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経審5要素を経営計画につなぐ|数字目標と月次運用の考え方

シリーズで、経審P点を社長視点で読む方法と、 W点改正を見据えた1年計画を整理しました。

ここまでで「経審の評価軸を経営判断に使う」 視点が見えてきたはずです。

最後の仕上げとして、 経営計画の数字目標と経審の5要素を 1本の線でつなぐ運用 を整理します。

シリーズ完結編です。

✅ 結論:経審を受ける会社では、5要素を経営計画と関連付けて管理すると、日々の経営判断と経審対策を結び付けやすくなる

📌 ① 「経審は申請年だけ」から「経営の流れの中」へ

多くの中小建設会社では、 経審は 申請年に集中して動く イベントです。

ただ、これだと:
・申請年の前後で対応が偏る
・W点改正への準備が後手に回る
・経審点数が「結果」として出てきて、能動的に動かせない

経審の5要素を経営計画と関連付けておくと、 ・経営計画の進捗確認に経審視点が入る ・W点・Z点の中期計画が動く ・申請年の対応が「いつも通り」になる

毎月意識するのはあくまで売上・利益・人材・財務です。 その積み重ねが、結果として経審につながる形を作ります。

📌 ② 経営計画の数字目標と経審5要素の紐づけ

来期計画を立てるとき、 経審5要素と関連付けて目標を設定します。

【経営計画の項目】 ↔ 【経審の要素】
・年商目標 ↔ X1(完成工事高)
・利益目標・自己資本の積み上げ ↔ X2(自己資本額・利益額)
・財務体質の改善(自己資本比率など) ↔ Y(経営状況)
・元請転換比率・技術者計画 ↔ Z(技術力)
・社会性等の取組み ↔ W(社会性等)

【例:A4 1枚の来期計画に書く形】
・年商 ◯◯億円(完成工事高 ◯◯億円)
・利益 ◯◯万円
・自己資本 ◯◯万円まで積み上げ
・1級技術者 ◯名育成
・建退共加入率 100%(手続き完了)

経審の「点数」まで社長が管理する必要はありません。 完成工事高・利益・自己資本・技術者数など、 経営の実数を目標管理すれば、点数は結果としてついてきます。

経営計画と経審が、 1枚の紙の中で同じ「数字」の話をしている状態にします。

📌 ③ 月次経営会議で経審視点を入れる

月次の経営会議で、3つの軸の数字を見ます。

【経営の数字】
・受注・利益・資金

【経審視点の数字】
・完成工事高の予実(X1につながる)
・自己資本・利益額の積み上げ(X2につながる)
・技術者育成・元請転換の進捗(Zにつながる)

【取り組み進捗】
・W点項目の手続き完了率
・経審担当との打ち合わせ予定

3つを月次で見ると、 「いま経審の準備がどこまで進んでいるか」が 毎月見える状態になります。

📌 ④ 年間カレンダーで経審を中期管理

経審を「年に1回のイベント」から「中期計画の中の節目」に変えるには、 年間カレンダーで管理します。

【年間カレンダーの一例】
・4月:経営計画スタート(経審関連の目標も含む)
・7月:上期レビュー(経審の中間進捗確認)
・10月:下期計画調整(経審の最終調整時期)
・1月:申請準備(書類整備・専門家打ち合わせ)
・3月:申請月(or 期初の手続き)

会社の決算期・申請期によって時期は変わりますが、 「経審が経営の年間サイクルに組み込まれている」ことが大事です。

📌 ⑤ 経審 → 経営 のフィードバックループ

経審の結果が出たら、 経営計画にフィードバックします。

【フィードバックの流れ】
・経審結果(P点・5要素のスコア)が出る
・経営計画の各項目との乖離を確認
・乖離の原因を整理(どの取り組みが効いた・効かなかった)
・来期計画に反映

このループを毎年回すと、 経営と経審が 同じ方向に動く 会社になります。

逆に、ループが回らないと、 経審は「結果が出る」だけで、 経営判断に反映されないまま終わります。

📌 ⑥ 経営を良くした結果として、経審の評価も高まる

シリーズ最後に伝えたいこと。

経審は、会社の経営状態を 外部から確認する 一つの物差し です。

シリーズを通して繰り返してきた通り、 経審の点数を上げること自体が目的ではありません。

利益を残す受注判断、 数字を読める経営会議、 社員を巻き込む数字共有、 技術者の育成と組織づくり。

経営を良くした結果として、経審の評価も高まる。

経営計画と経審を別々に考えず、 一つの流れとして捉えることが大切です。

📌 まとめ

  • 経審を「申請年のイベント」から「経営の流れの中」に組み込む

  • 経営計画の数字目標と経審5要素を関連付ける(利益・自己資本はX2、財務体質はY)

  • 点数ではなく経営の実数(完成工事高・利益・自己資本・技術者数)で目標管理する

  • 月次経営会議に経審視点の数字を入れる

  • 年間カレンダーで経審を中期管理する

  • 経審結果を経営計画にフィードバックするループを回す

  • 経営を良くした結果として、経審の評価も高まる

経審の5要素を経営計画とつなげて使える社長が、 中期目線で会社を成長させていきます。 シリーズの結びとして、ぜひ来期計画に組み込んでみてください。

📌 次回予告

次回は、「経審の高い会社が利益を残せない理由|評価軸と採算管理のずれ」を整理します。経審P点が高い会社が、実は利益を残せていないケースの構造的な原因と、対策を整理します。

※「経審と経営計画の連動を一緒に設計したい」方はこちらからご相談ください。5要素と経営計画の紐付け、月次運用、年間カレンダー設計まで一緒に整理します。

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