ジジイの若い頃の趣味は『罰ゲームだった』
中学生の頃からだろうか、友人たちとじゃんけんをして負けたら罰ゲームをするってのが流行っていた
たとえば、学校帰りの下り坂を、車に注意されるまで転がっていくとか
夏の下校時に、頭から水を被って、びしょ濡れで帰るとか…
中学校では週に一回、体育館での朝礼があった
校長先生が演台で長くて退屈な話をする
ある日、朝礼に向かう移動の最中に罰ゲームじゃんけんをした
負けたやつは、校長先生が喋っている後ろを、バレない様にでんぐり返しをする
運よく校長先生にバレなくても、生徒たちにはバレる
そういう無理な罰ゲームが面白かった
僕ともう一人が罰を受ける事になった
体育館の舞台には、取り外しが出来る階段のほかに、左右袖に地味な出入り口がある
皆が校長に注目している時に、かつ、校長が東側を向いた時に、西側の階段から忍び込んで、舞台袖の幕裏にスタンバイした
誰も気づいていない…
先ずは、僕が行った
忍者のようにスススっと走って、校長の真後ろで上手に一回転して、音もなく反対側の舞台袖に避けた
校長は気付かなかったが、生徒が騒めいた
二人目が行こうとしたまさにその時
校長が後ろを振り向いた
回転しようと両手を上げた二人目は、とっさに硬直し、そのポーズのまま校長と目が合った
少し時間をおいて
「何やってんだお前」そりゃ怒られる
校長が話をしている間
校長の横で二人目はずっと立たされていた
僕は、いつの間にか生徒の中に戻って
誰からもお咎めが無かった
二人目が辱めを受けて立たされている姿を見て大笑いしていた
こういう成功体験があるから、罰ゲームは止まらなかった
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