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第5話:絶望の中で、思いがけず訪れた「恋」と「新しい命」|生い立ちの話|毒親育ち|機能不全家族|人生が止まった日|絶望の中で|新しい命|母になる前|生き直し|心の再生|同じ思いの人へ

はじめに|「もう終わった」と思っていた人生

第4話では
やっと家を出たはずなのに
結局また母の支配と家族の崩壊に巻き込まれ
**「家に戻らざるを得なかった私」**の姿を
書きました。

今回は
そんな私が
人生はもう終わったと本気で思っていた時に
思いもよらず訪れた出来事について綴ります。

それは

新しい命でした。


心が壊れていく音が、聞こえていた

父の介護。
徘徊。
入退院。

母のヒステリーと
不安定な精神。

家族としての形は
もうどこにも残っていませんでした。

その中で生きる私は
毎日、少しずつ削られていく感覚でした

「なんで私は生まれてきたんだろう」
「この家に縛られて、私は何のために
生きてるの?」

家の中に
温かさはひとつもなかった。

私は
母にも、父にも、
家族の誰にも
必要とされていない存在だ
と感じていました


「何も期待しない」ことで、自分を守った

父が倒れ、
母が壊れかけ、
家の中が混乱に飲み込まれた頃。

私は、
心の奥で
何かが切れる音を聞きました。

「もう知らない」
「どうなってもいい」

家族にも、
自分自身にも、
期待をするのをやめた。

希望を持たないことが、
その頃の私にとって
唯一の防御だったのだと思います


唯一、外とつながっていた場所

そんな私に残されていた
唯一の“外の世界”。

それが
職場でした。

そこには
普通に話せる人がいて
気を張らずに笑える時間がありました。



そんな場所で
私はある同僚と
少しずつ言葉を交わすようになりました。

彼と話している間だけは
家の中の苦しさを
ほんの一瞬、忘れることができた。



気づけば私は
その人に惹かれていました。



恋をしても、未来だけは描けなかった

恋をしている自分に、
私はどこか距離を取っていました

「私は結婚なんてできるはずがない」


あの家庭で育った私が
誰かと
安心できる家庭を築けるなんて
想像できなかった。



希望がなかったのではなく
「その資格がない」
そう思い込んでいたのです。

恋はできても、
未来を描くことだけは
どうしてもできませんでした。


父の死と、同時に訪れた命

そんなある日
父が突然倒れました。

脳出血

あまりにも、急でした。

父は
そのまま帰らぬ人となりました

悲しさ
複雑な感情
言葉にできない空虚感

関係は決して良くなかったのに、
何かがごっそり抜け落ちた感覚だけが
残りました。



そして、
ちょうどその頃――



私のお腹には、
新しい命が宿っていました


「この子は、私を止めるために来た」

妊娠を知った瞬間
涙が出るほど驚きました。

「どうしてこのタイミングで?」
「私なんかのところに……?」

でも
心の奥で
静かに浮かんだ言葉がありました

この子は
私の人生を一度止めるために
来てくれたのかもしれない

「もう一度、ちゃんと生き直しなさい」

そんなメッセージのように感じたのです


絶望の底で、灯った小さな光

新しい命の存在は、
真っ暗だった私の人生に
小さな光を灯しました

「この子を守りたい」
「この子には、同じ思いをさせたくない」

初めて
自分の外側に向かう感情
自然に生まれました。

あの頃の私の人生は
崩れ落ちていて
出口なんてどこにもないように見えた。

それでも――

この子の存在が
私の未来を
ほんの少しだけ照らしてくれたのです。


おわりに|人生は、終わっていなかった

人生が終わったと思っていたあの頃

でも今思えば
それは
**終わりではなく「停止」**だったのかもしれません。

絶望の中で
私は初めて
守りたい存在を手にしました。

それは、
私自身を生き直すための
静かな始まりでした。


▶ 次回予告

第6話:母になった私が、初めて気づいた「家族」というもの」を綴ります

最後まで読んで頂き
ありがとうございます

keiko

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keiko|引き算で整える 発達凸凹・起立性調節障害ママの思考×伴走サポーター この度はチップまで、本当にありがとうございます。 あたたかなお気持ちがとても励みになります。 いただいた想いを力に変えて、これからも心が少し軽くなる発信を届けていきます。