養老編――1300年前の「目薬」が、手首にあった 西洋医学と東洋医学、両方で体を見たら面白かった話
「養老乃瀧」という居酒屋チェーンがある。
よく聞かれる。「飲むでしょ?」と。
誰が?って。
私だ。
どうやら、見るからに飲みそうらしい。
残念ながら、まったく飲まない。
さてここからがメインテーマだ。
前から養老乃瀧という名前の由来が気になっていた。
調べてみたら、これが面白かった。
🍶 酒が湧いた滝
岐阜県に「養老の滝」という実在の滝がある。
日本の滝百選にも選ばれている。
この滝には、1300年以上前の伝説がある。
貧しい木こりの息子が、酒好きの老いた父のために毎日山で働いていた。
ある日、岩の間から酒の香りがする水が湧き出した。
息子はそれを瓢箪に汲んで持ち帰り、父に飲ませた。
すると父は元気になり、白髪が黒くなり、目もよく見えるようになったという。
この話が元正天皇の耳に届いた。
天皇は感動して、717年に元号を「養老」に改めた。
「醴泉は、美泉なり。もって老を養うべし」
老いを養う。
それが「養老」の意味だ。
📊 西洋医学の見方――老化は「劣化」
西洋医学の世界では、加齢はシンプルに捉えられる。
細胞が衰える。
筋力が落ちる。
骨密度が下がる。
視力が低下する。
近年はフレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉減少)という言葉もよく聞くようになった。
加齢による身体機能の低下を、より具体的に分類し、数値で捉えようとする流れだ。
それは正確だし、否定する気はない。
でも、どこか一方向しか向いていない気がする。
「あなたはここが衰えています」
それはわかった。で、どうするか。
🌿 東洋医学の見方――老いは「養える」
東洋医学には「養老」というツボがある。
手首の小指側、尺骨の出っ張りのすぐそば。
手のひらを下に向けて、小指側の骨の突起を触る。
その突起の親指寄りのくぼみにある。
このツボの効能が面白い。
老眼。
かすみ目。
肩こり。
耳鳴り。
つまり、加齢に伴う症状に効くとされるツボだ。
名前の由来は「老いを養生する」。
衰えを止めるのではなく、老いと付き合いながら体を整える。
西洋医学が「劣化を測る」なら、東洋医学は「変化を養う」。
同じ老いなのに、見方がまるで違う。
🔗 1300年前と手首がつながった
ここで気づいた。
養老の滝の伝説で、父に起きた変化。
「白髪が黒くなり、目もよく見えるようになった」
養老というツボの代表的な効能。
「老眼、かすみ目」
1300年前に天皇を動かした「老いを養う力」と、手首のツボの名前が、同じ「養老」でつながっている。
しかもどちらも「目」が出てくる。
偶然かもしれない。
でも東洋医学の命名は、こういう歴史や思想と地続きになっていることが多い。
ツボの名前は、ただの番号ではない。
そこには意味が込められている。
👁️ 見えない私が、目のツボを語る
ここで少し笑ってもらいたい。
私は全盲だ。
老眼にはならない。
かすみ目も関係ない。
でも、眼球はある。
眼筋は今も働いているし、まぶたも動く。
まぶたを動かしている脳神経だって、休んでいるわけではない。
見えなくても、筋肉は確実に疲れるし、神経は働き続けている。
つまり、私は目が見えないが、いわゆる眼精疲労は「ある」のだ。
見えない=眼精疲労がない、肩こりもない。
そう思っている人は多いかもしれない。
でも実際は違う。
だから養老というツボは、私にとっても意味がある。
肩こりに効く。
首の張りに効く。
長時間スクリーンリーダーを使い続けた疲労にも、ここを押すと少し楽になる。
目が見えなくても、体は老いる。
そして体は老いても、養える。
「養老」という言葉の本当の意味は、見えるとか見えないとかの話ではなかった。
🖐️ 養老の押し方
手のひらを下に向ける。
小指側の手首あたりに、骨の出っ張りがある。
その出っ張りの、親指寄りのくぼみ。
反対の手の親指で、やさしく押す。
3秒押して、3秒離す。
5回ほど繰り返す。
肩や首が張っているとき、目が疲れているとき。
電車の中でも、仕事の合間でも、誰にも気づかれずにできる。
🧭 体は一つ、見方は二つ
西洋医学は、老いを数値で測る。
東洋医学は、老いを名前で養う。
どちらが正しいという話ではない。
両方で見ると、体がもう少しだけ、近く感じる。
1300年前に天皇を動かした「養老」の力は、今も手首にある。
飲めない私が言うのもなんだが、養老の滝のお酒より、手首のツボのほうが手軽でいい。
🎬 見えない映像クリエイターが作った動画
目が見えない僕にとって、AIは「生み出す」ツールじゃなかった。「できない」を取り去ってくれるパートナーだった。養老編で書いた「見えないからこそ気づける身体の声」というテーマと重なる、全盲クリエイターの原点を語った動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=IH1r1bG4ypM
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西洋医学と東洋医学、両方で体を見たら面白かった話 体の軸編
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子どもたち、目は悪くならないでほしい→全盲クリエイターが語るスクリーンリーダー全11製品
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養老編のテーマである「加齢」は、目にも確実にやってきます。スクリーンリーダーという備えがあることを知っておくだけで、将来への不安が少し軽くなるかもしれません。
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