心が軽くなった、ある日のアドバイス|ハッピーライティングマラソン#37
昔からよく「おとなしい人ですね」と言われてきました 。
だけど、その言葉を受け取るたびに、私はどこかチクリとした、寂しさのようなものを感じてきました 。
相手が抱いてくれたその印象に対して、
「ああ、本当の私はそうじゃないのに」という違和感が、いつも湧いてきたからです。
でもそういう印象を与えてしまうのは、人と話すとき、私がいつも無意識にブレーキをかけていたからなんです。
「こんな細かい話をしても、きっと退屈させてしまうだろうな」
「自分だけ突っ走って、変な人だと思われないかな」
そんなふうに相手の反応を勝手に先回りして、無難な言葉だけを選ぶ。
それが、私にとっての当たり前の振る舞いになっていました。
SNSなどで発信するときも、
「みんなにわかるように」
「正解を伝えないと」
という思い込みが足踏みをさせ、結局何も言えなくなってしまうこともありました。
私は、翻訳という、言葉を橋渡しする仕事を20年以上続けてきました 。
その職人仕事のような日々のなかで、英語と日本語の狭間にある微細なものを見つけては、ひそかに感動してきました。
でも、震えるほど面白いと感じることがあってもずっと自分の中だけに閉じ込めてきました 。
そんな私が、最近、ひとつの言葉をもらいましたーー
「その細かい視点やこだわりを、もっと出していけばいい。それを面白いと思ってくれる人は必ずいるから」
このアドバイスをもらったとき、ハッとしました。
すべての人に理解されなくてもいいのかもしれない。
正解じゃなくても、いいのかもしれない。
ただ、私が「面白い」と感じる景色を、そのままの温度で、たった一人の仲間に届けるように差し出してみる。
そんな選択をしてもいいんだ、と思ったのです。
これからは、未完成であっても、私の瞳に映る「言葉の景色」を少しずつ話してみようと思っています。
