親の理想vs娘のときめき。双子のラン活、最後に選んだ「納得の着地点」
来春、わが家の双子が小学生になる。
わが子の「6年間の相棒」を決めるいわゆる「ラン活」は、想像以上にドラマチックで、悩ましいミッションだった。
息子、3秒で決める
双子といえど、その個性は全くの別物。それが顕著に表れたのがランドセル選びだった。
息子は驚くほど潔く、最初に行った池田屋でも、後の土屋鞄でも、鏡の前に立った瞬間に「これ!」と即決。迷いのないその姿は、見ていて清々しいほど。
一方の娘は、新しい色を見るたびに「これも可愛い!」「やっぱりこっち!」と瞳を輝かせ、親の私たちはその熱量に圧倒されるばかりだった。
「機能」の池田屋、そして「美」の土屋鞄へ
最初に向かったのは、実用性の高さで知られる「池田屋」。荷物がたっぷり入る収納力と、どんな理由でも無料修理という最強の保証。わんぱくな双子の生活を考えれば「これこそが正解」と一度は確信した。
ところが後日、「土屋鞄」の店舗に一歩足を踏み入れた瞬間、夫婦でその佇まいに虜に。
単なる通学カバンではなく、一つの「工芸品」のような美しさ。洗練された色使いと、空間全体が纏う凛とした空気感。
特に気に入ったのが、アーティストとコラボして内装にアート作品が施された「アトリエ」シリーズ。「この質感を、毎日肌で感じながら育ってほしい」という気持ちが一気に膨らんだ。

親が一目惚れした「ピーチ」。
「エルサの水色」か、「アトリエのピーチ」か
そんな中、娘の心を完全に持っていったのは、土屋鞄プロデュースのブランド「グリローズ」だった。
特に、彼女が大好きな『アナと雪の女王』のエルサを彷彿とさせる、少しツヤのある綺麗な水色(コフレパールのアイスブルー)。
「エルサみたいで可愛い!」と、お花を手におすましして写真を撮る娘。

一方で、親が惚れ込んだのは土屋鞄アトリエシリーズの「ピーチ」だった。娘によく似合う、絶妙なピンク色。
「6年生になった時、パールの水色よりもこの上品なピーチの方が馴染むのではないか?」「でも本人の『好き』を奪っていいのか?」
リスクを検討する自分と、娘の輝く笑顔を優先したい自分が、激しく葛藤した。
決断の鍵は「12歳の自分」との対話
迷い、揺れる娘に、少しだけ視点を未来へ促してみた。
「5歳の今は水色が大好きだよね。でも、6年生の『12歳のお姉さん』になった自分を想像してみて。その時、どっちを背負っていたら嬉しいかな?」
娘はしばらく、じっと鏡の中の自分を見つめていた。
「12歳の私は……こっち(ピーチ)の方が似合うと思う」
静かに、でも迷いなく。
寄り添う2人の後ろ姿
息子が即決した「スモーク」と、娘が未来の自分と相談して選んだ「ピーチ」。
2人ピタッと寄り添って笑う姿を鏡越しに見たとき、すべての迷いが消えた。
自分で選び取った特別なカバンに、これからたくさんの思い出を詰め込んで。
6年後、少し小さくなったこのランドセルを背負う2人の背中を見るのが、今から楽しみだ。

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