6章横浜☞伊豆へ⑯塾講師で再出発!
東京目黒での足技整体師の
仕事を辞めた後、息苦しさを
感じてしまう静岡の実家には、
絶対に戻りたくなかった。
親と離れた地で、独身ライフ
をまだ私はもっと続けたかっ
た。
大学時代よくやっていた塾講
師の仕事ならすぐできそうだ
と思い、横浜の進学塾に履歴
書を送り面接を受けたら合格
し、すぐに次の職を得られて
とてもラッキーだった。
就職先が決まったが研修の後、
横浜のどのエリアの塾に異動
するか不明だったので、どの
場にも電車移動で対応できる
ように、おシャレな横浜のみ
なとみらいの近くに引っ越し
先を即決した。

前を向いて行動すると、私はと
ても決断が早い。
心機一転、素敵な街、横浜で人
生の再スタート!
両親には足技整体の仕事の辞職
を簡単に伝え「私は大丈夫!心
配要らないから」と横浜で塾講
師の職を見つけ、東京から横浜に
引っ越し後に報告だけしておい
た。
就職先はテキストを使わない
ユニークな授業スタイルの進
学塾で、数週間の研修後、小
中学生の算数・数学・理科を
担当した。
横浜暮らしは東京以上に、メ
チャ楽しく自由気ままに過ご
せてとても快適!!!
横浜エリアをあちこち一人で
過ごす時が楽しくて、毎日が
充実していた。

塾講師の仕事は、様々なタイプ
の子供と真っ直ぐに人間同士と
して向き合い、いつも笑いがあ
るような授業を心掛けた。
授業以外の時間、可愛い生徒達
との何気ないやり取りの時間は
特に面白く、東京で傷ついた私
のココロをすこしずつ癒してく
れた。
教育の仕事はやっぱり自分に
合っているなと、改めて思った。
でも一方で、学力偏重・成績
重視の考え、受験の為の詰め
込み学習は、きっと生徒達に
は面白くないだろうと思う私
も常にいた。
「高学歴が幸せの道」と信じ
る親の価値観・社会の求める
高学歴が当たり前の時代の流
れの中、学力重視の人生のレ
ールに乗らざるを得ない、幼
い生徒達と自分が受験勉強漬
けで苦しんだ過去が重なり、
ココロが痛んだ。
テストや勉強続きで子供達は
「きっとストレスを感じ、辛
いだろうな」と、いつもココ
ロの奥底でで塾講師の仕事を
しながらも、成績UPを目指す
授業や指導をしてた。
塾での楽しい生徒との時間と
同時に「学歴偏重社会をエ
スカレート」の片棒を担ぐ
自分の中に矛盾した思いを
ずっと抱えていた。
自分の学生生活や受験を通し
て得る学びは、自分の頭で
”考える癖”をつける練習で、
大人になる前の勉強は思考を
創造する為の、単なる脳のト
レーニングだと私は考えてる。
「知らなかった新しい事を、
好奇心を持って知る喜びを、
いつも忘れずに楽しく学ん
でほしい」と私はいつも
願っていた。
来たる受験合格に向け、何度
も学校や塾で実施されるテス
トでイイ成績を取ろうと頑張
る生徒達に、私はこの大切な
想いを時々授業内で伝えた。

でも東京で味わった”癒し”の
現場で、全身全霊で本当にや
り甲斐・生き甲斐を感じた足
技整体の仕事は、やはりどう
しても忘れがたかった。
せっかく習得した足技整体の
技術を、塾講師になっても少
しでも衰えさせないように、
仲良くなった友人達に時々無
料で施術をする機会を作り、
相手にとても喜ばれた。
それが私にはとても嬉しく
て、もの凄くありがたかった。
その後異動を経験し、そこで
出会った同じ塾内で働く年下
の上司である講師とひょんな
きかっけで予想外に恋愛関係
になった。
1人でいる時にまた酷い過呼
吸が起こり、パニック発作が
起こり、救急車を自分で呼ん
だ時、その彼に優しくサポー
トされたのがとてもありがた
く、とてもPCに詳しい彼が
頼りになるタフさを感じた。
でも、他の講師や生徒にはも
ちろん一切内緒。
休日に知り合いの誰かに遭遇
しない様、一緒に横浜デート
を楽しみながら、お互いのコ
トを打ち明け合い、ココロの
関係も深まったと感じた時、
一緒に暮らそうと話し合って
決めた。
私の両親にはきちんと紹介し
「籍は入れないが、パートナ
ーとして一緒に暮らす」と説
明し、相手の母親とも食事会
をし、同居の説明をきちんと
伝えた。

でもこの横浜南区のマンション
での同居生活は、たった2年し
か続かなかった。
結婚したくないし子供も要らな
い価値観が似てて、一緒に住む
と生活コストが折半出来、とて
も便利な関係だった。
強い孤独感や一人の時間が好き
な部分は私達はとても似てたが、
同居生活をすると、家事をあま
りやらない相手の幼さや、お酒
やタバコの不健康な習慣に嫌悪
を感じるようになった。
コミュニケーション不足や幸せ
の価値観の違いを日に日に感じ
続けた結果、二人のココロの溝
がドンドン深まり、この先ずっ
と一緒に進む未来を全く描けな
くなった。
私から別居解消・別れを切り出
し、彼も同じように互いの気持
ちのすれ違いやココロの距離感
を感じてたみたいで、すんなり
同意を得た。
一緒に過ごした時は、まるで砂
で出来た城のようで最初から2人
の間には、何もなかったかのよ
うにただ虚しい終わりに絶望感
を感じた。
一緒に買った家具はほとんど私
が買ったモノだったが、彼の欲
しいモノは全て与え、彼にも
一緒に使ったモノにも2人暮ら
しにも未練は一切、感じなかった。

互いに引っ越し先を決め、部屋
の片づけを終えて2人で暮らし
たマンションを去る時、彼が最
後私に「お世話様!」と放った
一言に一瞬驚いた。
「別にお世話なんてしたつもり
はないけど…」と思い、背中を
翻し立ち去る彼に微塵の愛情も
辛い別れの感情も、全く感じな
い冷めた自分がいた。
風の便りで今は彼も結婚し、子
供も出来てとても幸せだと聞い
たので、その昔の彼の現在の幸
せを今はただココロから嬉しく
思う。
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