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「今我慢すれば、いい未来がやってくる」という幻想。未来の準備のための人生では、「仮の人生」になってしまう危うさ。  

「売り上げを伸ばせば、出世できる」
「頑張って勉強すれば、志望校に合格する」
「努力して練習すれば、レギュラーになれる」
・・・
 たしかに、達成するために、ある目標に向けての努力や練習などは必要ですが、それにしばられて、「今、我慢すれば・・・いい未来がやってくる」という思考が先行して、「将来の幸せのために、今を犠牲にする。今はつまらなくてもいい」というところまで行ってしまうと、本末転倒。一見、将来の事を考えた前向きな考え方のようでいて、ある意味、危険です。
 なぜなら、良い未来を期待する、望むということは、別の見方をすれば、「今はダメ」「足りてない」状態と捉えているからです。「今(の自分)」にダメ出しばかりして、良い未来を目指すのは、辛い努力を引き寄せてしまいます。
 
 
 SNS関連のフォロワーは100万人以上。
 合計再生回数も500万回を超える投稿している悪役俳優ユニットの「純悪」。メンバーはテレビドラマや映画、最近では大河ドラマ「べらぼう」にも出演している山根和馬さん、阿部亮平さんらです。
 これまで、暴力団や殺人犯など、100を超える作品で悪役を演じてきたお二人ですが、自分達の違った一面を見せたいとの思いで2019年に「純悪」を結成しました。
 動画では、ヘルプマークの役割を伝える内容や日常生活で感じる違和感やマナー、ルールに関するものまで、強面な見た目とのギャップが何とも魅力な内容ばかりです。
そんなお二人が、先日、NHKの「超越ハピネス」という番組にゲスト出演しているところを視聴しました。
 
 二人は、「ウォーターボーイズ2」で共演。
 俳優の道に進みますが、オーディションに落ちるたびに自己否定。
実力が伴わない自分と向き合い、ストレスと葛藤の日々だったそうです。

自分(たち)は、商品と同じ。
仕事がない=俺って魅力がない(役者として認められていない)、なんです。
営業で商品があれば商品のせいにもできますが、役者は自分たちが商品なので、どうしても厳しいメンタルになる・・・・

 そんなとき、自分達で映像を作れば、普段は台本が用意されて、悪役として人を殴ったり、追いかけたりしていますが、それ以外のアプローチ、自分達流の表現ができるのではないかとという思いから始めたそうです。
 そして、この動画の成功の中で、「役者としての力は変わっていないのに、アプローチの仕方を変えただけで、人からの評価が変わる」経験をし、自分の価値を「自分で」認められるようになったそうです。
 
 今風の言葉でいえば、他人軸から自分軸に変わったということかと思いました。
 なぜなら、お二人の話の中に自分軸の「しあわせ」に関連する話(言葉)が、たくさん出てきたからです。
 
 例えば、山根さんは、次のように話します。
 
 「苦労して勉強すれば、将来、笑ってられるから」と言われる社会ですが・・・。
 でも、本当にそうか?とずっと疑問でした。
 「将来の不安のために 大切な今を犠牲にしない。」
 今を楽しめていない人間が、1日、1ヵ月、1年後を楽しめているのか?
 今、苦しいんだったら、先ず、今を変えて、笑っていられる状態にしたほうがいい。
 今やれないことで悩むより、今やれることをやる。」

 
 これは、「目の前の事を準備にして、仮の人生を生きないこと」ではないかと思いました。別の言い方をしたら「もしも~ならば・・・」と可能性にかけるような生き方をしないということになります。よく、幸せに関して、

幸せに「なる」のではなく、幸せで「ある」、今の幸せに気づくこと

と言われます。
 「幸せになろう」という思い、思考は、往々にして、今、目の前の現実が「足りない」「できない」「悪い」というような状態を想定してしまっています。
 
 お金がたくさん手に入ったら幸せになれる
 友人が増えたら、幸せになれる
 この仕事が成功したら幸せになれる
 結婚したら幸せになれる
・・・
 
 でも、この思考は、未来の幸せを目指していて、今、ここの幸せを感じられない状態になってしまいます。
 そして、未来の幸せを手に入れられるように頑張る期間は、未来の幸せのための「準備期間」「仮の人生」になってしまいます。
 だからこそ、目の前のこと、「今、ここ」を生きる中に「幸せを見つける(感じる)」という視点が必要になります。
 まさに、山根さんの

「将来の不安のために 大切な今を犠牲にしない。」

になります。
 
 こうした、「今がダメ(だから、もっと頑張ろう、我慢しよう)」という判断・思考は、様々な不安を呼び込みます。

 健康に不安を感じやすい人は、「80歳になっても、健康でいられるように、好きなお酒を我慢しよう」「カロリーを制限して食べよう」などと考えます。

 お金に不安がある人は、「70歳になったら、家族旅行を楽しもう。それまでは貯金。我慢、我慢」等と考えます。

 しかし、どちらも、その年になっても、結局「90歳まで、我慢しよう」「この先が不安だから、やっぱり、旅行はもう少し先に・・・」といつまでたっても、「今を楽しむ」ことができず、常に先送りにしていきます。
 そして、楽しみきれない人生のまま、体が思うように動かなくなったり、死に直面したりする段階になって、「やりたいことをもっとしておけばよかった」と後悔することにつながります。 

 未来という時間は、実はあるようでいて、存在しません。
 すべて、「今、ここ」の頭の中で想像、妄想していることが「未来」です。

 「今、ここ」で犠牲感、我慢ばかりでは、いい「未来」はやってきません。「だめ、だめ」「我慢」ではなく、「今の自分に〇」「今を楽しむ」ことを大切に。

 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです