🌿あのベンチは今も…〜鳥飼緑道〜🌿
僕だけの青春の風景 #5
高校時代、学校帰りに寄り道していた鳥飼緑道。その中程にあったベンチが今もあった。草に埋もれていたけれど確かに。
長らく誰も座ってないのだろうなぁ。
あの頃は毎日のように座ってたっけ…
37年ぶり?に座ってみた。
えっ、こんなに低かったかな。
でもその高さから見える景色はあの頃のまま。
今も汚い目の前を流れる川と工場ばかりの景色は、決して美しいとは言えないが、僕の中では、キラキラした懐かしい景色そのものだ。

サッカーでは何度も優勝し、勉強でも憧れていた進学校に進んだ。その高校は、当時、府内屈指の強豪で、サッカー部は校内でも花形だった。僕以外のレギュラーメンバーには皆彼女がいた。そして、こんな僕にも、修学旅行まででもいいからと頼み込んで彼女になってくれる人ができた。
格好悪い告白から始まったけど、「頑張ったら本当に好きになってくれるかも」と思っていたし、サッカーの試合も沢山見せたかった。
しかし、僕は、修学旅行直前に体調を崩し、1ヶ月以上入院。旅行どころか、暫くサッカーもできなくなった。
肝心な時に何の見せ場もなくなり、自分に自信が持てなくなっていった。
それでも、別れることはなくて、クラスは違ったけど、登下校はいつも一緒で僕は本当に幸せだった。
何の魅力もない、イケメンでもない僕と一緒じゃ格好悪くないかなとか、いつも思っていたのだけれど。
大学は、学部は違えど同じ大学を受験し、現役では2人ともその大学には合格できなかった。
一緒に一浪し、同じ予備校に通った。
そして一年後、彼女は志望校に合格したが、僕はうまくいかなかった。自暴自棄になり、何もかも失っていく気がした。
それでも、僕は彼女だけは失うまいと一生懸命だったが、きっと哀れに映っていたんだろうなぁ。
その後、彼女は目指す道にどんどん進み、僕は一番大切にしていたものを失った。惨めで情けなかったし、死んでしまいたい位、辛かった。
この4年弱という期間が、あまりにもかけがえのないものだったから…………。
今更ながら思うのだけど…………
彼女は義理でそんな期間そばにいてくれたのだろうか?
色んな感情があったにせよ、僅かかも知れないが、僕のことを本当に好きでいてくれた期間があったのかな、もしかして。
であれば、少しは自信を持って生きていけそうだし、今日までの長い自己否定は、もう終わりにしてもいいかなって思えるかも知れない…。
全て僕が悪いとか、僕は価値のない人間だとか考えるのも、愈々疲れた。
当時の僕の未熟さは、今ならわかるが、今更…。
ああ、また始まった。
考えても仕方がないのに、そのトラウマは、今なお、僕を苦しめる。
今のままでは、自己肯定のきっかけは、掴めそうもない。
いつの日かまた輝きを放てる日が来るのだろうか?
きっと来ない…かな。
