JW979 白い鹿が現れた
【東征冒険編】エピソード54 白い鹿が現れた
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、御岳山を越えようとしていた。





イゴット「ハァハァ・・・。登り道ばっかりでっせ・・・。」
タケル(30)「当たり前であろう? 山を登っておるのだぞ?」
八腹「ん? 何だ? あれは・・・。」
タケル(30)「どうした?」
八腹「なにやら、白い物が・・・。」
長広「あっ! 白き鹿にござりまするぞ!」

タケル(30)「鹿? それにしても、大きすぎるのではないか? 道を塞いでおるぞ。」
押根「あの鹿は、神にござりまするな。」
タケル(30)「神だと?! では、なにゆえ、道を塞いでおるのだ?」
押根「神と申しても、邪な神も居りまする。我らの行く手を阻まんとしておるのでしょう。」
白い鹿「その通りじゃ。ここは、我の・・・我だけの地。汝らは、速やかに去れっ。」
タケル(30)「そうは行かぬ! 退治てくれようぞ!」
白い鹿「ハハハッ! 笑止!」
長広「皇子? 相手は、神にござりまするぞ? 賊や獣とは、訳が違いまするぞ?」
八腹「長広の申す通りにござる。神に、刃は通りませぬぞ?」
タケル(30)「分かっておる。押根よ。」
押根「ははっ。」
タケル(30)「汝は、神主だ。神に通る物具(武器のこと)は知っておろう? 『アレ』を探して参れっ。」
押根「ははっ。」
白い鹿「我を倒せる物具だと? そんなモノが有るのなら、教えてもらいたいモノじゃ。」
そして、しばらくして・・・。
押根「皇子! 見つけましたぞ!」
タケル(30)「うむ。程よい長さの野蒜だな。これで・・・。」

イゴット「義兄上? そんなんで、神を倒せるん?」
タケル(30)「見ておれ。」
白い鹿「コヤツめ・・・。いろいろと知っておるのだな・・・。」
タケル(30)「当たり前だ! 俺は、現人神の子だぞ! 喰らえっ。」
ピシッ!
白い鹿「ぐっ! こ・・・このままでは、終わらんっ。汝らも・・・グフッ。」
イゴット「やったぁ! 倒せたでぇ!」
邪な神を退治した一行は、歩を進めた。
ところが・・・。
ゴゴゴゴゴ・・・。
ウィル「おいおい。何だよ?! 山が鳴ってるぜ!?」
ナッカ「い・・・嫌な予感がするっす。」
たっちゃん「皇子。霧が出て参りましたぞ。」
タケル(30)「くっ。前が、全く見えぬ。」
ウィル「何処を、どう歩いてんだ?」
ナッカ「これは・・・。」
ウィル「ん?」
ナッカ「迷子っすね。」
ウィル「そうだと思ってたけど、やっぱり、そうなのかよ!?」
タケル(30)「むむむ・・・。」
八腹「あっ!」
タケル(30)「ん?」
八腹「白い狼が現れましたぞ!」

たっちゃん「鹿の次は、狼か・・・。」
ナッカ「ち・・・近付いて来たっすよ!」
イゴット「ど・・・どないするん?」
長広「皇子! まだ、野蒜は、手元に有りまするか?」
タケル(30)「もしもの為に、腰に差しておったが・・・。」
ウィル「た・・・倒せんのか?」
白い狼「ワォォン!」
ルフィ「ふむ。野蒜は、やめてほしい・・・と言ってるでやんす。」
白い狼「ワォォン!」
ルフィ「ふむ。僕は、この山の邪じゃない方の神だよ・・・と言ってるでやんす。」
たっちゃん「さきほどの鹿が、この山の荒御魂で、汝が和御魂であると?」
白い狼「ワォォン!」
ルフィ「そんな感じだよ・・・と言ってるでやんす。」
どうなるのであろうか?
次回につづく
