JW971 鴻の台
【東征冒険編】エピソード46 鴻の台
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、賊の大軍を討伐する為、葛飾野(東京都葛飾区や江戸川区辺り)を目指し、進軍していたのであったが・・・。


タケル(30)「川が大きすぎる・・・。これでは、渡れぬぞ。」
ウィル「何でだよ?! 行きは、こんなことなかったよな?」
八腹「行きは、日照りであったが・・・。」
ウィル「ん?」
八腹「前回、皇子が、雨乞いをなされたであろう?」
ウィル「あっ! 水嵩が、増えちまったってことか?」
タケル(30)「そうなるな・・・。」
ダータケ「まさか、こんなことに、なるとは・・・。」
タケル(30)「どうしたものか・・・。」
ナッカ「まあ、『あとさき』考えないところは、皇子らしくて、好きなんすけどね。」
タケル(30)「むむむ・・・。」
すると、どこからともなく、一羽の鳥が・・・。
八腹「あっ! 『コウノトリ』にござりまするぞ!」

ウィル「くるくる回って、こっちを、チラチラ見てるぜ。」
タケル(30)「もしや・・・神意では?」
ウィル「また、また、またぁ。ただの鳥だぜ?」
タケル(30)「いや。そうに違いない。皆の者! 鳥を追うのだ!」
そして、鳥を追ったところ・・・。
ダータケ「父上! 鳥が、降り立ちましたぞ。」
ナッカ「川の深さが、浅そうっす。」
わかたけ「ここを渡れ・・・との思し召しでは?」
タケル(30)「そういうことであろう。川を渡るぞ!」
一同「おお!」×多数
こうして、一行は、無事に渡河したのであった。
タケル(30)「神々のおかげで、渡ることが出来た。この地を『鴻の台』と名付けよう。」
八腹「それが、二千年後の千葉県市川市国府台にござりまする。」



ナッカ「それだけじゃないっすよ。」
八腹「えっ?」
ナッカ「このことから、皇子を祀る社が、建てられたっす。」
ウィル「それが、国府神社だ!」


わかたけ「鎮座地は、市川市国府台なのか?」
ウィル「それが、違うんだなぁ。市川市の市川だぜ!」



八腹「ちなみに、御神体は、『コウノトリ』の嘴ですぞ。」
わかたけ「大鳥大神とも、呼ばれているようですぞ。」
ダータケ「江戸時代には、鳳凰大明神とも、呼ばれておりもうした。」
タケル(30)「とにかく、葛飾野の賊を討つぞ!」
こうして、二回戦が行われ・・・。
賊(い)「また、来やがったか!」
賊(ろ)「夜麻登の諸君。懲りないのかね?」
賊(は)「さっさと、諦めろ!」
タケル(30)「俺が、諦めるのを、諦めろ!」
ザシュッ!
賊(は)「ぐはぁ!」
八腹「それぇぇ!」
ザシュッ!
賊(ろ)「ふっ・・・やられた・・・グフッ。」
ウィル「逝っちまいな!」
ザクッ!
賊(い)「そ・・・そんな・・・グヘッ。」
タケル(30)「ついに、賊を討ち取ったぞ!」
ダータケ「父上? このまま、无謝志国(今の東京都や埼玉県辺り)に入られるので?」
タケル(30)「うむ。」
賊を平定した一行は、進軍を再開した。
そして・・・。
わかたけ「ここは?」
タケル(30)「エピソード856で紹介した、東京都台東区の千束に鎮座する、鷲神社だ。」






わかたけ「天日鷲命を祀りし社ですな?」
タケル(30)「そうだ。」
ナッカ「のちに、皇子も祀られるんすよ。」
タケル(30)「うむ。」
ウィル「で? 何の為に、ここに来たんだ?」
タケル(30)「こちらの社の松に、熊手をかけ、戦勝を祝おうと思ってな・・・。」

八腹「では、熊手を支度致しまする。」
どうなることやら・・・。
次回につづく
