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AIに「人気記事20本集めて」と頼んだら失敗した。悪いのはAIじゃなく、私の注文書だった

ピザ屋の裏側・第2話。前回未読でも読めます。

「AIエージェントがすごいらしい」——分かってる。でも、何を頼めばいいのかが分からない。先週までの私も、半分そうでした。

私は蒲郡でピザ屋をやっている40代です。前回、PCの中を1つの会社みたいに建て替えている、という話を書きました(未読でも大丈夫です。要は「面倒な裏方仕事をAIに任せる工場」を作った、という話です)。

先に、なぜ工場なんて建てているのかだけ。店主の時間が事務と記録に溶けている店に、未来はないからです。裏側を機械に任せて、空いた手で何をするか——それは最後に書きます。

建てたものは、動かしてみないと分からない。というわけで日曜日、試運転をしました。


試運転のお題:「人気記事20本、集めて」


お題は発信の勉強にしました。いま話題のAI「Claude Fable 5」——先月出たばかりの新型で、7月7日までは定額プランで実質使い放題という“お祭り期間”の真っ最中です——について、noteで人気の記事を20本、エージェントに集めてもらう。

私がやったのは、チャットに一言頼んだだけです。数分後には、スキの数・コメント数・リンクつきの一覧表がファイルで手元にありました。ここまでが工場の第1工程、「調査」です。


第2工程: 読みながら、声でつぶやくだけ


次に、20本を1本ずつ開いて読みました。ここで前回紹介した自作の文字起こしアプリの出番です。

読みながら思ったことを、そのまま声に出す。「これはタイトルが上手いな」「古い記事ばっかりだな、頼み方を失敗したな」。録音を止めると、つぶやきは時刻つきの「感想メモ」になって、決まったフォルダに自動で入ります。

そして第3工程。エージェントに「このメモを次の記事の草案にして」と頼む。——いまあなたが読んでいるこの記事が、その製品第1号です。

ちなみに、自作アプリがなくても、この工場の8割は今日から体験できます。①スマホの音声メモに、読んだ感想をそのまま吹き込む。②文字起こし(iPhoneなら標準機能で出ます)をコピーする。③AIのチャットに貼って「これを記事の下書きにして」と頼む。以上です。私がやっているのは、これのフォルダ整理が自動になった版にすぎません。


試運転で獲れたもの: 数字の読み方


せっかくなので、20本読んで分かったことも置いておきます。

まず、スキの数は記事の力だけじゃない。フォロワー9万人の方が書けば速報メモでも大きな数字がつくし、良い内容でも2桁の記事はある。スキはフォロワー数とセットで読む。これから発信する人には、数字に一喜一憂しないための予防線になると思います。

タイトルは、書き手が言いたいことより読者が欲しいものに寄せる。「2ヶ月かかる作業が1日で終わった」型の言葉に、人は食いつく。

それと、タイミング。「7月7日の期限までにFableを使い倒す方法」を金曜日に出した方がいて、これは上手いなと。同じ内容を日曜に出しても、もう遅いわけです。

最後にひとつ。AIに書かせたまま出した記事は、正直に言うと、透けます。自分の所感だけは外注できない。だから私は感想を「声」で入れているんです。あそこだけは、機械化しちゃいけない部品なので。


試運転の不具合報告: 注文の解像度


(ここまで自動化しましたが、誰?って感じです。心の声)

ここで大事なのは、不具合も見つかったことです。ただし壊れていたのは機械ではなく、私の注文でした。

「人気順で20本」と頼んだら、1ヶ月前の記事がたくさん混ざってきた。当然です。古い記事ほどスキが積み上がっているんだから、人気順は過去に有利なランキングなんです。読みながら「今度からもっと最新の情報に絞って頼もう。ちょっと失敗したな」とつぶやいていました。

次からはこう頼みます。「直近2週間に絞って、スキの数とフォロワー数の両方を添えて」。

エージェントは、注文したとおりには働きます。でも、注文していないことまでは汲んでくれない。だから、注文の解像度がそのまま製品の質になる。工場を建てたら、次は注文書の書き方が仕事になる。これが試運転いちばんの収穫でした。

実はこれ、本業のDX推進で私が言い続けてきたことと同じでした。AIに任せるのは作業。任せちゃいけないのは“目的”。会社で何度も見てきた「それっぽい出力の量産」を、自分の工場で自分がやっていたわけです。ちょっと笑いました。


主役は、あくまでピザ


この工場が回っている間、私の手は空きます。空いた手は、生地の研究と、蒲郡の食材を使った新メニューの開発と、家族との時間に使う。そのための建て替え工事です。

正直に言うと、私がこの店で作りたいのは、ピザがおいしいだけの店ではありません。「あなたから買いたい」と言ってもらえる循環——機械にできることは全部機械に任せて、「●●さんがいるから行きたい」と人が理由で選ばれる仕事だけを残す。AIの時代にこそ価値が上がるのは、そっちの仕事だと私は思っています。この話は、いつかちゃんと書きます。

第3話は、たぶん7月7日のあと。お祭り期間が終わった工場がどうなったか、またご報告します。(人間が投稿するの忘れてましたので遅延してますww)


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ネーコ ダウン症の娘と歩む中で「誰もが自分らしく働ける社会」を目指すようになりました。福祉×AI×ものづくりに挑戦し、ピザ屋開業の夢と福祉現場のDX改善に取り組んでいます。いただいたチップは、福祉に役立つAIツール開発と娘と共に育むピザ屋づくりに大切に使わせていただきます。