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JW888 安産を守る姫

【東征激戦編】エピソード29 安産を守る姫


第十二代天皇、景行けいこう天皇てんのう御世みよ

西暦111年、皇紀こうき771年(景行天皇41)。

ここは、のちに、入日いりひ神社じんじゃが建つところ(千葉県船橋ふなばし海神かいじん)。

地図(入日神社)

東征とうせいをつづける、日本武尊やまとたける・のみこと(以下、タケル)一行の元に、穂積ほづみおみ建忍山たけおしやま(以下、おしやん)の家来「カタスケ」が参上さんじょうし、あることを告げたのであった。 

東征参加者一覧表

カタスケ「見つかったのです。弟橘媛おとたちばなひめこと『タッチ』ひめ亡骸なきがらが・・・(´;ω;`)ウゥゥ。」 

タケル(30)「なに!? それは、まことか?」 

カタスケ「はい。黒戸くろと海岸うみぎしに流れ着いていたと・・・。」 

おしやん「黒戸くろと? それって、何処どこだってばよ?」 

カタスケ「千葉県木更津きさらづに、畔戸くろとという地がござりまする。そこでは、ないかと・・・。」 

地図(千葉県木更津市畔戸)

わかたけ「そこに向かえば良いのじゃな?」 

カタスケ「御意ぎょい。」 

ナッカ「ちょっとってほしいっす。ここで、ひめ亡骸なきがらが見つかったなんてくだり、どの伝承にも書かれて無いっすよ?」 

カタスケ「作者オリジナル設定にござりまする。このあたりで、姫のことを語っておきたいとのおぼしにて・・・。」 

ナッカ「オリジナル設定か・・・。だから、聞いたことが無かったんすね?」 

カタスケ「御意ぎょい。ちなみに、亡骸なきがらにござりまするが、地元の邑人むらびとたちが、ひつぎを作り、そこに、おさめられておりまする。」 

タケル(30)「地元の者たちが?」 

カタスケ「はっ。山で木をたおし、川に流して、作ったとのこと。それゆえ、木を流した川は、小櫃おびつがわと呼ばれるようになりもうした。エピソード878、879にて紹介した川にござりまする。」 

地図(小櫃川)

ダータケ「鎗水やりみずがわの解説をしたおりに、紹介された川じゃな?」 

カタスケ「御意ぎょい。」 

おしやん「カタスケ? ほかにも伝承が有るんじゃねぇのか?」 

カタスケ「はっ。じつは、千葉県鋸南きょなんちょう勝山かつやまに有る『みさごじま』にも、姫の亡骸なきがらが、流れ着いたという伝承がござりまする。こちらの伝承では、邑人むらびとほうむったと書かれておりまする。」 

地図(みさご島)

タケル(30)「俺が、ふたた相見あいまみえる前に、ほうむってしもうたのか?!」 

カタスケ「ぎょ・・・御意ぎょい。」 

八腹やはら「ちなみに、島は元々、『みささぎじま』や『みさおじま』と呼ばれていたそうですが、のちに『みささご』と転訛てんかし、さらに『みさご』に変わったとのよし。」 

カタスケ「なお、島と呼ばれておりまするが、どちらかと言うと、岩にござりまするぞ。」 

みさご島

武日たけひ「で? 皇子みこ? どちらに向かわれるんや?」 

タケル(30)「『みさごじま』のほうは、すでほうむられておりまするゆえ、まだ、ほうむられておらぬ、黒戸くろと海岸うみぎしに向かいまする。」 

カタスケ「そ・・・それから、もう一つ、しらせねばならぬ事柄ことがらがござりまして・・・。」 

タケル(30)「なんだ?」 

カタスケ「姫ですが・・・。身籠みごもっておられました。」 

タケル(30)・わかたけ・ダータケ「なっ!?」×3 

おしやん「『タッチ』が!?」 

カタスケ「御意ぎょい。エピソード862にて、滋賀県近江おうみ八幡はちまん安土あづちちょう東老蘇ひがしおいそ鎮座ちんざする、奥石おいそ神社じんじゃの伝承では、姫が『老蘇おいそもりとどまり、安産あんざんを守りましょう』と言い残した・・・と解説かいせついたしましたが、それは、身籠みごもっていたゆえだったのです・・・(´;ω;`)ウッ…。」 

地図(奥石神社)
奥石神社(鳥居)
奥石神社(拝殿)

タケル(30)「そんな・・・。まさか・・・。」 

おしやん「タ・・・タッチ・・・(´;ω;`)ウゥゥ。」 

わかたけ「母上・・・(´;ω;`)ウゥゥ。」 

ダータケ「母上ぇぇ!」 

悲しみの中、一行は、黒戸くろと海岸うみぎしに向かったのであった。

次回につづく

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