ある日の極楽蜻蛉:ある日の春香伝3「草野球の応援」
僕達は草野球チームの一員だった。
建設コンサルタント協会主催の野球大会にも出場したが、万年最下位のヘボチームだった。
僕はヘボチームなりにも、一応守備はセカンドと打順も3番と、かなり良い位置だった。
野球大会は平日に行われるが、会社も福利厚生の一環として勤務中の大会参加を認めていた。
そして、選手だけでなく、応援の参加も認めていた。
その応援のひとりに君がいたね。
僕は張り切ったよ。
3回表、1アウトランナー2塁で打順がまわってきた。
初球のストライクを思いきりひっぱたくと打球は3遊間を抜けていった。
僕は1塁に立つと、君の喜んだ顔が見えてきたんだ。
しかし、その後の相手打線の猛攻撃を受け、僕達のチームはコールド負けしてしまった。
「またコールド負けか!」
選手間の試合終了の挨拶を交わし終えると、君は笑顔で僕達を迎えてくれたね。

その瞬間、僕の胸の中に、初夏の涼風が吹き抜けていったんだよ。
実話を元にしたフィクションです
完
