JW972 霜月の酉の日
【東征冒険編】エピソード47 霜月の酉の日
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
ここは、鷲神社(東京都台東区千束)。






東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、神社の松に、熊手をかけ、戦勝を祝おうとしていた。


タケル(30)「天日鷲命に、謝し奉りまする!」
たけし「ところで、皇子? 今日は、何日だと思いますか?」
タケル(30)「ん? 霜月(十一月のこと)の酉の日であろう?」
わかたけ「あっ! エピソード906にて説明した、酉の日にござりまするな?」
たけし「その通りです! こうして、鷲神社でも、酉の日に、酉の市が催されるようになったんです。」
押根「酉の市とは、毎年十一月の酉の日に、鷲や鳥に所縁のある神社で開かれ、家内安全や商売繁盛を祈願する縁日のことですぞ。」
ダータケ「境内には、縁起物の熊手を売る店が、立ち並ぶのであったな?」
押根「その通りですぞ。熊手は、搔き集めるモノ。福を『搔き集める』との想いを込め、縁起物となっておりまする。」

ダータケ「『こじつけ』ではあるが、面白い習わしじゃのう。」
タケル(30)「されど、鷲神社を再び訪れたというに・・・。」
たけし「どうなされたんですか?」
タケル(30)「初めて、この社を詣でた時は、『タッチ(弟橘媛のこと)』が居た・・・。だが、今は、居らぬ・・・。」

わかたけ「父上・・・。」
たけし「悲しんでも、仕方ありません。先に進みましょう。」
タケル(30)「そ・・・そうだな。」
こうして、進軍を再開した一行であったが・・・。
タケル(30)「はぁぁ・・・。目に映る景色が・・・何もかもが・・・『タッチ』を思い出させる・・・。嗚呼・・・。愛し妻よ・・・。」
ダータケ「父上? しばし、歩みを止めませぬか?」
タケル(30)「ん?」
ダータケ「『古事』らせる父上など、見たくありませぬ。今は、心を癒される時かと・・・。」
わかたけ「我も、そう思いまする。母上も、黄泉の国で、案じておられましょう。」
タケル(30)「す・・・すまぬ。」
押根「こうして、皇子は、東京都文京区の湯島に滞在したそうですぞ。」


それから、数日後・・・。
スキピオ「たけし様? 皇子は、如何にござりまするか?」
たけし「未だ、肩を落とされ、溜息ばかりです。」
スキピオ「左様にござりまするか・・・。会わせたい者たちが居るのですが・・・。」
たけし「会わせたい者たち?」
一体、何者たちであろうか?
次回につづく
