JW987 皇子の僕
【東征冒険編】エピソード62 皇子の僕
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、足柄峠に辿り着いた。





そして、道案内した白い鹿に感謝する為、「タケル」は、あることを始めるのであった。
タケル(30)「俺の僕を初登場させまする。その名も『ペテロ』だ!」
ペテロ「お初にお目にかかりまする。作者の詰めが甘い為、急遽、登場する運びとなりました。僕の『ペテロ』にござりまする。」
タケル(30)「して、『ペテロ』よ。汝は、この地に、三年、留まり、山の神を祀るのだ。」
ペテロ「御意。こうして、建てられたのが、神奈川県南足柄市の苅野に鎮座する、足柄神社にござりまする。」





タケル(30)「祭神についても、解説せよ。」
ペテロ「はっ。天照大神と、瓊瓊杵尊にござりまする。」

長広「それだけでは、ないであろう?」
ペテロ「御意。明治時代には、皇子も祀られもうした。」
タケル(30)「俺も、祀られたのか?」
ペテロ「はい。ただ・・・。」
タケル(30)「ん?」
ペテロ「皇子を祀る折に、反発する者が居たようです。」
タケル(30)「なにゆえだ?」
長広「『古事記』の記述が、関わっていると思われまする。」
タケル(30)「ん?」
長広「皇子は、地元の神を殺められもうした。それゆえの反発でしょうな。」
タケル(30)「むむむ・・・。」
ペテロ「ご案じ召されまするな。その蟠りを和らげる為、足柄神社は、ある伝承を生み出したようですぞ。」
タケル(30)「もしや、白き鹿が、道案内をしたというのは・・・。」

ペテロ「御意。足柄神社の伝承にござりまする。」
タケル(30)「そうか・・・。ありがたいことだ。」
ペテロ「そうですな。」
タケル(30)「それにしても、ここからの眺めは素晴らしいな。」
わかたけ「そうですな・・・。」
タケル(30)「はぁ・・・(*´Д`)」
ダータケ「父上?」
タケル(30)「はぁ・・・。はぁ・・・(*´Д`)」
わかたけ「如何なされましたか?」
タケル(30)「ここから、『タッチ(弟橘媛のこと)』と共に歩んだ、東国が見渡せる。彼と共に歩んだ旅路が・・・。」

ダータケ「父上? 古事らせた(ネガティブになること)のですか?」
タケル(30)「そうではない。ただ・・・あづまはや(我が妻よ)・・・。」
ペテロ「こうして、皇子が三度、溜息を漏らされ『あづまはや』と申されたことから、足柄峠から東の地を、吾嬬国と呼ぶようになったのですぞ。」
長広「こちらも、足柄神社の伝承にござりまする。」
タケル(30)「そうか・・・。」
ダータケ「と・・・とにかく、山を下りましょうぞ。」
わかたけ「父上? 下りまするぞ?」
タケル(30)「うむ。では『ペテロ』よ。頼んだぞ。」
ペテロ「御意。」
長広「ペテロ・・・。初登場で、このようなこと申すのは、おかしい感じもするが、長い付き合いであったな。」
ペテロ「そうですな。」
長広「健やかに暮らせよ。」
ペテロ「長広様も、お達者で。」
わかたけ「我も、幼き頃より世話になったな・・・。必ず、帰ってこいよ。」
ペテロ「若様・・・。かたじけのうござりまする。」
ダータケ「何かあったら、すぐ報せを寄越すのだぞ。」
ペテロ「はい。若君も、お気を付けて・・・。」
こうして、一行は「ペテロ」と別れ、進軍を再開した。
そして・・・。
わかたけ「ふ・・・深い霧で、全く、前が見えませぬぞ。」
ダータケ「これでは、迷ってしまいまするぞ?」
タケル(30)「むむむ・・・。」
一行は、どうなってしまうのか?
次回につづく
