JW792 八十人の家来
【諸国鎮定編】エピソード5 八十人の家来
第十二代天皇、景行天皇の御世。
稲背入彦皇子が、針間の国造となった。


それを受け、日本武尊(以下、タケル)は、吉備一族と共に語らうのであった。
ここは、吉備国(今の岡山県と広島県東部)。



アナ「針間は、おじいさま(若日子建吉備津日子:タケのこと)が治めてたのよ?」
たっちゃん「アナ・・・。我は、吉備で、手一杯なのじゃ。」
ラコリ「父上の申される通りじゃ。おじいさまが生きていた頃なら、いざ知らず、今の我らでは、吉備と針間の二つを治めるは、難しいというモノ・・・。」
タケル(17)「アナ・・・。何が気に入らぬのだ?」
アナ「針間国は、私と『タケル』の思い出の地・・・。でも、これからは、気軽に行けなくなるんでしょ? そんなのイヤ!」
タケル(17)「何を申しておるのだ。国造は、俺の義兄上だぞ? これからも、気軽に行ける。」
アナ「えっ? そうなの?」
ともちん「姉上は、それを心配しておられたのですか?」
アナ「だって、知らない『おじさん』が、針間を治めると思って・・・。」
カモン「姉上? 今は、身身(出産のこと)が間近な、大事な時なのですぞ? 怒っていては、お腹の子に障りまするぞ?」

タケル(17)「そうだ。怒りで、気が枯れて、汝の身に何かあったら、俺は・・・。」
アナ「わ・・・わかりました。」
たっちゃん「ところで、皇子?」
タケル(17)「何でしょう? 伯父上?」
たっちゃん「近頃、八十人の家来を召し抱えたと聞いたが、これは、如何なることじゃ?」
タケル(17)「実は、近々、伝承が有るということで、八十人の家来が要り様なのです。」
ラコリ「伝承のための八十人ということですか?」
タケル(17)「その通りだ。」
するとそこに、弟彦公(以下、弟彦)がやって来た。
弟彦「皇子! 大王より言伝にござりまする。」
タケル(17)「おお! 八十人の内の一人が参ったぞ!」
弟彦「は?」
タケル(17)「何でもない。して、どうしたのだ?」
弟彦「はっ。伊予二名島(四国のこと)にて、悪しき魚が暴れているとの由。急ぎ、これを討てと・・・。」

ともちん「もしや、近々の伝承というのは・・・。」
タケル(17)「このことで、あろうな・・・。」
アナ「そんな・・・。私の身身に付き添ってくれるんじゃなかったの?」
タケル(17)「やむを得ん・・・。わかってくれ、アナ! そして、健やかな『やや(赤ん坊のこと)』を産んでくれ!」
アナ「は・・・はい。」
タケル(17)「では、直ちに、国中(奈良盆地のこと)に戻る! 急ぎ、戦支度をするぞ!」
弟彦「御意!」
こうして「タケル」は、八十人の家来を従え、四国に向かうことになったのであるが・・・。
タケル(17)「八十人の家来を従えておるが、ややこしいので、合体させようと思う。」
弟彦「合体?」
タケル(17)「オリジナル設定で加わってくれた、弟彦、石占の横立こと『よっちゃん』、田子の稲置こと『田子』、乳近の稲置こと『チヂオ』の四人を除く、七十六名は、合体し、七十六として、解説に加わるべし!」
ドロン!
七十六「仰せにより、合体しました!」
タケル(17)「よし! では、これより、伊予二名島に向かうぞ!」
そのとき「タケル」が乗っている牛、疾風が鳴いた。
疾風「モォォ!」
タケル(17)「わかっておる。汝を忘れたわけではないぞ!」
出陣する一行。
悪しき魚を退治できるのか?
次回につづく
