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函館市議会で全会一致。「寅沢風力発電事業」に白紙撤回を含めた再考を求める決議を可決!

令和8年6月12日、函館市議会は、「(仮称)函館寅沢風力発電事業に関する決議」案を、全会一致で可決しました。

寅沢町付近で計画されている大規模な陸上風力発電事業について、水源かん養保安林の保全、生態系への影響、土砂災害や水環境への懸念、生活環境への影響などを踏まえ、事業者に対し、現行計画の白紙撤回を含めた再考を強く求める内容です。
これは、函館市議会として、この事業に対する重大な懸念を明確に示した、非常に重い意思表示です。

私はこれまで、市議会の場で、過度な再生可能エネルギー開発が地域にもたらすリスクについて、繰り返し取り上げてきました。

令和5年第2回定例会、令和6年第1回定例会、令和6年第4回定例会、令和7年第1回定例会でも、地域の自然、生活環境、一次産業、景観、市民の安心安全を損なうおそれのある再エネ開発には、強い規制が必要であるとの立場から、ガイドラインや条例の必要性について質疑してきました。
その後、函館市では「函館市再生可能エネルギー発電施設の設置および管理に関するガイドライン」が策定され、令和8年4月1日から施行されています。

しかし、今回の寅沢風力発電事業を見れば、拘束力のないガイドラインを作っただけでは不十分であることも見えてきました。

事業者である函館寅沢ウインド合同会社の対応には、説明会の周知、方法書の縦覧、コピーやダウンロードを認めない閲覧環境、縦覧期間終了後の正誤表公表、さらに意見書締切直前になって問い合わせフォームの不具合を公表するなど、市民に理解を求める姿勢として到底十分とは言えない点がありました。

森林を大規模に改変し、水源、生態系、農業、漁業、景観、生活環境に深刻な影響を及ぼす可能性がある事業については、「再エネだからよい」という単純な話では済みません。

今回の計画は、寅沢町・亀田大森町にまたがる道有林など約1,000ヘクタールを対象に、最大11基、最大出力4万7,300キロワットの大型風力発電施設を建設するものです。が
問題は、風車が何基建つかだけではありません。

搬入路や管理道路の整備、森林伐採、残土処理、工事車両の通行、送電線や変電設備の整備、さらに稼働後の維持管理や将来の撤去まで含めた、長期的な地域負担の問題です。

6月12日の一般質問でも、私はこの点を市に確認しました。

寅沢風力発電事業だけでなく、函館市内では戸井風力発電事業も計画されています。複数の大規模事業が同時期に進めば、鳥類、景観、生態系、騒音、低周波音、水環境への影響は、個別の事業ごとに切り分けられるものではありません。
単独では影響が小さいとされる事業でも、複数が重なれば、地域全体に大きな負荷となる可能性があります。

また、山の開発による影響は、山の中だけで終わりません。
水質悪化や土砂流出が起これば、河川を通じて農地へ、さらに海へと影響が広がる可能性があります。農業被害、河川生物への影響、沿岸漁業への影響まで確認すべきです。

函館は、山、川、海が密接につながる地域です。

真昆布をはじめとする水産業、農業、ワインによる地域振興、景観、観光、暮らし。これらはすべて、地域の自然環境と切り離せません。
だからこそ、風車本体だけを見て「影響は限定的」と判断することは、あまりにも危ういと考えます。

さらに、風力発電は20年以上にわたる長期事業です。
建設時だけでなく、稼働後の騒音、低周波音、土砂流出、事故や火災、住民苦情への対応、そして事業終了後の撤去費用や原状回復まで、継続的な管理が必要です。
もし事業者が倒産したり、事業譲渡によって責任の所在が曖昧になったりすれば、最終的な負担は地域や市民に押し付けられるおそれがあります。

将来世代に、巨大な風車や関連施設という「負の遺産」を残すことは許されません。

今回、市議会民生常任委員会では、6月3日に市長宛ての提言書を提出しました。
そして本日、市議会全体として、全会一致で決議を可決しました。

これは、地域の皆さんが不安や疑問を声に出し、説明会に参加し、署名活動を行い、3万筆以上の意見を届けてくださった積み重ねの結果です。

市民の皆さんの行動が、議会と行政を動かしたのです。

私自身も、SNSでの情報発信、勉強会の開催、専門家や他地域の方々からの聞き取り、市議会での質疑を通じて、この問題を継続して取り上げてきました。
GLAYのTERUさんにも問題提起を引用していただき、全国ニュースでも取り上げられるなど、この寅沢風力発電事業は函館だけでなく、全国からも注目される問題となっています。

ただし、今回の決議は大きな一歩ですが、これで終わりではありません。

決議には法的拘束力があるわけではありません。

今後は、事業者がこの決議をどう受け止めるのか。
函館市がガイドラインをどこまで厳格に運用するのか。
北海道や国の手続きの中で、市民の懸念がどこまで反映されるのか。
そして、現行制度だけで地域を守り切れない場合、函館市が条例化を含めた制度強化に踏み込めるのか。

ここを、引き続き厳しく見ていく必要があります。

私の仕事は、地域を食い物にするような事業者に「選ばれない函館」にすることです。
そのために、事業者が嫌気をさすような「膨大な量の規制(ガイドライン)」や、法的拘束力のある「条例」の制定が必要です。

函館の森林、水源、生態系、一次産業、市民生活は、企業の金儲けのためにあるのではありません。

そこに暮らす市民、農業や漁業を営む人たち、そして次の世代の子どもたちのために守るべき地域の財産です。

今回の全会一致の決議を、単なる意思表示で終わらせない。

市民の声を、現実の政策と行政対応につなげていく。

そのために、これからも事実に基づき、必要な情報を確認し、議会の場でしっかりと取り上げていきます。

引き続き、皆さんの声をお寄せください。

函館の未来を守るために、粘り強く取り組んでまいります。

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