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市場動向の確認と経済ニュースの注目点(11/24~11/30)

割引あり

今年も残すところあとひと月となりました。2024年は米国の強さが際立った年でした。トランプ新政権の陣容が固まりつつある中で、2025年は世界の枠組みに大きな変化が生まれるかもしれません。

さて、米国の財務長官にはベッセント氏が就任することになりました。ベッセント氏は、8月に出した「世界標準の資産の増やし方(東洋経済)」で執筆を協力していただいた花輪さんが懇意にしているジム・ロジャーズ氏のソロス時代のインターンで、よくジムさんのソファーで寝ていたそうです。

私は12月から新しいファンドの立ち上げを目指しますが、そのファンドの経営者はベッセント氏とソロス時代の同僚で、二人とも日本語が堪能です。

ベッセント氏は私よりも8つ年上ではありますが、それほど年齢が離れているとも言えない人で知り合いの知り合いのような方が米国をリードするというのは感慨深いものがあります。


<マーケットチェック>

<株式>

11月第3週(18~22日)に外国人投資家が日本株を現物で3,300億円売り越し
ています。ドルベースで見た日本株は約3カ月ぶりの安値近辺にあり、石破政権の政策に失望している外国人投資家の損切が続いていると考えられます。

第二次トランプ政権の顔ぶれがだいぶ固まってきました。第一次トランプ政権時よりも、さらに対外強硬路線になると予想されますが、日本はトランプ次期大統領のターゲットにも入っていないようです。トランプ次期政権においても、主たるターゲットとなっている中国、メキシコ、欧州等に比べると日本は立ち位置は悪くないと考えられます。

株式市場では持ち合い株の解消と、エリオットによる東京ガスへの投資など、アクティビストなどによる保有不動産価値をテーマとした投資が話題になりました。

マクロの状況が不透明な中、企業の資産価値に注目した投資は引き続き注目されそうです。

ところで、配当金支払いスケジュールが接近しています、中間配当支払い総額は8.4兆円、浮動株ベースで4.9兆円となっています特に11月最終週、12月第一週の支払いが大きい。(短期的なフローを考える際には発行済株数ベースより浮動株ベースで考えたほうが良いと考えられます)

日興SMBCの試算では、4.9兆円のキャッシュが発生し、9月末配当再投資先物買いを差し引いて、約3.5兆円のキャッシュが発生するようです。全てが株式に流れる訳ではありませんが、需給的には下支え要因になると考えられます。

<金利>

今年の 12 月は FOMC(17-18日)および日銀金融政策決定会合(18-19 日)は、FOMCの利下げ、日銀の利上げとも市場の折り込みは五分五分の状況なので短期的には注目されますが、日本に関しては12月にあるにしろ1月になるにしろ、利上げに向けたコミュニケーションが進められている進められています。円スワップは1年物2年物とも年初からほぼ一貫して上昇しています。

<為替>

FF金利の低下にもかかわらず、ドルの実効為替レートが2023年以降の高値をブレークしつつあるという話をしていましたが、今週はだいぶ揺り戻しがありました。

ここでは繰り返し述べていますが、為替には価格決定理論が存在せず、フローや金利などを用いてその時その時の動きを説明はするものの適正水準はわかりません。現在の動きを説明している理屈は理解しつつも、その考え方に固執することなくフレキシブルに対応することが重要だと私は考えています。


<注目したニュース>

11/24日経 セブン創業家、米ファンドに参加打診

<要約>
セブン&アイ・ホールディングス(HD)の創業家が同社の買収を提案し、買収資金の調達先として米国の大手投資ファンド(KKR、ベインキャピタル、アポロ・グローバル・マネジメント、ブラックストーン・グループ)への参加を打診しています。買収総額は7兆円を超える見込みで、銀行からの融資だけでは資金調達が難しいため、ファンドから融資や出資を受ける方向で調整中です。

また、カナダのアリマンタシォン・クシュタール(ACT)が同様に7兆円での買収提案をしており、創業家は対抗策として株式非公開化(TOB)を検討しています。これに向けて、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行などとの資金調達交渉を進めており、伊藤忠商事など複数の事業会社とも交渉中です。非公開化が実現すれば、国内企業の株式非公開化では最大規模となります。

資金調達のため、エクイティ(資本)、シニアローン、メザニンなどの資金手段を駆使し、TOBの実現に向けた最終調整が行われています。

<河北コメント>
このニュースは私にとってはやや残念でした。この買収にはファンドなどの外部資金を十分創業家の借り入れだけで対応できると考えるからです。セブン&アイの問題は国内のGMSなどが目に付くかもしれませんが、明らかに米国事業にあります。
高額な報酬を受け取りながら経営成果を上げることのできていない米国の経営陣に対して、ガバナンスを利かすことができていない日本の経営陣も問題が多いといえます。非上場の持ち株会社となり、日本のセブンイレブン、米国セブンインクを上場させることは容易であり、日本のセブンイレブンは安定したCFが期待できるので、株主還元なども充実させれば再び人気株になる可能性もあるでしょう。
この問題への対応では日本の経営陣の金融リテラシーが問われていると思います。

11/24日経 狙われた日産、タイで苦戦

<要約>
日産自動車は、タイで2025年秋までに約1000人規模の人員削減や配置転換を実施することを決定しました。タイの自動車市場では、中国企業(BYDなど)が急速にシェアを拡大し、特に日産を中心とした日系ブランドに圧力をかけています。この影響で、日産は生産能力を削減し、第1工場の生産を一部中止して、第2工場に生産を集約する方針です。

日産は1952年にタイに進出し、トヨタと共に現地の自動車産業を牽引してきましたが、近年の経営難や競争の激化によりシェアが急減しました。2023年には販売台数が1万6423台に減少し、車種の少なさも顧客離れを招いています。

加えて、2022年から中国勢がタイ市場に本格的に進出し、電気自動車(EV)の補助金制度を利用して販売網を拡大。日産の販売店が中国車に置き換わるケースが増え、日産の販売店はピーク時の200店舗以上から約140店舗に減少しました。この影響は他の日系企業にも及び、ホンダやスズキもタイでの生産能力削減や撤退を発表しています。タイは東南アジア市場における重要な拠点であり、日本車の苦戦は周辺国にも波及する恐れがあります。

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