、これなら手加減なんて考えなくても、
良い勝負になるんじゃないかなぁと。
結果は、圧倒的な差でママの勝ち。
「………(しまった)」
と思ったのも束の間。
長女は泣いた。
悔しかったんだろう。
覚えたばかりのママに負けたこと。
勝てると思っていたこと。
いろんな気持ちが一度にあふれたんだと思う。
その翌日。
長女は自分から、
「もう一回やろう。」
と将棋盤を持ってきた。
昨日の悔しさで嫌いになるんじゃなくて、
もう一度挑戦したいと思ったらしい。
負けることは、決して嬉しいことじゃない。
でも、本気で悔しいと思えたからこそ、
「もう一回。」
につながったのかもしれない。
昨日よりも強くなろうとする姿を見て、
勝った負けた以上に、
大事なことを教えてもらった気がした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
負けて泣いた翌日に、
また自分から将棋盤を持ってきた長女。
親としては、
勝ったことよりも少し嬉しい出来事でした。
みなさんのお子さんにも、
悔しくて泣いたのに「もう一回」と、
挑戦したことはありますか?
