Podcast「聞けばコイする建築家」|まずはここだけ押さえたい#00「SANAA」
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聴く前に「ざっくりと内容が知りたい」「建築の面白さって何?」と言うリスナーの方に向けて、タイムラインに沿って内容をご紹介します。
記念すべき第0回目にフィーチャーするのは、妹島和世(せじまかずよ)さんと西沢立衛(にしざわりゅうえ)さんによる日本の建築家ユニットSANAA。
建築を学び始めた時に初めて知った建築家がSANAAだと語る鯉渕。2つの事例から、SANAAが手がける建築の本質を読み解きます。
今回の対談のチャプターです。
気になるところからでも楽しめますが、ぜひ、通しでお聴きください。
00:00 〜 建築家というテーマの深掘り
建築家の役割とは?:大工やハウスメーカーとは異なる、建築家ならではの職能と人々が設計を依頼する理由について。
今回の主役はSANAA:現代日本を代表する建築家、妹島和世と西沢立衛。二人がそれぞれ個人事務所を持ちながら共同組織(SANAA)も持つという、ユニークな活動形態。
05:12 〜 ケーススタディ① 梅林の家(2003年)
「大きなワンルーム」への驚きの回答
クライアントの要望は「家族の気配がわかるワンルーム」。
妹島和代が提案したのは、真逆とも思える「20個の小さな部屋」がある家。
価値観が混ざり合う生活を肯定する設計
混ざり合うと雑多になる家族それぞれの「大切なもの」を、極小の専用室に分けることで、一つひとつの個性を際立たせる。
厚さ16mmの鉄板壁が作る不思議なつながり
極限まで薄い壁によって、隣の部屋が「絵画」のように見える独特の距離感。
ドアもガラスもない開口部でつながる、「超複雑なワンルーム」の誕生。
[ちょっと補足]
一見、真逆すぎて理解が追いつきません。でも、一気に面白くなります。
モーニング娘。のポスター、コルビュジエの椅子、祖母の箪笥など、家族それぞれの“好き”が混ざると雑多になる。だから、あえて分けるという考え方。つまり、 バラバラな価値観が、そのまま並立する空間です。違いを保ったまま共存する家なのです。
25:52 〜 建築家・妹島和世の生活に対する思想
生活実情と美意識のバランス
収納が極端に少ない理由。「散らかっているのが楽しく見える生活」という専門家の感覚。
「使いやすさ」よりも、生活そのものを新しく定義しようとする建築家の姿勢。それは時に、住む人に“新しい暮らし方”を問いかけてきます。
41:10 〜 ケーススタディ② 金沢21世紀美術館(2004年)
「まち」のような美術館
決められた順路がない。回廊を介して展示室を自由に選択できる、圧倒的なフレキシビリティ。
360度がガラスで囲われた、内外の境界が曖昧な「透明性」。
実験的なアイデアをそのまま社会に出す力
SANAAは純粋な思想をそのまま実物として着地させる。
[ちょっと補足]
普通なら、「順路が決まっている」はずの美術館なのに、ここでは「順路を自由に選択できる」美術館になっているのが特徴です。SANAAは新しい美術館の在り方を提示しました。また、全面ガラスなので、内と外の境界がほぼ消えていて、 建物というより「まち」に近い感覚です。
51:33 〜 建築家に人々が求めるもの
「利便性」を超えた「透明性」という価値
建築における透明性とは、単にガラス張りということではなく、「物事の成り立ちの明快さ」。
誰が見ても直感的に構造や意図がわかる、民主的な美しさ。
01:00:15 〜 建築の歴史を更新する
「使い勝手」ではなく「使い方の開発」
建築家は、100年前のコルビュジエがそうしたように、未来のスタンダードとなる新しい「形式」を研究・発明している。
批評としての建築
建築雑誌は「論文」であり、建築家の仕事は時代に対する「問いかけ」である。
[ポイント解説]
こうして聴いていくと、建築は“答え”じゃなくて“問題提起”なのかもしれない。最初は「なんでそんなことするの?」の連続でも、聞いていくうちに「それもアリかもしれない」に変わっていきます。「建築ってこんなに自由なんだ!」と新たな発見を感じていただけると思います。
今回のキーワード
SANAA(サナア):妹島和世と西沢立衛によるユニット。
透明性:視覚的な透過だけでなく、システムや構造の明快さ。
分散配置:機能をバラバラに配置し、新しい繋がりを作る手法。
アフォーダンス:建築が新しい使い方を誘発すること。
「彼らの建築は、理屈抜きで直感的に『面白い』と思わせてくれる明快さがある。」と語る鯉渕。このあたりは、3人の掛け合いを聴いていただいた方が面白いです。ぜひ、通しでお聴きください!

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