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お線香とポクポク

「みーくん、座りなさい!」

「やだぁ!おじいちゃんにお菓子持って行くの!」

「おじいちゃんはそっちじゃないでしょ!お坊さんの後ろに座りなさい」

「違うよ!そこにはいないよ!」

「何言ってるの、この子は……」

「秋子さん大変ねぇ。みーくん、こういうの初めてだから、
 おじいちゃんがいなくなったの、まだ理解できないんだね」

「ほんとに手がかかって……お騒がせして申し訳ないです……」

「いいのいいの、うちも似たようなもんだったから。
 ほら、秋子さんはお座布団に座って。
 廊下、寒いから。お腹の子に障るよ」

「すみません……」

「いーのいーの、おばちゃんに任せて!」

「ありがとうございます……」

「みーくん?書斎は寒いから向こう行こうよ。
 みー……その机にはね、おじいちゃんは……もう……」

「知ってるよ……でも……
 おじいちゃん、喜ぶから……
 ここでお仕事してるときにお菓子持っていったら……」

「うん……喜ぶね……」

「喜んでくれてるかな?」

「うん、喜んでくれてるよ……
 戻ろうか?一応、形だけのお別れに……」

「うん……でも、僕、おしょうこう?
 やり方わかんない……」

「いーのいーの。
 おじいちゃんも笑って見過ごすよ。
 こっちが勝手にやってることだし、 気持ちが大切」

「お線香の匂い、今日は嫌いだなぁ……」

ポクポク、ポクポク

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