海外クラファンのリスク
Kickstarterで突然プロジェクトが停止した話
先日、あるプロジェクトでトラブルが起きました。
公開していた商品について、ドイツの企業から
「商標を侵害している。直ちに停止せよ」
という連絡が入ったのです。
こうした通告自体は珍しくありません。
しかし今回は、その申請をプラットフォーム側が承認し、プロジェクトが一時停止となりました。
そして、
「双方で協議し、解決するまで公開はできない」
という状態に。
偶然が重なった“本当に不運なケース”
話し合いを進める中で分かったのは、今回のケースが非常に特殊だったということです。
ドイツ側はEUで商標を正式に取得済み
商品名が完全一致
しかも商品カテゴリーも同一
つまり、相手の主張には十分な正当性がありました。
一方で、日本のクライアントも
日本国内では数年前に商標を取得済み
ブランド名は自身の名前に由来
という状況で、
どちらにも悪意はなく、完全に偶然が重なったケースでした。
結果:プロジェクトは再開、しかし代償は大きかった
最終的には当社が仲介に入り、何度も協議を重ねた結果、
今回のクラウドファンディングは実施OK
ただし今後、海外展開ではそのブランド名は使用しない
という条件で合意しました。
その内容をKickstarter側にも説明し、
プロジェクトは無事再開・終了しました。
しかし現実としては、
日本側がブランドを手放す形となり、実質的に泣き寝入りとなりました。
実はこの問題、海外では頻発している
今回の件で改めて感じたのは、
このようなトラブルは海外では珍しくないということです。
特に、
アイデアや意匠に価値がある商品
ブランド名が重要な商品
は狙われやすい傾向があります。
実際に、
申し立てを行い、示談金で利益を得ようとする企業も存在しています。
重要なのはここです👇
👉 申し立ての正当性に関係なく、承認されると一発で止まる
プロジェクト停止の本当の怖さ
Kickstarterで一度停止されると、
これまで積み上げた広告費
制作コスト
スケジュール
すべてが止まります。
そして、
👉 相手企業との合意がない限り再開できない
これは本当に致命的です。
特に、
数千万円〜億単位の広告投資
大規模なプロジェクト
でこれが起きた場合、
損害は計り知れません。
では、どう対策すべきか?
正直に言います。
完全に防ぐことはほぼ不可能です。
なぜなら、
世界中で商標・意匠は既に大量に登録済み
すべてを事前チェックするのは非現実的
だからです。
一つの現実的な結論
今回の経験から、私たちはこう考えています。
👉 最初から大きく張りすぎないこと
つまり、
小さく始める
市場の反応を見る
問題がなければ拡大する
というステップです。
例えば、
最初は抑えた広告費でテスト
問題がなければ本格投資(1億円規模など)
という流れ。
逆に、
👉 いきなり大規模投資をして止まると終わる
今後について
現在、当社はKickstarterのパートナーとして、
大型プロジェクトにおけるリスク対策
商標・意匠トラブルの回避策
について、プラットフォーム側とも協議を進めています。
日本からも
「億越えプロジェクトをやりたい」
という相談は増えています。
これは非常に嬉しいことです。
ただし、
👉 リスクを理解せずに突っ込むと本当に危険です
クラウドファンディングは夢があります。
でも同時に、こうした“見えないリスク”も確実に存在しています。
この現実を踏まえた上で、
正しい戦い方を一緒に作っていきたいと思っています。
