素人が5年かけて古民家の土中環境を改善したら、シロアリもマムシも蚊も消えた話
僕は古民家をDIYでリノベしながら、5年ほど「土中環境」の改善を実践してきました。
土中環境…?と言うと、専門的で難しそうに聞こえるかもしれません。でも、やっていることはシンプルで、土の中の水と空気の流れを整える、いわゆる「風水」のことです。
この記事は、実際に起きた変化、そして失敗をまとめた記録です。
ちなみに、僕は専門家ではありません。土木の資格もないし、造園の知識もゼロからのスタートでした。
何回も土中環境ワークショップに参加して、本を読んで、あとはひたすら「自分の家でやってみた」。
はい、それだけです。
当然、失敗もたくさんしました。最初の半年は、ほぼ失敗です。
土中環境って、「こうすればいいよー」という情報は多い。でも、「こうやったら失敗する」という話は、あまり出てこないんです。
だからこそ、ここではうまくいった話よりも、失敗したプロセスごと全部書いてみました。
5年間でやってきたことを、時系列で。
さてさて、そんな前置きがありつつ…
古民家に住んでいる人で、こんな問題が起こりませんか?
「修繕しても、なんか湿気っぽい…」
「夏場は台所がカビっぽくなる…」
「周辺がジメジメしてるので、コンクリで埋めたい…」
自分も住む前はそうでした。これ、実は建物だけを直しても絶対に解決しない問題なんです。
土中環境を整えて気づいたこと
私が今住んでいる古民家は、家の中から出てきた文書に天明時代(1780年代)と書いていました。つまり、少なくとも240年以上前に建てられた家です。

最初、古民家の中に入ったとき、床は崩壊してて、土間の床からは苔が生えてました。柱が腐っているところもありました。一部の束石(床を支える石)が沈み込んでいるし。柱がシロアリに爆食いされてました。


こんなジメジメした家、本当に住めるの?
一般的に湿気の原因と言われるのが、こんなところでしょうか。
「床下の換気が悪いから」
「防湿シートがないから」
「通気口が少ないから」
でも、ひとつ違和感があったんです。
昔の家って、換気扇もなければ防湿シートもないよね?
なんで200年以上も建ってたんだろう…
古民家再生は、建物ばかり見られがちだけど、先に見るべきは「土中環境が正常に機能しているか?」だと思います。
古い家は大体、後ろに山を背負っています。一見すると大雨で土砂災害で危なそうです。でも、あれって野草や薪の調達がしやすい側面の他、山水を扱うための立地だったから。
山は、水を蓄えて少しずつ吐き出す天然タンク。その山水は田畑や暮らしに活かすことができます。理由がないと、そんな危ない立地に家なんて建てませんからね。
昔の人は敷地に暗渠を作り、水をきちんと水路へ逃がしていたと思います。掘り返してみると、敷地には、石までくり抜いた水路の跡が至る所で見つかったんです。


水路の跡が残っていたけど、こういうのって、何年も管理されない空き家になると、その水の道は土で埋まってしまうんです。掘り返さないと気づかない。
埋まった水路で流れを失った雨水や山水は滞り、一気に湿気となって家を傷めていきます。家の裏は改修当初、溜まった落ち葉が腐葉土となって、足首が浸かるほどグジョグジョでした。

このグジョグジョを改善しないと、絶対に住めないと思いました。
普通だと、腐葉土を取り除いてコンクリートで埋めてしまうのが手っ取り早いでしょう。見た目も綺麗になるし。
実際に昭和期に改修された古民家は、そんなケースがほとんどです。

コンクリートが綺麗なのって、最初だけなんです。湿気が上がってくると苔が生えてくるし、黒くなってくる。あんまり美しくないです。
誤解してほしくないのは、コンクリートそのものが悪いわけではありません。問題は、本来そこにあった水の通り道を潰してしまうことが言いたいのです。
土中環境が乱れた場所には、もうひとつ分かりやすい変化があって、蚊が一気に増えます。自分の家がそうでしたから。はい、爆増します。
水が溜まる状態になると、その場所はボウフラの発生源になるからです。

シロアリも湿った環境を好むので発生しやすくなります。
5月になると、柱の隙間から大量に出てきました。初めてみたときは、夫婦でで喚き散らしました。僕はシロアリって信じたくなくて妻に「これはシロアリじゃないから安心して!!」と大嘘ついたくらい。

湿気地を好む、マムシさんや超巨大なムカデさんが夏場になると、何匹も家の中に現れました。死活問題ですね。

それに、敷地の土が凝り固まってと、水たまりも全く抜けません。
晴天が続いてもずーっと溜まってます。そして夏場は水が腐ってくるので、臭いったらありゃしない。


これは「なんとかせな…」と、我が家では何ヶ所も昔の水脈を再生してきました。その結果、敷地の湿気が抜け、土が息を吹き返し、家の空気まで変わってきたのです。
土間の苔も敷地の水たまりは無くなりました。
以前まで沢山いた蚊も、5月に群飛するシロアリも、マムシさんも、ムカデさんも、家の中では一切姿を見せなくなったんです。
これマジです。
自分は専門家じゃないけど、古民家再生は、敷地の呼吸を取り戻すことから始まると思うんです。



この記事は、このあたりを、実体験ベースでまとめています。
・昔の民家が建てられた場所と理由
・素人でも見分けられる「水が溜まる場所」
・素人ができる土中環境の対処方法
・自分の失敗談から学んだこと
古民家が建っている場所を、空から見てみた
昔の家って、「河岸段丘(かがんだんりゅう)」という水と空気が動く場所に建てられていたことが多いんですよね。(もちろん全部とは言いませんが)
実際、私が住んでいる古民家を空から見ると(Google Earthで調べてみた)、なるほど!と思う立地にありました。
ここからは場所が特定されるので、有料とさせてください。
「河岸段丘」とは、川と山の間にある地形のことで、段々状になった地形です。
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