初めてプロレスを生で見た。そこにあったのは、勝敗以上に“存在をかけた表現”だった
昨日の夜、初めてプロレスを会場で見てきました。
行ったのは、新宿FACEで開催された「エイオキクラッチ01」。
青木真也選手の自主興行です。青木選手自身がこのイベントを、普通の大会というより「個展」のようなものとして位置づけていて、全試合プロレスで行うと発信していました。
僕はもともと、青木真也選手の考え方や言葉にはかなり興味があって、
「青木真也が今、なぜプロレスにこれだけ惹かれているのか」
を一度ちゃんと現場で感じてみたいと思っていました。
なので今回は、かなり楽しみにしていました。
実際に見る前の僕のプロレスのイメージは、
正直に言うと
ショー要素が強いもの
というものでした。
もちろん今も、その印象は間違っていなかったと思います。
プロレスにはたしかに“見せる”要素が強くあります。
でも、実際に会場で見てみると、
それだけでは全然足りないなと思いました。
プロレスって、単に技を出すとか、勝ち負けを見せるとか、そういう話ではなくて、
自分という存在をどうリングの上で表現するか
の勝負でもあるんですよね。
青木真也選手が語っているような、
「存在をかけて戦う」
みたいな感覚が、少し分かった気がしました。
選手は、ただ強ければいいわけじゃない。
キャラクターが立っていないといけないし、
試合の流れも作らないといけないし、
技の説得力も必要だし、
観客を巻き込んで、その場の空気を全部引き受けないといけない。
つまり、
リング上で“その人であること”を証明し続ける競技
みたいなものなんだなと思いました。
これが、実際に会場で見るとすごく面白い。
客席もただ受け身で見ているわけではなく、
ちゃんと乗っていく。
反応し、空気を作り、試合の一部になっていく。
あの感じは、映像で見るのとはかなり違いました。
今回の大会は、カード自体もかなり面白かったです。
青木真也 vs ケンドー・カシンがメインで、男色ディーノ vs 川尻達也は青木選手自身も「勝負カード」として発信していました。
その中でも、僕の中で特に印象に残ったのは、
男色ディーノ選手と川尻達也選手の試合でした。
会場の盛り上がりもかなりすごかったですし、
何より
「このカードが成立して、しかもちゃんと成立しきっている」
ということ自体が、すごく面白かったです。
青木選手もこのカードについて、
“絵力”で納得させられる試合だと表現していましたが、まさにそんな感じでした。
川尻選手も、あそこまでちゃんと仕上げてリングに上がってくるのはやっぱりすごい。
そして男色ディーノ選手は、あの独特の世界観のまま、会場全体を支配していく。
あれは現地で見てこそ分かる面白さがあったと思います。
もちろん、青木真也選手の試合も印象的でした。
メインイベントの相手はケンドー・カシン。
青木選手自身も、試合前からこの一戦で自分が何を感じるのかに興味がある、と書いていました。
実際に試合を見ると、
展開も、技も、空気の作り方も含めてかなり面白かったです。
場外に出たり、椅子が出てきたり、
「え、本当にそこまでやるんだ」
というプロレスらしい派手さも全部含めて、現場ではかなり引き込まれました。
そして見終わって思ったのは、
プロレスって、たしかにショーではあるけれど、
そのショーを成立させるために必要なものがあまりにも多い、ということでした。
キャラ。
身体。
技。
試合勘。
観客の温度。
文脈。
ストーリー。
全部が噛み合って初めて成立する。
だから、
ただ派手なことをやっているだけには全然見えないんですよね。
むしろ、ものすごく繊細で、しかも力のいる表現だと思いました。
総合格闘技をずっとやってきた青木真也選手が、
今プロレスにこれだけ生きがいを感じている理由も、少し分かった気がします。
総合格闘技とはまったく違う。
でも、だからこそ面白い。
そして、それを実際に会場で見ると、もっと面白い。
昨日はそんな、
初めてプロレスを生で見て、かなり印象が変わった夜
でした。
今日はそんな感想です。
みなさんは、
映像ではなく“現地で見て初めて良さが分かったものってありますか?
