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イギリスBath|古代ローマ風呂【観光レポ】

先日、友人とBathへ行ってきた。
Bathはイギリス南西にあり、私の住む中部のバーミンガムからは電車で約2時間で行ける。

今回はそのBath旅行の大きな目的であった、
「The Roman Baths(ローマンバス博物館)」へ行った感想を記録したい。

そう、あの、テルマエロマエみたいな古代ローマの大浴場が
なんとイギリスBathにあるのである! 



The Roman Baths |ローマン・バス博物館

メインの大浴場

おおお〜。
入ってすぐに目に入ったのは、私が見るのを楽しみにしていたメインの大浴場。左奥には Bath Abby(バース修道院)が覗いている。元々は大浴場の上に屋根がしっかりあったそうだが、今では無くなってしまっている。

大浴場を上からしばらく眺めたあと、館内のさまざまな展示を見て回り(これが想像の3倍長い展示だった笑)最終的にまたこの大浴場の下の階へと通される、そういう流れの博物館だった。

館内ではローマ帝国以前のケルト人時代(pre-Roman)のものからローマ人たちがここを本格的に風呂場にした時代(Roman Britain)、そしてそれ以後の時代のことまで展示されており、約2000年前の石碑やローマ帝国時代のコインやジュエリーなどを見ることができた。


神殿としての風呂場

神殿に刻まれた神

ローマ帝国時代、Bathの街はAquae Sulis (Waters of Sulis)と呼ばれており、3つの源泉があった。そのうちの一番大きな源泉が、神Sulis Minervaに特別に与えられ、聖なる浴場となったそう。

確かに、体を癒す風呂が身を清める場所として神聖視されるのは自然なことである。

(ちなみに今のBathという街の名前の起源は、ローマ帝国の後にこの地に住んだアングロサクソン人たちがBaðum(At the Baths)と呼んだことにあるらしく、それが省略されて今のBathという名前になったらしい。)

実は、Sulis Minerva はローマ人がやってくる前から崇められていた神だった。博物館にはSulis Minervaの金メッキのブロンズ像も展示されており、後ろに回ってみるとなぜか脳みその部分はぽっかり空洞だった。元々は全身像だったらしいから、顔だけでも残っていて良かった。

とっても綺麗な顔の神。

The Roman Baths のWebサイトより

しかし、なぜか私はこのブロンズ像の写真を撮り忘れてしまった。
(だから上記写真は博物館の公式サイトから借りてきたものである)

そしてその代わりに、なぜか犬の小さな彫刻の写真を2枚も撮っていた。
ご丁寧に光の度合いまで調整して撮ってある。

いや可愛いですけども。笑
見れば見るほどおかしな見た目の犬である。

神々との関連があるらしいが、本当だろうか。
稲荷神社のキツネのような立ち位置だったのだろうか? この見た目で。


人の恨みは恐ろしや

呪いの祈りの鉄板

もう一つ興味をひかれたのは、「呪いの祈り」だった。

源泉は、地下世界と繋がっているらしいと信じられていた
そのため聖なる源泉には、Sulis Minervaからの祝福を求めてアクセサリーやコインが投げ込まれたり、はたまたある人への復讐を願って「呪いの祈り」が投げ込まれたりした。

「呪いの祈り」には
服が盗まれたことを神に愚痴るもの(風呂場ではよく服が盗まれたらしい)犯人がわからないので容疑者を数人リスト化して真犯人を神に仰ぐもの
自分の物を盗んだ人が死ぬほど苦しみ最後には地獄に落ちることを祈るもの、などがあった。

鉄板といっても鉛だったので柔らかく、折りたたんで聖なる浴場に投げ入れていたらしい。

いやはや、2000年もの歳月をも超えて私に届いた人の恨み。恐ろしや。


今でも生きている温泉

見えるだろうか、気泡が浮き上がってきている

温泉からは、今でもぶくぶくとガスが吹き出している。
46度ほどの水温を保っているらしい。
20世紀後半までは実際に温泉として利用されていたが、衛生面の問題から今では触ることも許されないそう。残念だ。

昔は中央にある手すりの高さまでお湯が張っていて、
人はそれにつかまって浸かっていたそう。(なんか危なっかしいな)

展示の途中で見た、温泉が流れゆく通り口からは、なんとも言えない腐った卵みたいなにおいがした。水飛沫が熱い。底がオレンジ色に変色している。

有馬温泉の金の湯が恋しい

あの大浴場は緑色だったのに、なぜこちらはオレンジ色なのか?
調べてみると、オレンジ色は温泉で溶けた鉄の蓄積したものらしく、
緑色は、今や屋根がなくなってしまったために太陽光が降り注ぎ、それによって藻が増えた結果緑に見えるだけとのこと。

え、あれ全部、藻なん?(笑)

もっと調べてみると、

In between the draining and cleaning of the Great Bath which normally takes place around four times a year, the surface of the water is regularly swept and hosed down, usually each morning before opening. This clears any floating algae that may rise to the surface and keeps it in pristine condition for viewing.

The Roman Baths 博物館公式サイトより

この大浴場は一年で4回水抜きと掃除を行なっていることがわかった。
でも水面の藻や浮遊物などは毎朝すくわれてるらしい(笑)

この上の写真で見てみても、なるほど、緑色は藻の色からきているように見える。ではあのガスがポコポコ浮かんできていた方の浴場は、緑度合いからして大分長いこと掃除していないだろうな…。

管理も大変だ。


現代的なローマ人

メインの大浴場、再び。

そんなこんなでやっと大浴場に戻ると、その隣に小さな浴場や水風呂、競泳プール、球技室、サウナ室、女性用スパ室などがあった。

水風呂
下手したら焼き殺されそうなサウナ
床から熱を送るため、火傷しないように皆スリッパを履いていたそう
大浴場にはローマ人の服を着たNPCみたいなスタッフも

女性はスパ室で毛を剃ったり、オイルマッサージを受けたりし、
男性もサウナ室で汗を充分にかいてから水風呂に入って’整ったり’していたらしい。

ローマ人は現代人にとても似た感覚を持っていたんだな〜。
(もしくはルシウスが平たい顔族の温泉街から技術を盗んで持ち帰っていたのかも?)


神の水を飲んでみた

博物館の最後に、蛇口から温泉が垂れ流してあった。隣にはカップが。

「健康に良いと古くから飲まれてきました。あなたもぜひ飲んでみましょう」と書いてある。

あの卵の腐ったみたいなにおいがうっすらとしている。
それでも、展示を見終わった人々は次々に飲んでいく。微妙な顔で。

私も飲んでみた。温かい、なんだかぬるっとしたまるい水だった。

本当に大丈夫な水なのか?

鉄と、ほんの少しあの卵の腐った味がした。

でもとりあえず、友人も私もその後旅行中に腹を下すことはなかったので、大丈夫な水だったに違いない。(というか、そうでなかったら観光地で国際的な集団中毒事件になるだろう)

「去年と味が違う気がする!」と言っている人がいた。

Aquae Sulis (Waters of Sulis)、神の水、
もし行くことがあればぜひ飲んでみてください。

もしかしたら私が感じた味とは違うかもしれません。


次回はBathの街で訪れたおすすめの本屋さんなどを紹介予定です。
それまで Stay tuned ! 


私はnoteで好きなことを気ままに書いている関西人。現在はイギリスに住んでおり、日々感じたことや詩・小説、言語としての英語、イギリス院留学に関することまで幅広く書いています。気楽にどんどん書いていく予定ですので、ぜひまた立ち寄ってくだされば、とてもとても嬉しいです。


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