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JW777 肥の前の御崎

【筑紫再征編】エピソード32 肥の前の御崎


第十二代天皇、景行けいこう天皇てんのう御世みよ

西暦97年、皇紀こうき757年(景行天皇27)。

日本武尊やまとたける・のみこと(以下、タケル)の一行は、襲国そ・のくに(今の鹿児島県周辺)の熊襲くまそ平定へいていしたのであったが・・・。 

地図(襲国:熊襲)
平定軍一覧表

もち「熊襲くまそ魁帥ひとごのかみ(首長のこと)である、川上梟帥かわかみのたけること『カワ』が生き返ったんやじ。」 

ナッカ「ないっすよねぇ。」 

タケル(16)「文句もんくを言うな。して、今は、何処いずこにいるのだ?」 

たけし「穴門国あなと・のくにです。二千年後の山口県西部ですね。」 

地図(穴門国)

弟彦おとひこ「ここで、なにかあったのでござるか?」 

たけし「いえ。ここから、出航しゅっこうしたと書かれているだけです。」 

よっちゃん「船出ふなでしたと?」 

チヂオ「前回から船路ふなじでしたぞ?」 

たけし「伝承に、そう書かれているので、仕方しかたありません。」 

田子たご「そうなりまするか?(^_^;)」 

タケル(16)「とにかく、俺たちは、栄国さかえ・のくにに向かえば良いのだな?」 

疾風はやて「モォォ!」 

田子たご「ふむ。佐賀県佐賀さがあたりともうしておりまするぞ。」 

たけし「では、行きましょう! 平戸ひらどじまとう列島れっとう経由けいゆしてまいりますよ!」 

地図(栄国、平戸島、五島列島)

タケル(16)「て! そのみちでなければ、ならぬのか?」 

たけし「とおっしゃいますと?」 

タケル(16)「出来できれば、立屋敷たてやしきて、まいりたいのだが・・・。」 

たけし「立屋敷たてやしき?」 

ウナ「福岡県水巻みずまきちょうてた、皇子みこ行宮かりみやが有るところでして・・・。」 

地図(福岡県水巻町立屋敷)

タケル(16)「砧姫きぬたひめのことが、気がかりなのだ。」 

たけし「筑紫ちくし(今の九州)にて、つまめとられたのですか?」 

タケル(16)「うむ。俺の子をはらんでおるのだ。エピソード774にて、わかれてから、しばらくの時がった。そろそろ、産まれているかもしれぬと思ってな・・・。」 

たけし「まさか、そんなことが・・・。」 

もち「心配しんぱい無用むようやじ。」 

タケル(16)「ん? なにゆえだ?」 

もち「産まれたか、どうか、まったく書かれちょらんのや。やかいだから、気にすること無いじ!」 

タケル(16)「そ・・・そんな・・・ひめぇぇ!!」 

たけし「で・・・では、伝承にしたがって、平戸ひらど五島ごとう経由けいゆしてまいりますね・・・(;^_^A」 

こうして、一行は、海路を進んだのであったが・・・。 

チヂオ「そろそろ、おかがりませぬか?」 

タケル(16)「ん? 伝承か?」 

チヂオ「御意ぎょい。」 

たけし「ここが、上陸地点のまえ御崎みさきです。」 

ウナ「二千年後の地名でもうせば、何処いずこになりまするか?」 

たけし「長崎県長崎ながさき野母のもまちです。」 

地図(肥の前の御崎:長崎県長崎市野母町)

するとそこに、二人の人物がやって来た。 

邑人むらびと(へ)「皇子みこ! おひさしぶりです!」 

邑人むらびと(と)「エピソード702以来の登場ですぞ。」 

タケル(16)「ん? いましらは、託羅たらさとの者たちではないか! これは、どういうことだ?」 

たけし「これよりは、この者たちに案内あないしてもらいます。」 

よっちゃん「われらは、道を知らぬゆえ、みちびいてくれるのでござるな?」 

たけし「そういうことです。」 

タケル(16)「されど、託羅たらさとは、佐賀県太良たらちょう多良たらあたりだぞ? なにゆえ、このようなところまで・・・。」 

地図(託羅郷:佐賀県太良町多良)

邑人むらびと(へ)「託羅たらさとに行くからに、決まっとるでしょう。」 

タケル(16)「そこで、なにか、おこなうのか?」 

たけし「はい。多良たらだけにて、神々の御力おちからえをこいねがたてまつるのです。」 

地図(多良岳)

邑人むらびと(と)「さあ、皇子みこまいりましょう。」 

タケル(16)「うむ。では、案内あないたのんだぞ。」 

邑人むらびと(へ)「まかせといてください。」 

こうして、一行は、多良たらだけに向かったのであった。

つづく

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