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【教員必見】生成AIと一緒に「定期考査」を作った話

AIは今や、あらゆる仕事を効率化・軽量化してくれる、多忙な学校現場になくてはならない存在となりつつある。
今回、定期考査の問題作成において生成AI(ChatGPTなど)をフル活用してみたところ、仕事が驚くほど捗った。

本記事では、実際にどのようにAIを活用し、どれほど業務が短縮されたのか、その実体験をお伝えしたい。

※なお、この記事で登場する問題はすべてダミーデータに置き換えて説明している。
(だって「テスト問題の流出だ」とか、「当該問題を間違えた生徒に可哀想」とか、くだらないこと言われたくないもの!)


定期考査作成の憂鬱な現実

前提として、考査問題はゼロ(白紙の状態)から作っているわけではない。
教科書会社や問題集のテキストを引用したり、大学入試や過去問から一部を改変したりして作成する。

もちろんそのまま使うこともあるが、難易度調整のために数値をいじったり、レイアウトやフォント、ポイント数を調整したり、注釈を加えたりと、やることは山積みだ。
生徒の成績に直結する資料である以上、ミスは許されない。

そんな作業に集中していると、2〜3時間はあっという間に過ぎる。
さらに問題だけでなく、解答用紙と模範解答も作成せねばならない。
体感として、一つのテストを作るのに4〜5時間はかかっている計算だ。

これを受け持ちのクラスや学年分、さらには再試などで掛け合わせると、テスト期間ごとに3〜4種類、多い人では5種類も作ることになる。
「テスト作り」は正直、憂鬱で面倒な作業だ。

そこで今回、時短になることを予想し、生成AI(ほぼChatGPT)を相棒にテストを作ってみた。
結果としてどのような軽量化が図れたのか、具体的な3つのメリットを紹介する。

1. 面倒なテキスト修正と番号振りが一瞬で終わる

教科書や問題集からテキストをコピー&ペーストすると、どうしても微調整が必要になる。
改行やインデントの崩れはもちろん、妙な箇所に不要なスペース(空欄)が混入し、非常に読みにくい文章になることがある。

これを一つひとつ手作業で消すのは、時間を無駄に消費する行為だ。
しかし、生成AIに「この文章の不要なスペースを削除して整形して」と投げるだけで、一瞬で解決する。

テスト作成コピペあるある

さらに便利なのが「問題番号の振り直し」だ。

例えば、大問の途中で空欄補充問題を1題追加したいとする。
すると、それ以降の空欄番号(①、②...)がすべて1つずつズレてしまう。
これを手作業で修正するのは苦行でしかない。

そんな時も、AIに「番号が連番になるように修正して」と指示すれば、ほぼ100%の精度で直してくれる。
これだけでかなりのストレス軽減になる。

変更前 ア~カの6問
変更後 ア~ケの7問(1問挿入)

2. 化学式・化学反応式の入力地獄からの解放

僕は理科(化学)の教員なので、テストには化学式や化学反応式を多用する。
これがテキスト入力だと非常に厄介だ。

 元素記号(アルファベット)、 原子の数(下付き数字)、イオンの価数(上付き数字+符号)、反応の前後をつなぐ矢印、など。

これらをキーボードで打つだけで指も頭も混乱してくる。
元の問題をコピーしても、数字が全角だったり、思い通りのフォントになっていないことはよくある。
最悪の場合は「画像」として貼り付けられていてフォント調整ができなかったりと、汎用性がないことが多い。

ここで生成AIの出番だ。

「〇〇の化学反応式を出力して」と日本語で指示すれば、上付き・下付き文字を含んだプレーンテキストで出力してくれる。
これをコピペすれば、Wordやテスト作成ソフトの書式に合わせて一発で貼り付けられるのだ。

化学反応式が一瞬で作れる!

生徒に化学反応式を書かせる問題を作る際も、AIが出力したものの一部を空欄にするだけで済む。

(※ただし、有機化学の構造式のような複雑な図版生成については、まだ発展途上で実用レベルには達していない印象だ)

構造式の画像生成は全然ダメ…全く使えない

3. 解答作成と「転記」の自動化

最も時短効果を感じたのが「模範解答」の作成だ。

作成したテスト問題の全文をAIに流し込み、「解答を作成して」と指示する。
すると一瞬で答えが出力される。マジで。
しかも精度は、かなり高い。
自分で解いたり、問題集の解答冊子を探して開いたりする手間が一切なくなる。

 問題(左)と解答(右)

さらに、僕の場合は解答用紙をExcelで作成しているのだが、ここでもAIが活きる。

AIに対して「解答を縦一列に羅列して出力して」と指示すれば、Excelのセルに合わせて貼り付けやすい形式で出力してくれる。

これまでは、セル一つひとつに解答を手入力していたが、AIが作ったリストを一気にコピペするだけで済むようになった。
これは恐ろしいほどの時間短縮だ。

解答を縦並びにすると採点が楽

検証結果

圧倒的な時間短縮に感動

今回の実践により、これまで4〜5時間かかっていたテスト作成時間が、2時間〜2時間半ほどに短縮された。
実質、業務時間を半分に圧縮できたことになる。

僕は感動した。こりゃマジですごいや。
ただし、いくつか注意点もある。

 教科・科目の相性

理科や英語、公民などは相性が良いが、図表読み取りが主となる地理や、複雑な数式・証明を要する数学、長文読解の国語などは工夫が必要かもしれない。
もちろん駄目ではないが、利活用の目的やシーンが教科や科目の特性に依存する。

 ハルシネーションへの対策

AIは平気で嘘をつくことがある。
出力された解答は必ず教員自身が確認し、裏を取る必要がある。
最終責任は人間にあることを忘れてはならない。

テスト作りは「手段」にすぎない

時短できたことに感動している一方で、ふと我に返ることもある。
ぶっちゃけて言えば、テストを作る時間そのものは無駄である。

小学校のテストのように出版社が用意してくれて、それで適切な評価ができるなら、それに越したことはない。
しかし、高校などでは学校の実情に合わせて教員が作らざるを得ないのが現状だ。

テスト作成はあくまで生徒の学力を測るための「手段」であり、目的は「成績をつけて評価すること」、そして「生徒一人ひとりと向き合うこと」である。

今の学校文化の中で、テスト作成業務をゼロにすることは難しい。
だからこそ、生成AIというパートナーを使って可能な限り時間を短縮し、浮いた時間を生徒のために使うべきだ。

今回の試みで、AIは最強の時短ツールになり得ることがわかった。
次回からも僕は、このやり方でテストを作るつもりだ。

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