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5章癒しの仕事⑮泥酔した上司の暴力事件、自分の限界

訪れるたくさんのクライアントさん
達に、私の足技施術でカラダを緩め
るリラックスを提供し、何気ない会
話を通じてココロの関係が築けた。

毎日誰かの健康の為に少しでも役立
てる自分、笑顔で感謝されて喜ばれ
るのがただ楽しくて、やり甲斐に溢
れる東京の目黒での日々…。

だがそれもたったの2年ちょっとで、
止めざるを得ない大事件が起きた。

師匠である整骨院・整体院のオーナ
ーが、忙しくてストレス過剰でココ
ロの安定を失ったのか、仕事後の飲
み会でとても激しく泥酔した。

私が、弟子と言うより一人の人間と
して、お酒の勢いも借りて、正直な
考えや意見を率直に話したら、彼の
逆鱗に触れた様で、全力で私の首を
イキなりグッと正面から絞めてきた。

お酒の席

私よりかなり腕力があり背の高い男
性である師匠は、泥酔状態でも圧倒
的にパワーが強い。

お酒に弱い私はほぼ素面で酔ってい
なかったので、命の危機を感じてす
ぐに全力でその手を押しのけ、何と
か必死で窒息状態から逃げられた。

お酒の席とは言え、信頼していた師
匠の泥酔状態での豹変した態度があ
まりにショックな出来事で、私は即
帰宅したが頭の中がグチャグチャ。

翌朝仕事の前にその「首絞め事件」
をお酒の抜けた師匠に話したら「記
憶にない!」と全く謝罪の一言もな
く、全く反省の様子もゼロ!!!

”師弟”関係とか、”上司と部下”という
関係以前に、”人と人”として「泥酔時、
本人の記憶が全くない状態で受けた、
暴力と殺人未遂」事件!!

受けたココロの傷と暴力のショックの
やり場がなく、全く割り切れないが誰
にも相談できない。

親にも心配かけたくないから相談した
くないし、仲良しのクライアントさん
にも師匠の信頼を失う発言は私は一切
できなくて、悶々と1人悩み続けた。

いくらそれ以上師匠に問い正しても、
「全く覚えていない!」の一点張りで
全然お話にならなかった。

「万が一、私が泥酔時の師匠に首を絞
められ、翌日死体で発見されたら、誰
が責任を取るのか?」と尋ねたら、師
匠は知らん顔で謝罪する氣もないし、
泥酔の反省も一切なかった様子にただ
呆れた。

泥酔状態での暴力行為、記憶にないか
ら謝罪もない、1人の大人としてモラ
ルの欠けた、師匠の飄飄とした悪気の
ないリアクションに、再びショックと
憤りを感じながら悔しい想いだけを抱
えたまま、悶々としながら仕事だけは
ポーカーフェイスで続けた。

足技整体

私の気持ちは結局解決が見つからず、
怒りの収まり所がないまま、しばら
く表面上は問題ない様に淡々と働き
続けた。

でも師匠のお酒との問題、お酒を飲
んで炙り出された本来の人間性に対
する拭い切れない不信感は私の中に
暗い影を落としたまま、傷ついたコ
コロが苦しみ続けた。

大丈夫だと思っていたが時々ココロ
の限界がまた訪れ、過呼吸やパニッ
ク症状を起こしてしまい、呼吸困難
で救急車にも2度乗った。

過呼吸&パニック症状

私の中で割り切れない思いと忍耐
の日々が続いたが「万が一、二度
目に同じ事(師匠の泥酔状態+暴力
行為)が起こったら、その時は師匠
の元を潔く去ろう!」

そう強く決心したらちょっとだけ、
ココロが軽くなった。

足技施術をしている間、クライアン
トさん達と毎日他愛ない世間話をす
るので、次第に相手のコトを知れ、
何度か来院されるたびに打ち解けて
仲良くなれる。

そして時々師匠と私は、仕事明けに
クライアントさん達から飲みに誘わ
れた。

男性の師匠と女性の私が常に一緒に
出席するコトで、どんなタイプのク
ライアントさんとの飲み会(接待)も、
整骨院・整体院の信頼・評判を落と
す行動はしないよう、お互いに酒の
席でも言動には氣をつけた。

そして遂に、二度と起こって欲しく
なかった同じ様な「首絞め事件」が
遂にまた勃発‼

泥酔した師匠から、また正面から首
を絞められた私は全力で抵抗し思い
っ切り反発し、必死でまた逃げ切っ
た。

もう限界!

「もう終わりだ…」そう決意し翌朝、
目黒の仕事場にロッカー内の荷物を
片づけにだけ戻り、退職を決意した。

師匠は前回同様、泥酔時の記憶はゼ
ロだから一切謝罪もないし、悪いと
思っていない様子は同じだが、もう
退職し師匠との関係をバッサリ切る
固い決意の私には、全てがどうでも
イイ。

悔し涙を抑えてグチャグチャな思い
のまま、段ボール箱に1つにまとめて
入れた荷物を抱え、仕事場を去る私
の背中越しに、師匠が何か言ってい
たが一切記憶にない。

私の決意はダイアモンドより固い。

「二度ある事は三度ある」師匠への
信頼はもう1ミクロンもない、コレで
全て終わりだ。

いくらどんなにやり甲斐のある癒しの
仕事でも、自分の命には代えられない。

このまま師匠とまた一緒にいたら「私
の命が危ない!」と悟り、我慢とココ
ロの限界点をついに越えた。

足技整体の仕事は本当に楽しくて、自
分に合ってる天職で一生続けると思っ
ていたので、それをこんなお酒による
師匠の暴力事件で、泣く泣く辞めざる
を得ない悔しい気持ちがずっと胸を苦
しめた。

師匠への裏切られた信頼感、私を頼り
にしてくれてるクライアントさん達と
の別れなど、やるせない思いが交錯し
つつ、治療院から目黒駅へ向かう権之
助坂を泣きながら上り歩いて、電車で
自宅に帰った事は一生忘れられない。

目黒区・権之助坂

東京での一人暮らしでお世話になっ
た、師匠の奥様には「お酒の問題を
解決し、師匠のメンタルケアは何と
かした方がイイと思います」とだけ
状況説明し、これまでの感謝を伝え
辞職の旨を冷静に電話で完結に伝え
た。

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