JW991 休んだ地に社
【東征冒険編】エピソード66 休んだ地に社
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、「甲斐の国造」の「甲斐の君の塩海」(以下、塩)と、「速彦の宿禰」の親子と共に、甲斐国(今の山梨県)を進んでいた。


タケル(30)「ということで、山梨県大月市に入ったぞ。」


長広「して、如何なされまするので?」
タケル(30)「まずは、疲れを癒そうぞ。」
疾風「モォォ!」
ルフィ「ふむ。こうして、皇子が休んだ地に、社が建てられた・・・と言ってるでやんす。」
塩・速彦「えっ? 喋った?」×2
長広「驚かせて、申し訳ありませぬ。」
タケル(30)「俺の猿は、言の葉を喋り、俺の牛は、言の葉が分かるのだ。」
速彦「す・・・すごい。」
塩「して、どのような社が建てられたのです?」
イゴット「いろいろ・・・やで。」
塩「ん?」
イゴット「諸説有りっちゅうことや。」
塩「つ・・・詳らかに、申してくだされ。」
疾風「モォォ!」
ルフィ「ふむ。まず、一つ目は、大月市の笹子町吉久保に鎮座する、稲村神社だ・・・と言ってるでやんす。」






ダータケ「祭神は『日本書紀』において、初めて現れた神とされる、国常立尊と、素盞鳴尊と櫛稲田姫尊の夫婦神にござりまする。」
イゴット「ダータケ? もう一柱・・・忘れてるで。」
ダータケ「えっ?」
イゴット「義兄上(タケルのこと)を忘れたら、あきまへんで!」
ダータケ「も・・・申し訳ありませぬ。」
タケル(30)「謝らずとも良い。して、他の社は?」
わかたけ「大月市笹子町の黒野田に鎮座する、奥野稲村神社にござりまする。こちらの祭神も、国常立尊、素盞鳴尊、櫛稲田姫尊、そして、父上となっておりまするぞ。」




タケル(30)「そうか・・・。ところで、『イゴット』よ。」
イゴット「何ですか?」
タケル(30)「諸説有りと申しておったが、何方の地でも休んだ・・・と考えることも出来るのでは?」
イゴット「せやけど、義兄上? 二回休む距離でもないし、兵の数、九万八千やで? 面積的にも、二回は、無理があるでしょ? そう考えたら、諸説有りの方が、ロマンが有って、ええやろ?」
わかたけ「おお! ロマン!」
タケル(30)「う・・・うむ。」
そして、一行は、ついに、甲府盆地に入った。
タケル(30)「ということで、ヤマトが、いつまでも護られるよう、願いを込めて、素戔嗚尊を祀りし社を建てようと思う。」
疾風「モォォ!」
ルフィ「ふむ。こうして、建てられたのが、山梨県山梨市牧丘町の倉科に鎮座する、黒戸奈神社だ・・・と言ってるでやんす。」







長広「ちなみに、唐土大明神とも呼ばれておりまするぞ。」
タケル(30)「なにゆえ、唐土なのだ?」
長広「ロ・・・ロマンにござりまする。」
わかたけ「おお! ロマン!」
タケル(30)「そ・・・そうか。」
速彦「なお、黒戸奈神社ですが、ここだけでは、ないんさよぉ。」
タケル(30)「ん? どういうことだ?」
速彦「実は、論社が有るんでごいす。」
わかたけ「諸説有りとは! これぞ、ロマン!」
速彦「御意。」
タケル(30)「では、他の候補地の解説を致せっ。」
次回につづく
