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BtoBマーケティングは四面楚歌なのか | マーケティングの正論と本音

この記事は、株式会社unname提供のPodcast番組「マーケティングの正論と本音」の収録をもとに記事化しています。

MC:宮脇 啓輔 (代表取締役)
スピーカー:中本 裕之 (取締役)

宮脇: マーケティングの正論と本音、第35話です。今回もunnameの取締役、中本さんにお越しいただいております。

中本: よろしくお願いいたします。

宮脇: 今日は「2026年のBtoBマーケティング、かなり四面楚歌なんじゃないか」というテーマでお話していきたいと思います。餌を落とせば釣れた時代はもう終わり、釣り堀にはもう魚がいないんじゃないかという話です。

以前この番組で、2017〜2018年頃の超ブルーオーシャン時代の話をしたんですけど、当時はホワイトペーパーを出せばダウンロードされるし、広告を回せばLPから資料請求が来る。戦術ができていれば成果が出る時代だった。それが2026年になって、展示会は来場者が減り、ホワイトペーパーは悪印象がつき、フォーム営業はXで晒される。広告のCPM(枠単価)もどんどん上がって、リスティングのクリック単価が5,000円とか平気である。BtoBマーケが民主化しすぎて、全員しんどいことになってるなと。


【本音】 BtoBマーケは、BtoCマーケに近づいている

中本: その認識は同感です。うち自体も自社のマーケティングコストが、かなりかかってるなと感じます。ただ一方で、そんなのは昔からの話なんじゃないかとも思っています。というのも、施策にはライフサイクルがあって、ホワイトペーパーがダメになればマス媒体に揺り戻しがきたり、DMをやろうぜって話になったり。トレンドがぐるぐる移り変わってるだけなんじゃないかというのがマクロで見た解釈です。

宮脇: それはそうなんですけど、施策をやりきれば成果が出るかというと、そこも怪しくなってきてると思うんですよね。昔は「施策をやれば成果が出た」から、やりきるだけで良かった。でも今は、いいコンテンツやブランド認知を作れるマーケターじゃないと成果が出ない。ただ施策を回すだけの人にはチャンスがなくなってきている。これってちょっとBtoCマーケティングに近づいてるのかもしれないですね。

中本: 全くもってそう思います。BtoBはブルーオーシャンすぎて、施策をやれば伸びるし、顧客との接点があるからロジカルに答えを導けた。でもその難易度が上がって、BtoCでやってきた人たちのレベル感じゃないと通用しなくなった。楽に成果が出る時期が終わっただけなんですよね。

宮脇: 辛い。でも割と、それが現実だと思います。


施策を「点」で見るな

中本: この「BtoBマーケティングで効く施策がない」という議論って、点で捉えるときに出てくる気がしていて。展示会がダメだ、検索広告が悪い、って一個一個で見すぎなんですよね。「うちはこれとこれの組み合わせで、総合的にこのROIでモデルがある」という話になると、こういう議論は出てこないと思っています。

①点で見るな
②組み合わせを考えろ
③ターゲットに合った施策かもう一回見ろ

これからのBtoBマーケティングは、この三点がさらに重要になります。

宮脇: 事業が伸びて組織が大きくなると、マーケティング部を施策ごとに縦割りにする組織って多いじゃないですか。ホワイトペーパー担当、セミナー担当、Web広告担当みたいに。そこだけの点のKPIを負わされて、成果が出なかったら「なんとかしろ」って言われるのは結構かわいそうですよ。リスティングも同じで、指名検索の獲得が悪くなったと言われても、リスティングの中じゃどうしようもできないやんって。指名検索の効果は、広報やIRも含め、さまざまな取り組みの結果良くなるんです。

中本: 担当の責任を明確にするのは賛成ですけど、追いすぎると良くない。責任者クラスは横断的に判断するのが大事ですよね。

宮脇: セミナーで直接アポが取れなくても、半年後の問い合わせにつながってる可能性ってめちゃくちゃあるわけだし。

中本: 本当にそうで。施策ごとの点の評価が終わったんじゃないですかね。次のレベルに行くべきなんじゃないかと。常識をアップデートしたいですね。


BtoBマーケは、戦術より戦略を磨け

宮脇: そう考えると、数値責任は責任者一人が持って、メンバーは施策の品質と進捗に責任を持つ形がいいかもしれない。

中本: 本当にそう思います。一個一個のCPAなんて追わなくていいから、責任者が最終的な受注ラインをコントロールして、メンバーは品質を担保する、量を担保する、スケジュール通りにいくか、という当たり前をやる。実行量だけでもまだまだいけるんじゃないかと。

宮脇: メンバーにKPIを追わせてしんどくなったり、本質的じゃない手を打たなきゃいけなくなるケースって結構見るもんね。施策単体のROIだけで考えたらこんなポッドキャスト(マーケティングの正論と本音)なんてやれないですよ。

「成果はどうなってます?」って聞かれたら「目に見える成果はまだございません」なんだから(笑)

中本: そうそう。各施策が売上にどれだけ貢献したかなんて測れるわけないですよ。Webマーケティングの計測によって正確に計測できると錯覚したのかもしれませんね。しかしやるべきは、もっと違うレベルで「ここは大事だろう」という意思を持って、全体のコスパをコントロールしていく方が大事なんじゃないかと。

宮脇: 戦術を磨くより戦略を磨く時代ですよね。ターゲティング、コミュニケーション、プロダクト設計と、上流に登っていく戦いになる。あとは、五年前と今では広告単価も競争環境も全然違うわけだから、今の相場感でROIを計算し直すべきだと思います。飲食店だって物価が上がったらランチの値段を上げるじゃないですか。それと同じで、獲得コストが上がったなら、プライシングや商品設計の方を見直さないと、現場がいくら頑張っても数字は合わない。

中本: 本当にそうですね。価格と商品の話に跳ね返すのは責任者の仕事ですよね。

宮脇: そうなると、手数より一人の優秀な指揮官を置くことが大事な時代かもしれない。ただ、社内の責任者って経営陣に評価される立場だから、「このCPAじゃ無理です」とか言いにくいじゃないですか。そういうとき、僕らみたいな外部が代わりに経営に伝える役割を担えると思っていて。社外だからこそ言えることってあるんですよね。

中本: 私もよく「それ経営者に言ってもらえます?」って頼まれます。

そして一つだけ補足すると、同じ施策でもいつ・誰がやるかで全然効果が違うんですよ。宮脇がポッドキャストやるのと、喋るのが苦手な人がやるのとでは話が変わる。社内に展示会が得意な人がいなければ、マーケット的にいいとしても極論やらなくていい。得意なところで勝負するっていうのも忘れないでほしいですね。

宮脇: BtoBマーケが無理ゲーになったわけじゃなく、BtoCに近づいて、より本質的な取り組みが求められるようになっただけ。意外と希望のある収録になりました。ぜひこれを聞いて今一度、四面楚歌なBtoBマーケを見つめ直してほしいなと思います。

「具体的にうちは何すればいいんだ?」という方は、unname社にご相談ください。

中本: よろしくお願いいたします!

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